シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
臨床心理地域援助特講 | 2024 | 前期 | 月4 | 文学研究科博士課程前期課程 | 山科 満 | ヤマシナ ミツル | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-CY5-118L
履修条件・関連科目等
臨床心理学コースの院生のみ対象。
1年次に「家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践」を履修していることが履修要件です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
地域生活の場で生じるさまざまな困難さに対する心理支援の実際を,事例に基づいて学びます。毎回事例論文等を読み込み,慢性統合失調症者の社会復帰・リカバリー,不登校,ひきこもり,アルコール及び薬物依存症,災害被災者などさまざまな事例を通して,当事者や家族の心理,関与するさまざまな職種の専門性,多職種連携・協働における心理職の役割などを検討していきます。
科目目的
地域支援の現場で出会うクライエントの心理を,クライエントが置かれた社会的な状況に即して理解することと,地域支援に関与する心理以外の職種の専門性について理解できるようになることが,目的です。
到達目標
地域援助に必要な心理職の技能,求められるマインドについて,論文やテキストの読み込みを通して十分にイメージ出来るようになることが到達目標です。
授業計画と内容
第1回 臨床心理学の使命と支援方法論
第2回 ライフステージとこころの健康
第3回 こころの健康を支える制度・法律
第4回 こころの健康の危機への支援(クライシス・インターベンション)
第5回 災害時のこころのケア
第6回 自殺総合対策の考え方と心理支援
第7回 うつ病対策における家族支援
第8回 精神病(統合失調症)の退院後の支援 ACTを中心に
第9回 精神障害の地域ケアの実際ー地域活動支援センターを訪ねるー
第10回 アルコール依存症等アディクション問題への支援
第11回 社会的ひきこもりへの支援
第12回 地域ネットワークづくりとボランティア養成
第13回 困難事例支援とコンサルテーション
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
平常点 | 100 | 毎回事前に事例論文を十分に読み,積極的に授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる。授業で学んだことを十分理解し,それを手がかりとして主体的に探究を進めていて,地域援助に関する基本的な諸概念を十分に使いこなしていれば,満点とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業へのコミットメント100%
<評価表示の水準>
A=毎回事前に事例論文を十分に読み,積極的に授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる。授業で学んだことを十分理解し,それを手がかりとして主体的に探究を進めている。地域援助に関する基本的な諸概念を十分に理解し,現象の説明に際して適切にそれらを駆使できる。
B=事前に事例論文を読み,授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる。授業で学んだことを基本的に理解し,それを手がかりとして探究を進めている。地域援助に関する基本的な諸概念を理解し,それらを現象の説明に際して駆使できる。
C=授業に出席はしているが,事前の学習が不十分で,問題意識が明確でない。授業で学んだことを十分に理解できていないし,それを手がかりとして自ら探究を進めようという姿勢も弱い。指示待ちの姿勢である。地域援助に関する基本的な諸概念をある程度は理解できるが,それらを現象の説明に際して適切に駆使できない。
D=授業への参加はおぼつかず,問題意識を持って取り組むという姿勢に欠けている。授業内容の理解度が低く,探究心にも乏しい。地域援助に関する基本的な諸概念の理解がままならず,したがって現象の説明もできない。
E=授業への参加ができずに,基本的な履修意欲を欠いている。授業内容の理解ができず,自ら探究を進めることができない。地域援助に関する基本的な諸概念を理解できない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
精神科医として公立単科精神病院に6年、大学病院精神科に通算8年、市中クリニックに通算25年以上、保健所の精神保健相談に通算8年、社会福祉法人の嘱託医として通算17年、企業内健康管理センターの嘱託医として22年、東日本大震災被災地でのボランティア活動に12年、大学内診療所の精神科医として6年の実務経験があります。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
現場で必要とされる心理職の知識・技術を,他職種の立場から説明します。
テキスト・参考文献等
次回授業用の資料をその都度配布します。