シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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西洋近代哲学研究ⅡB | 2024 | 後期 | 金2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 寺本 剛 | テラモト ツヨシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-WP5-112L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/ドイツ語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
カール・マルクスの『経済学・哲学草稿』(Okonomisch-philosophische Manuskripte)を読解し、批判的検討を加えていきます。授業においてはテキストの講読が中心になります。受講者がそれぞれテキストの特定部分をあらかじめ担当しておき、その部分の読解をおこないます。そして、その読解にたいしてそれが適切であるか、その正確な意味がなにかをみんなで討論しあいます。その上で、内容についての批判的検討を行います。
科目目的
哲学のテキストを正確に読解する基本的能力を養うことが第一の目標です。また、カール・マルクスの『経済学・哲学草稿』(Okonomisch-philosophische Manuskripte)の読解を通じて、労働、疎外、人間の本質、経済と倫理の関係性について自ら思考する能力を養うことも目的のひとつです。
到達目標
カール・マルクスの『経済学・哲学草稿』(Okonomisch-philosophische Manuskripte)を使って、ドイツ語のテキストを正確に読めるようになることが第一の目標です。それとともに、このテキストを批判的に分析し、それについて討論することで、哲学的に考えるためのボキャブラリーと思考の型を学ぶとともに、それを手がかりにして参加者それぞれが自らの哲学的立場を形成することを目標とします。
授業計画と内容
1. テクストの概説と読解前の前提認識の共有
2. 「はじめに」の読解と批判的検討
3. 第1草稿 第1章「労賃」の読解と批判的検討
4. 第1草稿 第2章「資本の利潤」の読解と批判的検討
5. 第1草稿 第3章「地代」の読解と批判的検討
6. 第1草稿 第4章「疎外された労働」の読解と批判的検討
7. 第2草稿 「私有財産というありかた」の読解と批判的検討
8. 第3草稿 第1章「私有財産と労働」の読解と批判的検討
9. 第3草稿 第2章「私有財産とコミューン主義」の読解と批判的検討
10. 第3草稿 第3章「ヘーゲル弁証法と哲学一般の批判」の読解と批判的検討
11. 第3草稿 第4章「富と欲求」の読解と批判的検討
12. 第3草稿 第5章「分業」の読解と批判的検討
13. 第3草稿 第6章「貨幣」の読解と批判的検討
14. 全体討論
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
本書は翻訳(『マルクス・コレクションⅠ』等)が出版されているので、まずそれを読んで、どういう内容が書かれているかについて一応の見当をつけておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | その都度おこなわれるプレゼンテーションの的確性(60%)、テキスト読解のための下準備の十分さ(20%)、討論参加への積極性(20%)にもとづいて成績を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:Ökonomisch-philosophische Manuskripte
(Karl Marx, Friedrich Engels: Werke. Berlin 1968, Band 40.)
テキストは、原書を購入するのが理想ですが、コピーも配布します。