シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中古文学B | 2024 | 後期 | 火1 | 文学部 | 中川 照将 | ナカガワ テルマサ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL1-A206
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
平安時代の作り物語である『夜の寝覚』を取り上げます。本作品は、中間部分と末尾部分が物理的に失われた作品として知られていますが、その"失われた部分"というのは、どういった内容だったのでしょうか。
本講義では、最初に作品全体の概要を解説した後、みなさんに『寝覚』の"失われた部分"の復元を体験してもらいます。そうした活動を通して、物語文学研究のテーマの1つである「物語の復元」の基本的な方法を学ぶとともに、平安時代における物語作品の実態について考えていきます。
科目目的
日本文学史の知識と古文の基本的な読解力を活用しながら、平安時代に書かれた『夜の寝覚』の成り立ちと歴史的位置づけについて考えます。『夜の寝覚』は、『源氏物語』から大きな影響を受けた作品として知られています。『夜の寝覚』の読解を通して、本作品の概要を理解するのはもちろんのこと、それで得られた知識と方法を、他作品の読解に役立てていける応用力を身につけることが、この科目の目的です。
到達目標
(1) 平安~室町時代に書かれた文章を正確に読解できるようになること。
(2) あらゆるジャンルの作品研究に汎用できる、文学史に関する知識を身につけること。
(3) 文学作品に関する諸問題について、その解決の糸口を自らの力で見つけられるようになること。
(4) (1)〜(3)を踏まえ、⾃らの考えをレポートとして⽂章化できるようになること。
授業計画と内容
1 ガイダンス― 授業の目的・内容・評価に関する説明、『夜の寝覚』の概要
2 『夜の寝覚』の概要について①―天人降下と二つの予言
3 『夜の寝覚』の概要について②―登場人物を整理しよう
4 『夜の寝覚』の概要について③―九条殿の〝人違へ"の逢瀬
5 失われた物語を復元しよう―巻二末尾と巻三冒頭
6 中村本『夜の寝覚』の問題点
7 原作本『夜の寝覚』と『無名草子』
8 原作本『夜の寝覚』と『物語二百番歌合』
9 原作本『夜の寝覚』と『風葉和歌集』
10 原作本『夜の寝覚』巻三・四・五と中間欠巻部分
11 課題の講評
12 『夜の寝覚』と『源氏物語』
13 散逸物語の復元に際しての注意点
14 『夜の寝覚』の文学史的位置づけ、まとめと講評
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 90 | 作品内容の理解度・講義内容の理解度・課題内容の理解度の3点に着目して評価します。 中間レポートと最終レポート |
平常点 | 10 | 授業後の感想・質問の提出 小レポート |
成績評価の方法・基準(備考)
出席率が70%に満たない者、課題を提出しない者についてはE判定とします。提出期限に遅れたものについては受け付けません。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義資料に関しては、manabaにアップします。各自でダウンロードしてください。
【参考文献】
高等学校で使用した「国語便覧」は非常に便利なものなので、毎時持参してください。
その他特記事項
授業で使用する資料は、前日までにmanabaにアップします。各自で印刷するか、端末で見られるようにダウンロードしておいてください。
毎回、講義内容の感想や質問をレスポンで回収し、それをもって出席とします。授業当日の19時までに提出してください。