シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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【通教 夏期】租税法 | 2024 | その他 | 在学生サイトの各スクーリングのページをご確認ください。 | 通信教育課程 | 澁谷 雅弘 | 3・4年次配当 |
科目ナンバー
JD-PU3-214L
履修条件・関連科目等
履修条件:通信教育課程の学生対象
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
租税法の基礎的諸問題(租税法の基本原則、憲法と租税法、租税法の解釈適用原理など)と国税通則法や国税徴収法を中心とした課税・徴収手続、租税争訟の手続を概観した上で、所得税法を中心に考察・検討を行う。さらに、時間に余裕があれば、法人税法、消費税法等の主要な個別租税実体法にも触れる。その際には、できるだけ基本的な判例や立法例のほか、具体的な事例を多く取り上げて受講生との対話を通じて考察することにより、租税法の学問的特色についての理解を深めると共に、問題への対応能力を高めていきたい。
科目目的
基本的には、受講生の租税法への理解を深めることがこの講義の目的である。受講生諸君には単に租税法の知識を得るだけでなく、租税法上の問題発見能力や洞察力を身につけてもらうこと、租税法の勉強を通じて法律学の学問的特色やその基本的考え方についての理解を深めてもらうことを期待したい。
到達目標
①租税法の基本原則を理解し、それを個別の問題に応用する能力を身につけること、②法的な視点から税制を考える能力を身につけること、③今日の税法上の課題について、理論的、批判的に考える能力を身につけることを到達目標としています。
授業計画と内容
■動画配信型
1 租税法の基本原則
(1)租税の意義
(2)租税法律主義
(3)租税公平原則と課税関係の合理性
(4)人権保障規定と租税法
(5)信頼保護原則と租税法
(6)地方自治と租税法
2 租税法の効力
(1)人的効力
(2)地域的効力
(3)時間的効力
■双方向型
【1日目::8/16(金)】
① 9:30~11:10
3 租税法の解釈と適用
(1)租税法の解釈原則
(2)租税法と私法 ─借用概念論とその意味─
(3)租税回避行為と租税法の対応
(4)瑕疵ある課税・徴収処分の効力
②11:25~13:05
4 租税手続法概説
(1)納税義務の成立と確定
(2)理由の附記と開示手続
(3)課税と徴収の手続的関係
(4)第二次納税義務制度
(5)租税争訟手続1 ─不服申立制度─
(6)租税争訟手続2 ─租税訴訟─
③14:05~15:45
5 所得税法の基礎 ─「所得」とは何か─
(1)所得概念
(2)「非課税所得」の範囲と理論
(3)所得の実現と認識
【2日目:8/17(土)】
① 9:30~11:10
6 所得税の課税要件
(1)納税義務者
(2)実質所得者課税原則
(3)所得金額の計算構造
②11:25~13:05
7 所得金額の計算1
(1)収入金額 ─「収入金額とすべきもの」と「収入すべき金額」─
(2)必要経費
(3)課税のタイミング
③14:05~15:45
8 所得金額の計算2
(4)各種所得の意義と所得区分
(5)損益通算と損失の繰越控除
【3日目:8/18(日)】
① 9:30~11:10
9 各種の所得控除の制度と問題
②11:25~13:05
10 税額の計算
(1)所得税率
(2)平均課税
(3)税額控除の制度と適用
(4)税額計算の特例
③14:05~15:45
11 所得税の申告・納付
(1)予定納税
(2)確定申告
(3)納付と還付
(4)源泉徴収制度
1日目の最初に、動画配信部分に対する質問を受け付ける。
受講生の勉学状況にもよるが、所得税法の概要を学習した後、法人税法、消費税法等について講義をすることも考えている。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
租税法の初学者の場合には、(そんなに詳しい本でなくても良いが)各自が適宜、選択した租税法の概説書を通読することにより、租税法の全体にわたる議論の状況に目を通しておくことが望まれる。「図説・日本の税制」(最新版)(財経詳報社)などにより、わが国税制の全体的概要を通覧しておくことも有用であろう。シラバス記載の内容の説明順序については、多少前後することがある。また、授業の進度は、受講生の理解の状況で変わりうる。ここに記載した時間配分や講義内容は、あくまでも目安に過ぎないことを承知しておいてもらいたい。受講生は、講義や自己の学習に当たって中里実・増井良啓編「租税法判例六法」(有斐閣)などを携帯し、租税法規を常に参照しうる状態にしておくことが望まれる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | スクーリング試験または科目試験により最終評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
【通信教育課程はなし】
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
■スクーリングで使用する教材
教科書の他に、資料を配布する。
※スクーリングの講義内容中に「教科書」という表現がある場合は、
通信授業(レポート学習)の教科書を指します。
各科目の教科書は、在学生サイト「教科書・教材」のページを確認してください。
https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/tsukyo-current/textbook?authuser=0
■推薦図書
金子宏 『租税法』[第24版](2021年) 弘文堂
谷口勢津夫 『税法基本講義』[第7版](2021年) 弘文堂
中里実・弘中聡浩他 『租税法概説』[第4版](2021年) 有斐閣
佐藤英明 『スタンダード所得税法』[第4版](2024年) 弘文堂
中里実他編『租税判例百選』[第7版](2021年) 有斐閣
その他特記事項
【通信教育課程はなし】