シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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犯罪心理学特講(司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開) | 2024 | 夏季集中 | 他 | 文学研究科博士課程前期課程 | 大宮 宗一郎 | オオミヤ ソウイチロウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-PY5-117L
履修条件・関連科目等
特になし.
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では,非行・犯罪を心理学的な観点から負の適応行動と捉えて,その要因を生物学的,心理学的,社会的観点から多面的に理解する.その上で心理的メカニズムに注目し,カウンセリングや心理療法という臨床心理学的援助のあり方を検討していく.
科目目的
本講義における科目目標は,非行・犯罪心理学の観点から公認心理師として必要な高度な専門性を修得することを目的とする。
到達目標
本講義における到達目標は,非行や犯罪を生物学的,心理学的,社会的観点から多面的に理解したうえで,被援助者に対する臨床心理学的援助のあり方を学ぶことである.特に非行・犯罪の臨床場面においては,臨床心理学的援助を開始する際に援助対象者側に援助を受ける動機づけが欠如しているか,極めて低いことが多いことから,そのような特徴をもつ対象者のアセスメントや臨床心理学的援助についての知見を得ることを目的とする.
授業計画と内容
本講義は,国立大学で公認心理師および臨床心理を養成する教員および司法犯罪領域の実務家による講義である.実務内容および講義内容は,下記の通りである.講義は,ディスカッションを中心とした構成であるため,積極的な参加が求められる.
【講義内容】
第01回 犯罪心理学とは?
第02回 犯罪心理学の歴史
第03回 少年非行概論
第04回 少年非行の理論的理解
第05回 少年非行と発達障害①:精神遅滞とADHD
第06回 少年非行と発達障害②:自閉症とアスペルガー障害
第07回 少年非行・犯罪のアセスメント
第08回 犯罪者の処遇①:犯罪者の処遇についての概論
第09回 犯罪者の処遇②:薬物事犯者に対する処遇
第10回 犯罪者の処遇③:生命犯に対する処遇
第11回 医療観察法による触法精神障害者の支援
第12回 加害者家族への支援
第13回 被害者遺族への支援
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義後に学習内容の復習を行い,講義終了後のレポート提出に備えること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | A=授業で学んだことを十分理解した上で,非行・犯罪の問題に対して主体的に考えることができる.また,これらの問題に対して心理臨床家としてどのような取り組みができるか,そして,そのような心理臨床家としての取り組みが,どのような非行・犯罪臨床領域における社会問題の解決に役立つのかも考えることができる. B=授業で学んだことを十分理解した上で,非行・犯罪の問題に対して主体的に考え,心理臨床家としてどのように取り組みができるか考えることができる. C=授業で学んだことを概ね理解できている. D=授業で学んだ内容が理解できていない. E=レポートが未提出である. |
平常点 | 70 | A=積極的に授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる.授業で学んだ非行・犯罪の心理学的メカニズムに関する諸概念を十分に理解し,現象の説明に際して適切にそれらを駆使できる. B=授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる.授業で学んだ非行・犯罪の心理学的メカニズムに関する基本的な諸概念を理解し,それらを現象の説明に際して駆使できる. C=授業に出席はしているが,問題意識が明確ではない.授業で学んだことを十分に理解できておらず,非行・犯罪の心理学的メカニズムに関する諸概念をある程度は理解できるが,それらを現象の説明に際して適切に駆使できない. D=授業への参加がおぼつかず,問題意識を持って取り組むという姿勢に欠けている.授業で取り扱う非行・犯罪の心理学的なメカニズムに関する諸概念の理解がままならず,現象の説明ができない. E=授業への参加が全くできない.授業内容で取り扱う非行・犯罪の心理学的メカニズムに関する諸概念を理解できていない. |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
・2013年4月〜2018年6月 刑事施設の生命犯改善処遇プログラム担当カウンセラー
・2013年4月〜 刑事施設の薬物担当処遇カウンセラー
・2016年4月〜 精神保健福祉センター 薬物担当カウンセラー
・2019年4月〜 保護観察所薬物担当プログラム,スーパーバイザー
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
非行・犯罪心理学の理論を学ぶと共に、諸理論が臨床現場でどのように活用されているのか紹介する。
テキスト・参考文献等
<テキスト>特に指定しない.
<参考文献等>適宜随時に紹介する.