シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ELSI研究法Ⅱ | 2024 | 後期 | 土4 | 国際情報研究科修士課程 | 飯尾 淳、石井 夏生利、岩隈 道洋、岡嶋 裕史、小向 太郎、須藤 修、中島 美香、橋本 健広、平野 | イイオ ジュン、イシイ カオリ、イワクマ ミチヒロ、オカジマ ユウシ、コムカイ タロウ、スドウ オサム、ナカシマ ミカ、ハシモト タケヒロ、ヒラノ ススム 他 | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
IG-IF5-BL03
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
資料は英語文献を使用する場合がある。
授業の概要
本講義では、ELSIに関する応用的研究または事例研究について学ぶ。ELSIとは倫理的・法的・社会的課題(Ethical, Legal and Social IssuesあるいはEthical, Legal and Social Implicationsの頭文字をとったもの)である。最先端の生命科学やコンピュータサイエンスなど人間、社会、生態系に大きなインパクトを与える可能性がある科学技術の研究開発や社会実装の在り方について考察し、倫理的・法的・社会的課題について考察する研究である。本講義では、特に情報科学技術の在り方について情報科学技術の社会的利活用、倫理学的諸課題、法学的諸課題を研究している教員あるいはゲストを招いて各専門的観点から毎回ELSIに関連する重要課題を取り上げ、それぞれのテーマに焦点を当てて受講者全員で討論する。
科目目的
この科目では、①ELSIが問題となる最先端の科学技術の動向を学び、②最新技術との関わりにおける倫理的課題、法的課題、社会的課題を発見し、③具体的事例へのELSIの応用方法を修得し、解決案を提案できるようになることを目的とする。
到達目標
1 ELSIが問題となる最先端の科学技術の動向を理解する。
2 最新技術との関わりにおける倫理的課題を発見できる。
3 最新技術との関わりにおける法的課題を発見できる。
4 最新技術との関わりにおける社会的課題を発見できる。
5 具体的事例にELSIを応用し、解決案を導き出すことができる。
授業計画と内容
14回のうち1回については、外部講師を招聘する場合がある。
第1回 「ガイダンス」(須藤)
第2回 「人を対象とする研究開発:その倫理的配慮と問題点」(飯尾)
第3回 「情報セキュリティと倫理」(松崎)
第4回 「ネットワーク技術を利用した課題解決と問題点」(岡嶋)
第5回 「科学哲学とELSI:情報共有の進化の観点から」(外部講師)
第6回 「AIと文化的課題」(渡部)
第7回 「AIと文化・表現の変容」(渡部)
第8回 「デジタル・ヒューマニティーズと倫理的規範:データをめぐる問い」(橋本)
第9回 「AIと倫理的規範」(矢島)
第10回 「デジタル・プラットフォームと競争政策」(中島)
第11回 「AIロボット法と学際法学/予防法務」(平野)
第12回 「医学生命科学系研究・情報学研究の法と倫理(2):医学・生命科学系研究におけるELSIの実践」(岩隈)
第13回 「ELSI課題に関するルール作りと国際的動向」(小向)
第14回 「プライバシー・個人情報保護法とELSIの具体的課題」(石井)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 各回、300字から500字程度でレポート課題を出題し、それを評価します。 |
平常点 | 50 | 授業への参加態度(質疑、意見等)を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
原則、10回以上授業に出席しないと成績評価の対象となりません。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
BYOD機器の活用
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【平野】1984~2004年まで企業法務に携わり(但し1989~91年迄は人事部付企業派遣米国ロースクール留学と法律事務所実務研修)、その後半の2000~2004年迄は(株)NTTドコモにおいて法務室の室長職を務めて迷惑メール対策も主導し横浜地裁から迷惑メール業者に対する送信行為仮差止命令を勝ち取り、その後、特定電子メール法の参議院議員立法に寄与した。
【小向】情報通信分野のシンクタンクで法制度研究や政策提言に携わった実務経験(1991年1月~2016年3月、株式会社情報通信総合研究所勤務)がある。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
【平野】迷惑メール対策に於いては、現実世界のDMとは異なる電子メールの特殊な仕組み・構造の理解と、〈共有地の悲劇〉に代表される〈法と経済学〉的な分析が不可欠であることを、特定電子メール法を成立させる際に経験した。ロボット法の前提となるサイバー法やemerging technologiesに関する法律問題ではそのような学際法学(law ands)的な視点が重要である実体験を、理論と共に、授業で活かす予定である。
【小向】実務経験を踏まえて、デジタル化・ネットワーク化・グローバル化の観点から、情報法の現実的な課題を具体的に提示し、体系的な理解と問題意識を醸成する。
テキスト・参考文献等
特定のテキストは用いない。講義担当者の用意するレジュメ等の配付資料を用いる。