シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
特殊研究Ⅱ(インベストメント) | 2024 | 通年 | 水1 | 商学研究科博士課程後期課程 | 高橋 豊治 | タカハシ トヨハル | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CG-OM6-402L
履修条件・関連科目等
履修に当たっては、修士論文を証券投資に関連するテーマで作成していることが条件となります。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
特殊研究I、特殊研究IIIと合併で行います。毎回のテーマに関連する論文のうち、参加者の研究テーマにとって重要なものから輪読形式で読み進めることにします。そこで得られた成果を、各自の論文に反映させるのが次の課題です。
科目目的
毎回のテーマに関連する文献を中心に、(広義の)金融市場に関する理論・実証(計量)分析に関する論文を読み進めることで、証券投資論を研究するために必要な先行研究を把握するとともに、参加者の研究テーマに反映させることにしたいと思います。
到達目標
博士論文を作成するために必要な基本的な理論と,実証分析手法を身に着けることを目標とします。
授業計画と内容
春学期
1. イントロダクション(金融・資本市場の理解)
2. 資産収益率の予測可能性
3. マーケット・マイクロ・ストラクチャー
4. イベント・スタディ分析
5. 平均・分散アプローチによるポートフォリオ分析
6. 資本資産価格モデル(CAPM)
7. 中間のまとめ(株式投資でのデータ分析の利用)
8. マルチ・ファクターの価格モデル
9. 現在価値関係
10. 多期間均衡モデル
11. 派生証券の価格評価モデル
12. 確定利付証券
13. 期間構造モデル
14. 全体のまとめ(ファイナンス分野でのデータ活用)
秋学期
1. イントロダクション
2. 金利・債券についての知識とイールド・カーブ分析の基礎数理
3. 数値例とExcel演習:時間価値と各種金利(デイカウント、複利計算、スポット・レート、フォワード・レート、パー・レート他)
4. イールド・カーブ構築手法(1)Bootstrapping(逐次代入方式)によるディスカウント・ファクターの推計とイールド・カーブ構築方法
5. イールド・カーブ構築手法(2)ユーロ金利、金利スワップ・レートからのイールドカーブ構築手法
6. 数値例とExcel演習:金利スワップ市場でのディスカウント・ファクター推計とイールド・カーブ(swapカーブ)構築
7. イールド・カーブ構築手法(3)国債(JGB)価格からイールドカーブ構築手法
8. 数値例とExcel演習:国債流通市場でのディスカウント・ファクターの推計とイールド・カーブ(JGBカーブ)構築
9. 金利リスク分析(1)シングルファクターによる感応度指標
10. 金利リスク分析(2)マルチ・ファクターによる感応度指標
11. 金利リスク分析(3)イールドカーブ変動要因とヘッジ
12. 数値例とExcel演習:各種金利感応度測定,イールドカーブ変動要因の計測とヘッジへの活用
13. イールド・カーブのキャッシュフロー評価への活用(アセット・スワップ・スプレッドの計測と公社債投資への活用 )
14. 全体のまとめ
これらの項目は、あくまで基本項目としてあげたものなので、実際の講義にあたっては、参加者の専門分野、背景となる理論の理解度等により、変更の可能性があることをお含みおきください。詳細設定にあたっては,担当者のシグマベイスキャピタル株式会社での取締役研究開発部長(1991年9月~1996年3月)としての(ポートフォリオ構築やデリバティブ管理などの)システム開発,(Tokyo Swap Reference Rateに代表される)データ提供のノウハウを生かし,証券投資についての理論を実践に生かす授業計画と内容を設定します。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
担当箇所について事前に内容をまとめ、授業での報告用レジュメを作成する必要があります。最終的には,成果を博士論文としてまとめてもらいます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 40 | 講義で学んだ内容を実践的に活⽤できているか |
平常点 | 60 | 毎回の報告でテキストの内容を理解し,要点を伝えることができているか |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点(授業への貢献)60%(評価基準︓授業への参加,毎回の演習に対する理解度をもとに評価します)、レポート40%(評価基準︓講義で学んだ内容を実践的に活⽤できているかについて評価します)で評価します。
授業を無断で⽋席した場合には,評価対象外(F評価)とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
MS-Excelを用いたデータ演習
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
シグマベイスキャピタル株式会社において、取締役研究開発部⻑(1991年9⽉〜1996年3⽉)として(ポートフォリオ構築やデリバティブ管理などの)システム開発,(Tokyo Swap Reference Rateに代表される)データ提供
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
上記実務経験でのノウハウを⽣かし,ポートフォリオ投資、デリバティブの価格設定についての理論を実践に生かす授業計画と内容を設定
テキスト・参考文献等
テキスト
テキストは使用しませんが,参考資料やリーディング・リストを配布します。
参考書
Campbell and MacKinlay, Econometrics of Financial Markets, Princeton University Press, 1997
このほか必要に応じて講義時に紹介します。
その他特記事項
履修を希望する人は,詳細を詰めたいと思いますので,必ず事前にe-mailで連絡してください
(アドレスは,toyohal@tamacc.chuo-u.ac.jp です。)。
[ソフトウエアの利用]
Microsoft 365、オンライン授業参加に必要なCISCO Webex アプリに加え
R (統計ソフト),
FinancialQUEST (NEEDSのセントラルデータベースに収録されている膨⼤な数値データをインターネット経由で簡単に検索)
を利用します。
参考URL
https://toyohal.r.chuo-u.ac.jp/