シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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地域アーカイブズ論 | 2024 | 後期 | 金3 | 文学研究科博士課程前期課程 | 福嶋 紀子 | フクシマ ノリコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-PL5-105L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
・地域アーカイブズ論として、歴史研究の基本となるアーカイブズの現状を理解する学習を中心とします。これにより、研究対象となる史料へのアプローチ方法や、関連史料の発掘方法を検索する能力を身につけるだけでなく、将来は歴史史料を活用した地域情報の発信主体となる人材として活躍できるよう、アーカイブに関する基本知識を習得することを目的とします。
科目目的
・この科目はカリキュラム上の地域アーカイブズ論として位置づけられ、歴史研究に必要な史料を取り巻く状況を理解し、史料分析の方法と利活用上の課題を理解することで、史料調査活動への積極的な取り組みと研究活動を行えるよう、必要となる知識を習得します。
到達目標
・日本史の分析対象となる史料の保存と利活用について、時代ごとの問題点と今後の課題を理解したうえで自らの論文に反映できる力を身につけることを目指します。
・日本史史料の利用者としてだけでなく、継続的史料保存を実現する主体としての自覚を持ち、歴史学やアーカイブズが直面している課題に積極的に携われるような、分析力と実践力を身につけることを目的とします。
授業計画と内容
第1回 「地域史料」とアーカイブズ、アーカイブズとは
第2回 情報保存庫としての「文蔵」からアーカイブズへ
第3回 「地域史料」と「文化財」
第4回 古代から中世、文書史料の残り方
第5回 近世・近代の公文書の残り方
第6回 自治体史編纂と「地域史料」、研究者による利用
第7回 自治体職員による「地域史料」(公文書)利用
第8回 公文書館法と公文書管理法
第9回 自治体文書館の課題
第10回 文書史料の劣化
第11回 文化財を食害する害虫
第12回 文書史料の利用提供と保存管理
第13回 公文書管理法と地域史料、文化財保護法と地域史料
第14回 まとめと総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・アーカイブズに関するテキストは、授業の中で紹介します。
・履修中に必ず地域アーカイブズ(文書館)の利用者として、利用登録をしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | アーカイブズについての基礎知識が身についているか、また、授業で述べた課題について、解決の糸口を提案できるかを評価基準とします。 |
平常点 | 30 | 受講態度として、各自の意見を明確に表明できるかを評価基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
市町村文書館(松本市文書館)の専門員として勤務
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
歴史史料の保存と利活用に関する実務経験をもとに、地域史料保存の拠点となるアーカイブズの抱える諸課題を授業の中で扱います。これは歴史研究者を目指す学生にとって、将来の自らの研究解題を開拓する重要な切り口でもあり、また地域住民にとってのアイデンティティ形成の核となるものでもあります。史料保存の取り組みを研究者だけのものとせず、地域住民と共有できる歴史像を提供できるような研究者として実務に生かせるよう、情報提供を行います。
テキスト・参考文献等
テキストは特に使用しません。参考文献は授業の中で示します。