シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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企業法 | 2025 | 秋学期 | 火3 | 国際経営学部 | 金田 充広 | カナタ ミツヒロ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-OM3-CE31
履修条件・関連科目等
「法学」を履修していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
株式会社の法律関係を中心に講義する。商人である株式会社は、設立されてから、事業を拡大するため新株・新株予約権を発行して資金調達をすることがある。敵対的企業が会社の株式を買い集め、これに対抗するために新株・新株予約権を発行することもある。ときとしてそれが不公正な発行であるとして裁判で争われることもある。あるいはグループ企業を統合して効率的な会社経営を実現するため合併等の組織再編が行われる。その際、少数株主、会社債権者等利害関係人の保護が重要な課題である。株主総会、取締役会、監査役等、会社を動かす仕組み、ガバナンスの理解も重要である。会社経営者である取締役の会社に対する義務、責任は判例も豊富であり、興味をそそられる問題が多い。株主は、いわば会社の所有者であり、保有する株式の種類や権利の内容にかかる理解も重要である。その他、適宜、重要と思われるテーマを取り上げる。
科目目的
「企業法」は、企業経営に関する専門科目と位置付けられる。将来企業社会で活躍しようとする者が、会社に関する知識を広く習得し、法的思考ができる力を身に付けるのに最適である。また、法科大学院進学や各種資格試験(司法試験、司法書士試験、公認会計士試験など)に挑戦しようとする場合にも大いに役立つ。
この法分野では、近年、法改正が続き、新たな判例も蓄積しつつある。会社法その他関連の条文を丁寧に読み、会社の法的構造を鳥瞰しつつ、関連の判例・学説を検討することにより、法律がどのように解釈適用されているのか、学説がどのように考えるのかについて理解を深める。
到達目標
①企業法の基本的な仕組み及び法規制に関する基礎的な知識が身につく。
②企業社会の主要な問題は何か、それをどのように理解し解決するかということについて、法的なものの考え方、いわゆるリーガルマインドを習得する。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス、企業法総論 〔教科書全般〕
講義の進め方、テキスト、参考文献、参考ホームページの使用方法、成績評価の基準について説明します。企業法の全体的な解説をします。
第2回 商事に関する法規適用〔教科書:第1編第1章〕
各種商事法について解説します。
第3回 商人と営業〔教科書:第1編第1章〕
商人概念と営業(登記、商号、商業使用人を含む)について解説します。
第4回 会社の種類、目的〔教科書:第1編〕
会社の種類、区分(公開会社・非公開会社、大会社・非大会社)を解説します。
第5回 会社の設立〔教科書:第2編第8章〕
会社の設立(発起設立・募集設立)の手続きを解説します。
第6回 株主の権利、株式の譲渡〔教科書:第1編第2章、第2編第1章・第3章〕
株式会社制度における株主、株式の意義、株式譲渡について解説します。
第7回 新株発行〔教科書:第2編第4章〕
新株発行、及びその差止めについて解説します。
第8回 新株予約権発行〔教科書:第2編第5章〕
新株予約権発行、及びその差止めについて解説します。
第9回 会社の機関〔教科書:第2編第2章〕
株式会社の機関設計について解説します。
第10回 取締役、取締役会〔教科書:第2編第2章〕
株式会社の取締役、取締役会について解説します。
第11回 取締役の責任(1)〔教科書:第2編第2章〕
取締役の会社に対する責任について解説します。
第12回 取締役の責任(2)〔教科書:第2編第2章〕
取締役の第三者に対する責任について解説します。
第13回 組織再編〔教科書:第4編〕
組織再編に関する手続きを解説します。
第14回 企業法のまとめ
企業法に関する第1回から第13回までの到達度確認を行います。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習:各回授業のテーマについて、教科書の該当部分をよく読む。
復習:教科書の該当部分を参照にしつつ、自分でよく考え理解する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 企業法に関する基礎的な知識の修得、及び法的思考や理解がどの程度できているかを確認します。 |
その他 | 30 | 小テスト:基礎的な知識や理解の確認を目的とした試験を不定期に行います。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
・三浦治『基本テキスト 会社法〔第3版〕』中央経済社(2022年)[ISBN:9784502442315]
〔参考文献〕
・適宜、LMSで資料を配布する。
その他特記事項
参考URL
全国銀行協会ホームページ「手形・小切手機能の「全面的な電子化」に関する検討会」に掲載の各種資料
https://www.zenginkyo.or.jp/abstract/council/tegata-denshi/