シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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フランス古典啓蒙文学演習 B | 2024 | 後期 | 月3 | 文学研究科博士課程前期課程 | 田口 卓臣 | タグチ タクミ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-LT5-302S
履修条件・関連科目等
フランス文学史に関する基礎知識を身につけており、中級以上のフランス語の読解力を有している。
授業で使用する言語
日本語/フランス語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では、主として、17~18世紀フランスの文学・思想のテクストを参加者全員で精読します。この時代を理解するにあたって、キリスト教文化についての理解は必要不可欠です。さらに言えば、キリスト教文化を理解することは、フランスだけでなくヨーロッパ全体の文化史を理解する上でも、必須の大前提となります。
こうした問題意識に立って、今年度の授業では『新約聖書』(特に『マルコによる福音書』)を読んでいきます。その際に用いるのは、17世紀フランスの宗教家、ルメートル・ド・サシによるフランス語訳です。ルメートル・ド・サシによるフランス語訳聖書は、17~18世紀フランスの思想家たちが愛読した名訳ですが、現在の目から見ても、シンプルで、読みやすく、味わい深い文章でもあります。
17~18世紀の文化的文脈を踏まえながら、西洋文化史の大前提としてのキリスト教についての知見を深めながら、テクストとじっくり向き合いたいと思います。
この名訳の精読は、2021年度から始めた試みですが、新規受講者でも違和感なく受講できるように配慮します。また、『新約聖書』は、多くの有名なエピソードを提供する文学的宝庫ですから、ぜひ楽しんで取り組んでください。自分の研究テーマと聖書の関係性についても、知見を深める機会となれば幸いです。
科目目的
この科目は、文学研究科のディプロマポリシーである「知的教養」「論理構築力」を修得することを目的としています。
到達目標
この科目は、カリキュラム上の演習科目として位置づけられていることから、この科目での学習を通じて、学生が近世フランス文学に対する素養と認識を深めるとともに、文献読解の基礎となる批評校訂版を読み解く方法を習得します。
授業計画と内容
第1回 後期授業の説明
第2回 前期レポートに関する自己分析とディスカッション
第3回 洗礼者ヨハネの暗殺
第4回 5000人に食べ物を与える
第5回 湖の上を歩く
第6回 「しるし」とは何か?
第7回 ペトロの信仰
第8回 自分の死と復活を「予言」するイエス
第9回 罪への「誘惑」
第10回 エルサレム入り
第11回 「権威」とは何か?
第12回 裏切りと十字架の死
第13回 イエスの「復活」
第14回 総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
発表準備にあたり、注を付されたキーワードや人名・地名等を調査し、それらについても発表できるように学習しておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 論述の内容、方法の的確性、フランスの言語・文化・社会に関する学識の習得度を基準とします。 |
平常点 | 60 | 毎回のレジュメの内容、口頭発表の明確性を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
Webex, Zoom, Google Driveなどを使用
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
コピーを配布します。
参考文献は授業時に適宜紹介します。
その他特記事項
受講生の関心に合わせて、ある程度、取り上げるテクストを調整することは可能です。ただし、あくまでも17~18世紀フランスの古典に限定します。