シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本倫理思想研究ⅠB | 2024 | 後期 | 金2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 日野 慧運 | ヒノ エウン | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-PE5-102L
履修条件・関連科目等
とくになし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では『華厳経』の原典講読を行う。『華厳経』は初期大乗経典の一つに数えられるが、インド語原典の完本は知られておらず、むしろ漢語文化圏において盛んに信仰されたことで知られている。中国で確立した華厳思想における、一即一切義や仏性説、法界縁起説は、その後の仏教思想に大きな影響を与え、禅の思想の基盤にもなった。また日本近代思想においても、華厳思想における事物・事象の統一性や相互連関性という特徴は、西洋思想との対比において注目された。本授業では仏陀跋陀羅訳『大方広仏華厳経』(通称「六十華厳」,大正蔵No.278)を取り上げ、チベット語訳、またサンスクリット語原典(現存箇所のみ)も参照しつつ講読する。またあわせて法蔵『華厳五教章』などの関連箇所も講読し、華厳思想の理解を深めたい。『華厳経』は浩瀚・難解で知られるが、近現代的な意義の考察も交えるなどして、なるべく楽しく講読を進めるつもりである。なお、「日本倫理思想研究ⅠA」「同ⅠB」の内容は連続しており、また来年以降再講の予定はないので、セットで受講するとよい。
科目目的
日本倫理思想に大きな影響を与えた『華厳経』について、原典に即して内容を理解する。あわせて、漢語仏典の読解に必要な基礎的な術語や概念、使用する辞書類などを覚える。
到達目標
『華厳経』の内容を理解する。また漢語仏典の読解に必要な基礎的な術語や概念、使用する辞書類などを覚える。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回〜第14回 『華厳経』講読、華厳思想解説
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 毎回の授業での発表、質疑応答 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
パソコンの使用が望ましい。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
『大方広仏華厳経』(大正蔵 vol. 9, No.278)
【参考文献】
鎌田茂雄『華厳の思想』(講談社),吉津宜英『法蔵 「一即一切」という法界縁起(構築された仏教思想)』(佼成出版会)