シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ゼミナール(1)(2) | 2024 | 通年 | 火2 | 文学部 | 中川 照将 | ナカガワ テルマサ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-JL3-A103,LE-JL4-A104
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
卒業論文を作成するためには、①作品成立時の生活や習慣などに関する基礎的な知識と、②作品そのものを正確に読解する力、そして③現在出版されている解説書や注釈書の意図するところを正確に把握する力、④研究論文の適切に利用する力を身につける必要があります。この授業では、特に④に重点を置きながら進めていきます。
4年生は、3年次の成果を踏まえた上で卒業論文の構想・計画を立て、さらにその内容を文章化していきます。3年生は卒業論文のテーマを決定するために、さまざまな作品に触れるところからはじめていきます。その後、研究史を整理しながら少しずつ問題点を明確化させ、自分なりの仮説を立てる/調査を繰り返しいきます。
なお、この授業では、毎週担当者を決め、進捗状況の発表・討議といった形で進めていきます。
科目目的
これまでの学びで得た日本文学史の基礎的な知識と古文の読解力を活用しながら、平安時代に作られた諸作品、ならびに鎌倉期以降の享受資料の成り立ちと、それらの歴史的位置づけについて考えます。その中で自ら研究を進めていくための基礎的な方法を身に付けるのはもちろんのこと、文学研究だけでなく、社会人として生きていくために必要な実践的な応用力を身につけることが、この科目の目的です。
到達目標
(1) 新編全集や新大系などの一般的な注釈書の本文と脚注を正確に理解することができるようになること。
(2) テーマとして選んだ作品の文学史的位置について、その概要を理解することができるようになること。
(3) テーマとして選んだ作品の研究史について、その概要について理解することができるようになること。
(4) 調査した内容を整理し、独自の解釈をすることができるようになること。
(5) 他の発表の問題点を見つけ、発展的な討議をすることができるようになること。
授業計画と内容
【前期】
1 講義の⽬的・内容・評価に関する説明。発表担当者の決定。
2 4年生―春休み期間中の進捗状況報告
3 4年生―題目についての検討
4 3年生―作品を決める(作品の把握と報告)
5 3年生―作品を決める(作品の文学史的位置づけの把握と報告)
6 3年生―テーマの検討(概論的な本を3冊選定し、内容を報告)
7 3年生―テーマの検討(前回とは別の3冊を選定し、内容を報告)
8 4年生―進捗状況報告(問題点の把握)
9 4年生―進捗状況報告(論旨の修正点についての報告)
10 3年生―テーマの検討(専門書を3冊選定し、内容を報告)
11 3年生―テーマの検討 (前回とは別の3冊を選定し、内容を報告)
12 3年生―テーマの検討(研究史の概要報告)
13 3年生―テーマの検討(従来の研究成果についての疑問点を報告)
14 4年生―進捗状況報告(論旨の修正点について報告)
【後期】
1 4年生―進捗状況報告(卒業論文の構成について報告)
2 4年生―進捗状況報告(修正点の報告)
3 3年生―テーマの検討(従来の研究の疑問点を検証し、その結果を報告)
4 3年生―テーマの検討(疑問点の再検証とその報告)
5 3年生―テーマの検討(これまでの考察結果をまとめる)
6 3年生―テーマの確定(研究テーマについての報告)
7 3年生―進捗状況報告
8 4年生―卒業論文作成(個別指導「はじめに」について)
9 3年生―進捗状況報告(検証結果の修正点についての報告)
10 4年生―卒業論文作成(個別指導「第1章・第2章」について)
11 4年生―卒業論文作成(個別指導「第3章~おわりに」について)
12 4年生―卒業論文作成(最終修正)
13 3年生―卒業論文のイメージをつかむ(問題設定・論理展開の仕方・章立ての仕方)
14 3年生―1年間の振り返りと今後の研究計画について、4年生―卒業論文の振り返り
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各自の選んだテーマに従って調査を行い、その内容をまとめておくこと。
他の発表者の資料を事前にダウンロードし、いつでも質問ができるように熟読しておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | 討議への参加状況(事前学習を含む) |
その他 | 80 | 発表 |
成績評価の方法・基準(備考)
発表の評価【80%】の内訳は、以下の通りです。
(1) 現代の一般的な注釈書の本文と脚注を正確に理解することができているか。【10%】
(2) テーマとして選んだ作品の文学史的位置について、その概要を理解できているか。【10%】
(3) テーマとして選んだ作品の研究史について、その概要について理解することができる。【10%】
(4) 調査した内容を整理し、独自の解釈をすることができる。【30%】
(5) 発表資料の美しさ・発表の明快さ【10%】
なお、出席率が70%に満たない者、発表をしない者についてはE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献は、以下の通りです。
▼『平安文学研究ハンドブック』(和泉書院,ISBN:978-4757602601)
▼『古典文学の常識を疑う』(勉誠出版,ISBN:978-4585291473)
▼『古典文学の常識を疑うⅡ―縦・横・斜めから書きかえる文学史』(勉誠出版, ISBN:978-4585291831)
その他の参考文献に関しては、適宜指示します。