シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中古文学A | 2024 | 前期 | 火1 | 文学部 | 中川 照将 | ナカガワ テルマサ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL1-A205
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
文学研究の中では「基礎研究」に分類される「本文研究」について考察します。古典文学作品は、作者自筆本がほとんど残っていません。本文研究とは、その残っていない作者自筆本がどんなものであったのか。そして、現在、わたしたちが何気なく手にしている古典文学作品が、どういう経緯を経て今に至っているのかということを探るものです。
「原本」とは何か。「作者」とは何かなど、一見簡単そうに思われながらも、よくよく考えてみるとよくわからない概念について、『源氏物語』を中心に考えます。
科目目的
日本文学史の知識と古文の基本的な読解力を活用しながら、古典文学作品の享受の実態と、それぞれの歴史的意義について考えます。『源氏物語』などの古典文学作品の成り立ちに関する学びを通して「伝本」「本文異同」等の術語や校本の扱い方などの基本的な知識と方法を身につけるとともに、異本を含めた古典文学研究への応用力を身につけることが、この科目の目的です。
到達目標
(1)『源氏物語』本文研究史の概要を理解できるようになること。
(2)文学作品における「作者」の概念を理解できるようになること。
(3)文学作品における「原本」の概念を理解できるようになること。
(4) (1)〜(3)の理解を踏まえ、⾃らの考えをレポートとして⽂章化できるようになること。
授業計画と内容
1 ガイダンス― 授業の目的・内容・評価に関する説明、大学入試の問題を解いてみよう!
2 “正解は作者のみが知っている”は本当か?
3 〝現実〟の作者と〝機能〟としての作者―わたしたちは作者の真実を理解できるのか?
4 〝ブンケンガク〟というお仕事―原本とはなにか?
5 本文系統図を作成しよう―ミスをした犯人はだれか?
6 原本と近代文学と古典文学―それは遠き日のおとぎ話ではない
7 写本のイメージをつかもう―『更級日記』の場合
8 本文を[改める/改めない]の境目―正しい本文とはなにか
9 『源氏物語』の本文研究史①―『源氏物語』に関する[わかること/わからないこと]
10 『源氏物語』の本文研究史②―青表紙本・河内本・別本とはなにか
11 『源氏物語』の本文研究史③―“青表紙本は読みにくい”という事実はなにを意味しているか
12 『源氏物語』の本文研究史④―源氏物語はいつ『源氏物語』になったのか
13 さまざまな『源氏物語』のかたち
14 まとめと講評
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 90 | 作品内容の理解度・講義内容の理解度・課題内容の理解度・課題に対する独自の解釈の4点に着目して評価します。 |
平常点 | 10 | 授業後の感想・質問の提出 小レポート |
成績評価の方法・基準(備考)
出席率が70%に満たない者、課題を提出しない者についてはE判定とします。提出期限に遅れたものについては受け付けません。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【教科書】
講義資料に関しては、manabaにアップします。各自でダウンロードしてください。
【参考文献】
高等学校で使用した「国語便覧」は非常に便利なものなので、毎時持参してください。
その他特記事項
授業で使用する資料は、前日までにmanabaにアップします。各自で印刷するか、端末で見られるようにダウンロードしておいてください。
毎回、講義内容の感想や質問をレスポンで回収し、それをもって出席とします。授業当日の19時までに提出してください。