シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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哲学演習(7)(15) | 2025 | 通年 | 水4 | 文学部 | 齋藤 宜之 | サイトウ ヨシユキ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-PE3-J807,LE-PE4-J815
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
カント『実践理性批判』(Kritik der praktischen Vernunft)をドイツ語原典と邦訳で精読する。
行為の善悪の基準を人間の意志規定のあり方にもとめることによって、「私は何を為すべきか」という根本的な問いに答えることを試みた本書は、近代哲学・倫理学の最重要書の一つであり、カント以降の哲学・倫理学を理解するためにも必読の書である。
本演習では、原文を冒頭からすべて通読していくというスタイルはとらずに、担当教員があらかじめ指定した重要箇所をドイツ語原文で精読し、前後の文脈については邦訳での読解とその要約、教員の解説によって補足する。各回の授業で読むドイツ語原文の分量は、半頁から多くても1頁半程度の予定である。基本的なドイツ語文法を習得していることを前提に授業を進めるが、必要に応じて文法的な解説も行うので、ドイツ語力に不安のある人の履修も歓迎する。
科目目的
哲学的な思考のためには、歴史上の古典的著作に通じていることが不可欠の条件である。本演習は、そのための基礎的な能力を養うことを目的とする。
到達目標
ドイツ語テクストの精確な読解と日本語への訳出のための能力を身に着けるとともに、カント『実践理性批判』の全体像についての理解を得ることを目標とする。
授業計画と内容
前期
第1回 ガイダンス
第2回 カント哲学の概説
第3回 『実践理性批判』「緒論」
第4回 『実践理性批判』「定義」
第5回 『実践理性批判』「定理一」「定理二」
第6回 『実践理性批判』「定理三」
第7回 『実践理性批判』「実践理性批判の根本原則」
第8回 『実践理性批判』「定理四」
第9回 『実践理性批判』「実践理性批判の原則の演繹について」
第10回 『実践理性批判』「実践的使用について」
第11回 『実践理性批判』「実践理性の対象の概念について」
第12回 『実践理性批判』「範型論」
第13回 前期範囲の総括
第14回 到達度確認
後期
第1回 前期範囲の復習
第2回 『実践理性批判』「純粋実践批判の動機について」(「適法性」と「道徳性」)
第3回 『実践理性批判』「純粋実践批判の動機について」(「尊敬」)
第4回 『実践理性批判』「分析論の批判的解明」(「原因性」)
第5回 『実践理性批判』「分析論の批判的解明」(「自由」)
第6回 『実践理性批判』「純粋実践理性一般の弁証論について」
第7回 『実践理性批判』「最高善」
第8回 『実践理性批判』「実践理性のアンチノミー」
第9回 『実践理性批判』「実践理性の優位について」
第10回 『実践理性批判』「魂の不死」「神の現存在」
第11回 『実践理性批判』「純粋実践理性一般の要請について」
第12回 『実践理性批判』「弁証論」の総括
第13回 総括
第14回 到達度確認
※ 予定は訳読の進度によって変わりうる。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事前にドイツ語テキストや邦訳を十分に読み込み、指名された場合は日本語に訳出できる状態で授業に出席すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 前期末と後期末に実施するテストの点数を合計する。 和訳問題の場合は、原文の精確な読解と日本語としての正しさを評価する。内容理解を問う問題の場合は、テキストの内容と担当教員による解説についての総合的な理解度を評価する。 |
平常点 | 50 | 授業内での訳読や課題の質を評価する。また、質問等の積極性も評価の対象とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業内で質問できなかった場合は、終了後に質問すること。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
必要に応じてmanaba等を活用する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・テキストは授業内でコピーを配布する。
・その他の参考文献については、授業内で適宜紹介する。