シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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臨床・健康心理学特殊研究Ⅱ | 2024 | 後期 | 水1 | 文学研究科博士課程後期課程 | 中村 菜々子 | ナカムラ ナナコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-CY6-104L
履修条件・関連科目等
臨床心理学コースの学生のみ履修可能です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
心や身体の健康について,1)どうしたら健康を維持できるか(問題の発生予防,積極的な健康増進など),2)生じた問題にどう対応できるか(早期受療の支援,心身健康に影響する心理的要因の検討,治療関連行動の支援など)について行いうるアプローチについて考えます。これらを心理学によって検討する際には,心身不調に関わるメカニズムの理解に役立つ基礎研究,メカニズムに関する基礎研究を生かした応用実践・介入研究,地域でメンタルヘルスケアを必要な人に届けるために必要な環境整備といった点からの研究が必要となります。受講生の研究テーマに応じて,関連文献の輪読とディスカッションを中心とした授業を展開します。前期の授業で得た知見を元に,後期の本授業では研究計画を具体化し,予備実験や予備調査などを行うことを目的としています。
科目目的
臨床心理士の業務である「臨床心理学的研究」および公認心理師の各業務の基板となる実証的な臨床力を培うことを目的都市、臨床心理学研究における基礎理論と実際の運用を学ぶことを目的とします。中でも心や身体の健康に関する増進、予防、治療に関わるテーマを扱います。特殊研究IIでは特殊研究Iでの学びを基盤にして、具体的に研究を立案・実行・論文としてまとめるプロセスを重視します。
到達目標
以下2点を目的とします。
1)自分の研究テーマについて,その領域の先行研究を整理し,具体的な研究計画を立案することができる
2)実際に研究を実施し、そのプロセスを自分の言葉でプレゼンテーションできる
3)研究データを適切な統計手法を用いて、科学的論文としてまとめることができる
授業計画と内容
第01回 授業オリエンテーション,発表順序の決定
第02回 担当教員自身の研究紹介(講義)
第03回 教科書講読1(第1章:健康行動理論の変遷)
第03回 受講者の研究計画書完成と倫理委員会申請様式の完成
第04回 教科書講読2(第2章:個人レベルの理論・モデルA個人レベルの理論とは~Cヘルスビリーフモデル)・先行研究の発表1
第05回 教科書講読3(第2章:個人レベルの理論・モデルD合理的行動理論・計画的行動理論・統合的行動モデル~H個人レベルの理論の限界と適応)・先行研究の発表2
第06回 教科書講読4(第3章:個人間レベルの理論・モデルA個人間レベルの理論・モデルとは~Cストレスと健康への力に関する理論とその文脈)・先行研究の発表3
第07回 教科書講読5(第3章:個人間レベルの理論・モデルD社会関係に関する理論とその文脈~F個人間レベルの理論から集団レベルの理論へ)・先行研究の発表4
第08回 受講者の研究データ解析1(演習)
第09回 教科書講読6(第4章:集団レベルの理論・モデルA集団レベルの理論・モデルとは~Cイノベーション普及理論)・先行研究の発表5
第10回 教科書講読7(第4章:集団レベルの理論・モデルD計画モデル~F集団レベルの理論・モデルの限界と課題論)・先行研究の発表6
第11回 受講者の論文作成経過報告1
第12回 担当教員の実施中研究の紹介(講義)
第13回 受講者の論文作成経過報告2
第14回 授業のまとめと振り返り
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
研究の準備、実施、データ解析など授業外の学修に時間がかかることが見込まれます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | (授業への参加度,受講態度,授業中に課した発表の内容,ディスカッションへの参加・貢献度) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
臨床心理士・公認心理師として、病院、クリニック、就労支援施設、大学附属相談室等で臨床業務に携わってきました。現在も医療領域で臨床業務を行っています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
臨床業務から作られる臨床疑問(clinical question)を研究疑問(research question)として整理していくプロセスについて教授します。
テキスト・参考文献等
テキスト
日本健康教育学会(2019)健康行動理論による研究と実践
参考文献
参考文献については、受講者の研究テーマを踏まえて担当教員が複数指示します。
その他特記事項
授業の進行は,受講人数によって変更する可能性があります。
授業の各回には,受講生によるディスカッションが含まれます。