シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
【通教 通信授業】刑事政策 | 2024 | その他 | ー | 通信教育課程 | 四方 光 | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
JD-CR3-215L
履修条件・関連科目等
履修条件:通信教育課程の学生対象
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
刑事政策の定義について、教科書(川出・金『刑事政策』2012)は、「刑事政策とは、犯罪を防止することを目的として行われる国及び地方自治体の施策をいう」としています。
刑事法は、基本的には、犯罪の発生後において、犯人の発見・確保、刑事訴訟、犯罪者への科刑までを扱う学問で、その中で刑事政策は、伝統的には、主として犯罪者への科刑における適切な「処遇」の方法を検討する学問でした。
しかし、今日では、再犯防止施策として、処遇の深化はもちろんのこと、科刑が終了した後の支援や、起訴される前の段階における支援が話題になっているほか、児童虐待やストーカー、配偶者間暴力への対処のように、そもそも殺人や傷害などの深刻な犯罪が発生してしまう前の対処の在り方が、大きな問題となっています。また、かつて人類が経験したことのなかった、インターネット空間におけるサイバー犯罪も多発しています。
この授業では、犯罪白書や警察白書をよく読み、今日の日本においてどのような犯罪が問題となっているかを把握するとともに、教科書を熟読して、これらの犯罪に対してどのような法律や施策がとられており、どのような課題が残されているのかを学習します。
オンデマンドスクーリングでは、31 年間の警察庁勤務経験を有する担当教員の四方が、実務経験を踏まえて行った授業を視聴することができますので、受講をお薦めします。
科目目的
我が国の犯罪の現状及びこれに対処するための法制及び政策について学ぶ。
到達目標
我が国の犯罪の現状及びこれに対処するための法制及び政策について、社会人として理解しておくべき基本的な事項とその意義を習得する。
授業計画と内容
まずは、教科書『刑事政策』の第3編から第5編に記載されている刑事政策の総論、すなわち犯罪者の処遇、犯罪予防、被害者支援について学習します。犯罪予防を含む犯罪対策の総合政策については、『社会安全政策論』を参照してください。
これと並行して、教科書第1編に掲載されている犯罪の情勢と第6編に述べられている各種の犯罪とその対策(少年非行、暴力団犯罪、薬物犯罪、精神障碍者の犯罪、高齢者による犯罪、ファミリーバイオレンス、交通犯罪、外国人犯罪等)について学習します。各種の犯罪情勢については、犯罪白書や警察白書も参照してください。犯罪対策各論については、『社会安全政策論』も参照しましょう。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
1 まずは教科書をよく読んでください。教科書をしっかり読むことが通信教育の第一歩です。
2 教科書を読んだだけでは分からない点が多々あると思います。オンディマンド授業やスクーリング、勉強会等を受講して、疑問点を解消しましょう。
3 レポートは、学術的な文章を書く練習のためにあります。教科書等に書かれていることを素直に理解することが前提となります。4つのレポートのうち最初の2つは、理解したことを論理的な文章にすることを目指しています。自分の経験だけに拘泥することなく、教科書等により学んだことを論理的な文章で書き表すことが求められています。その上で、後半の2つのレポートにおいては、理解したことを整理するだけでなく、根拠を示しながら自説を展開することになります。
4 試験は教科書の中から出題されます。教科書の内容をよく理解し、答案では問いで問われていることについて論理的に整理された文章で答えましょう。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
その他 | 100 | 試験(科目試験またはスクーリング試験)により最終評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
講師は、31年間警察庁に勤務した経歴を有する。その間、警視庁捜査第一課管理官(殺人担当)、福岡県警察本部捜査第二課長(汚職、企業犯担当)、京都府川端警察署長、警察庁国際第一課課長補佐(来日外国人犯罪担当)、警察庁少年課理事官、警察庁生活経済対策室長(悪質商法、環境犯罪担当)、神奈川県警察本部刑事部長、警察庁情報技術犯罪対策課長、警察庁国際課長、警察大学校特別捜査幹部研修所長等を歴任した。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
授業においては、犯罪学の学説だけではなく、上記実務経験に裏付けられた知識や考え方を披露する。
テキスト・参考文献等
通信教育課程 在学生サイト 教科書一覧を参照
https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/tsukyo-current/textbook?authuser=0
その他特記事項
【通信教育課程はなし】