シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法律人工知能特論 | 2024 | 後期 | 火6 | 国際情報研究科修士課程 | 角田 篤泰 | カクタ トクヤス | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
IG-AI5-AI04
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
法律分野への人工知能の導入の試みは「人工知能(AI)」という言葉が誕生した頃から存在し、国際会議の開催や国際ジャーナルの刊行も30年以上続いている。近年では"LegalTech"などと呼ばれる、より実用に近づいた法務支援の分野の成果も現れている。さらに司法分野はもちろん、立法分野などへの応用を目指した研究も試みられている。一方で、法律分野に人工知能を導入するにはまだ技術的に多くの問題がある上に、制度的、心理的に高い壁も存在する。特に技術的問題点の多くは人工知能の基本問題と言われるものとも重なっており、人工知能の基本問題を考察する上でも示唆に富むものである。本講義ではこのような法律人工知能(法律AI)の動向の紹介とそれらの基本問題の検討を進めていく。
科目目的
国際情報学研究科で重視される法と情報とグローバル教養の結びつきを要とする法律人工知能を学ぶことで、法律人工知能の基本を学ぶと同時に、その過程で三者の本質を学ぶことを目的とする。
到達目標
法律人工知能に関わる技術・知識・動向について習得すること、および法律人工知能が抱える基本的問題について理解できるようになることが到達目標である。
授業計画と内容
第1回 法律と情報処理
第2回 法律AIの歴史概観と原理(1):論理
第3回 法律AIの歴史概観と原理(2):論理プログラムと法的議論
第4回 法律AIの歴史概観と原理(3):法的論争
第5回 AIへの法哲学的視点「ロボット・AIと人間性」のディスカッション
第6回 AI基本問題
第7回 法律AIの課題
第8回 形式論理入門
第9回 高次推論(主に類推)
第10回 法的議論の形式化と支援
第11回 法令データ構造
第12回 法律オントロジ
第13回 Rules as Code
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 最終レポート課題を評価する |
その他 | 70 | 各回のレポート課題および授業参加態度を評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
原則、10回以上授業に出席しないと成績評価の対象となりません。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
BYOD機器の活用
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
民間企業にて人工知能、OS、CG、言語処理系、並列処理を担当するシステムエンジニア。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
人工知能分野のシステム開発・設計に関する手法の紹介など。
テキスト・参考文献等
参考文献は次の通り。
・角田篤泰「法律AI」国際情報学入門(第16章),ミネルヴァ書房, 2020年.
・角田篤泰「人工知能の発展と企業法務の未来(1)~(4)」NBL, 1107~1131号, 商事法務, 2017~2108年.
・Kevin D. Ashley, “Artificial Intelligence and Legal Analytics”, Cambridge Univ. Press, 2017.