シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ゼミナール(1)(2) | 2024 | 通年 | 月2 | 文学部 | 吉野 朋美 | ヨシノ トモミ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-JL3-A103,LE-JL4-A104
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本ゼミナールでは、二つの柱を設定して授業を進めていきます。一つめの柱は、一つの作品を演習形式で読んでいくことで、古典文学作品を読解するための調査方法、問題設定の方法を身につけ、プレゼンテーション能力を高める訓練をすることです。発表者以外の出席者も、発表内容を受けてグループディスカッションをおこない、他人の意見をふまえて自分の意見や疑問を述べる訓練をおこないます。今年度は、鎌倉時代初期に成立した説話集『古事談』を対象とします。
もう一つの柱は、卒業論文作成に向けて、テーマの設定の方法、資料の探し方、データの処理の仕方、論の組み立て方等、必要な方法や作法を学ぶことです。各自が設定したテーマや取り組んでいる内容、収集した資料などについて報告し、上記の観点から出席者全員で検討を加えます。同じく、報告を受けてグループディスカッションを経た後に、質疑応答をおこないます。
なお、夏季または春季休暇中に、文学作品と風土の関係について実地で学ぶためにゼミ旅行をおこなう予定です。百人一首かるた大会も開催できればと思っています。
科目目的
古典作品の本文をきちんと読解するために必要な知識と、資料調査・研究・考察の方法、論の立て方などを会得することを目指します。その上で、自分の興味・問題意識に添って、中世日本を中心とする文学・文化的事象、あるいは和歌をテーマとして卒業論文を書き上げることができるようにするのが目的です。
到達目標
・古典文学作品を読解するための調査方法、問題設定の方法を身につける。
・プレゼンテーション能力を高める。
・グループディスカッションを通じて、他人の意見をふまえて自分の意見や疑問を述べる力を養う。
・卒業論文作成に向けて、テーマの設定の方法、資料の探し方、データの処理の仕方、論の組み立て方等、必要な方法や作法を会得する。
・ゼミでの活動を通して、社会に出たときに必要なスキルを身につける。
授業計画と内容
前期
1、授業ガイダンス・年間の予定について/『古事談』概説
2、発表順について/卒業論文の書き方/『古事談』発表サンプルと調査の方法、先行研究の紹介など
3、卒論構想報告①②③とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(1)テーマ設定の方法
4、卒論構想報告④⑤⑥とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(2)題目の設定方法
5、卒論構想報告⑦⑧⑨とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(3)先行研究の探し方
6、卒論構想報告⑩⑪⑫とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(4)先行研究の読み込み方
7、三年生発表①②とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(1)原文の正しい音読
8、三年生発表③④とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(2)正確な現代語訳
9、三年生発表⑤⑥とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(3)諸本間の異同確認
10、三年生発表⑦⑧とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(4)語釈の重要性
11、三年生発表⑨⑩とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(5)編者の実像調査
12、卒論構想報告⑬⑭⑮とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(5)先行研究のまとめ方
13、卒論構想報告⑯⑰とグループディスカッション・質疑応答/三年生フォロー発表①~③/演習のポイント(6)作品の構想考察
14、三年生フォロー発表④~⑩/前期の総括
後期
1、卒業論文中間発表①②とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(6)データ処理の方法
2、卒業論文中間発表③④とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(7)章立て
3、卒業論文中間発表⑤⑥とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(8)読みやすい文章とは
4、卒業論文中間発表⑦⑧とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(9)参考文献引用の方法
5、卒業論文中間発表⑨⑩とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(10)文章の校正
6、卒業論文中間発表⑪⑫とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(11)注の付け方
7、卒業論文中間発表⑬⑭とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(12)推敲
8、卒業論文中間発表⑮⑯とグループディスカッション・質疑応答/卒論のポイント(13)体裁を整える
9、卒業論文中間発表⑰、三年生発表⑪とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(7)歴史資料の読み方
10、三年生発表⑫⑬とグループディスカッション・質疑応答/演習のポイント(8)先行研究の博捜と参考文献の選び方
11、三年生卒論構想発表会①~⑩/演習のポイント(9)ディスカッションの作法と質疑応答のコツ
12、百人一首かるた大会
13、三年生フォロー発表⑪~⑬/三年生卒論構想発表会⑪~⑬
14、四年生卒業論文報告会
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
発表者は事前の準備をしっかりおこなってください。またその他の受講生はmanabaのスレッド欄に提出される発表資料を事前にしっかり読み、コメントをゼミ前日までにmanabaに挙げてください。授業後、発表者は授業での質疑応答やコメントをふまえ、フォロー発表のために準備をしてください(自習時間は、トータルすれば60時間は越えるでしょう)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 発表内容(補足含む)、授業への参加姿勢(manaba掲示板でのコメント・グループ討議・質疑等)80%、課題等の提出物20%の平常点で評価する。なお、出席が70%に満たない場合はE判定とする(事情によって考慮することもある)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:プリントを配布します。
参考文献:『新注古事談』(笠間書院)
『古事談』上下(ちくま学芸文庫)
その他は授業内で紹介します
その他特記事項
出席者全員がグループディスカッションに参加し発言することを求めますので、扱われる事柄や発表に興味を持って、主体的、積極的に参加してください。