科目ナンバー

LG-LT6-303L

履修条件・関連科目等

辞書を引いてフランス語を読解できること。

授業で使用する言語

日本語／フランス語

授業で使用する言語（その他の言語）

授業の概要

シャトーブリアンの自伝・回想録『墓の彼方からの回想』の七月革命前後の時期を描く箇所を講読していきます。シャトーブリアンは十九世紀初頭を代表する作家であるとともに、王政復古期の有力な政治家でした。しかし当時の指導的な政治家の多くとは異なり、言論・出版の自由を高唱した人物でもありました。この七月革命を描いた部分は、彼がこの事件当時書いた日記をもとにしており、事件の推移をほとんど同時進行的に描いているという意味で、その自伝・回想録中でも読みどころのひとつとなっています。シャトーブリアンのみごとなフランス語の散文を味読していただきたいというのも教員としての願いです。

科目目的

フランス語の文学テキストを正確に読み込むことができることはフランス文学研究を進めるうえでまず必須の条件です。そのうえで 自分なりの視点を設定して作品分析をおこなえるようにすることが、論文の作成技法に習熟するうえで肝要になってきますので、そのような面でも訓練をおこないます。

到達目標

フランス語のテキストを、それが書かれた時代におけるコンテキストも踏まえたうえで正しく読み解くことができるようになる。
フランス語の散文のひとつの到達点とも評されるシャトーブリアンのテキストに馴染むことで、他の作家たちの文章についてもその位置づけのための確かな評価軸を獲得する。
自分の前にあるテキストについて、そこに論じるに足るトピックを見つけ、さらにそれを論じるために必要な基礎作業についてプランを立てることができる。

授業計画と内容

第1回　シャトーブリアンのテキストを読むための文法　
第2回　王政復古期と七月王政期についての時代概観
第3回　『墓の彼方からの回想』の構成について、またその中での七月革命についての記述の位置づけについて。
第4回　七月革命直前の時期のシャトーブリアンについて
第5回　テキスト研究　七額革命直前の政変　ポリニャック内閣の成立　『墓の彼方からの回想』第31巻第2章
第6回　テキスト研究　ポリニャックとの会見　第32巻　第3章
第7回　テキスト研究　王令の発布　シャトーブリアンは首都に戻る　第32巻　第8章
第8回　テキスト研究　7月26日　第33巻　第1章
第9回　テキスト研究　7月27日　第33巻　第2章
第10回　テキスト研究　7月28日の軍事情勢　第33巻　第3章
第11回　テキスト研究　7月28日の政治状況　第33巻　第4章
第12回　テキスト研究　7月29日の軍事情勢　第33巻　第5章
第13回　テキスト研究　7月29日の政治状況、ボード氏、ド・ショワズル氏、ド・セモンヴィル氏、ド・ヴィトロル氏、そしてティエール氏　33巻　第6章
第14回　今期の振り返り

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと

授業時間外の学修の内容（その他の内容等）

スタンダールの『赤と黒』を読んでください。他の作家による王政復古期像について参考になります。
王政復古期と七月王政期のフランスの歴史について歴史書を読み、その概観を得てください。

授業時間外の学修に必要な時間数／週

・毎週１回の授業が半期（前期または後期）または通年で完結するもの。１週間あたり４時間の学修を基本とします。
・毎週２回の授業が半期（前期または後期）で完結するもの。１週間あたり８時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

成績評価の方法・基準（備考）

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける

課題や試験のフィードバック方法（その他の内容等）

アクティブ・ラーニングの実施内容

ディスカッション、ディベート／プレゼンテーション

アクティブ・ラーニングの実施内容（その他の内容等）

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法（その他の内容等）

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキスト　Chateaubriand, Les mémoires d'Outre-Tombe

テキストはコピーを配布します。

その他特記事項

参考URL