シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国語学演習(2)A | 2024 | 前期 | 月5 | 文学部 | 菊地 礼 | キクチ レイ | 2・3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JA2-A809
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現代日本語を対象として,意味論的研究を実践する。特に,名詞・形容詞に着眼し,類義語・対義語を視野に入れて,語彙を体系的に研究する。また,構文論的な機能に着眼し,文法的な記述を構築する。
第8回まではコーパスを用いた言語研究の方法を教授し、それぞれの回で課題を課す。最終的に、学生は研究テーマを選択し、用例調査を実践する。第9回以降の授業は、その研究発表と討論で進める。研究結果を論文としてまとめる。
科目目的
ことばの意味について、意味の構成要素を分析し、単語の意味が構造体であることを理解する。国語学演習(2)Aにおいては、主として名詞・形容詞の意味構造を理解する。
到達目標
ことばの使用例に基づいて、類義語・対義語の正確な意味の説明ができるようにする。また、語彙が体系として機能することを理解する。
授業計画と内容
言葉の意味について,研究発表と討論を行なう。授業の進行は下記の通り。
受講者数・進捗状況により適宜調整する。また,( )内は例題であり,対象は問題意識に即して選択の自由を与える。
1 ガイダンス①:「国語学」とは?
2 ガイダンス②:言語分析の方法
3 コーパス①:コーパスとは
4 コーパス②:データの集計方法
5 コーパス③:コーパスに付与されている情報
6 コーパス➃:発展的な検索方法
7 コーパス⑤:語と語の結びつき
8 コーパス⑥:コーパス利用の注意点
9 演習:類義語の分析(「おおきい」と「きょだい」)
10 演習:対義語の分析(「あつい」と「さむい」)
11 演習:ジャンルごとの分析(「ひと」と「にんげん」)
12 演習:品詞を踏まえた分析(「ぜんぜん」と「まったく」)
13 演習:コロケーションの分析(「だいじな」と「たいせつな」)
14 演習:補助動詞の分析(「ている」と「てある」)
課題ごとに担当者が調査・分析を行い、研究発表を行う。
それに基づき、ディスカッションを行う。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
コーパス検索作業、データベース作成作業。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 論文形式 |
平常点 | 40 | 討論への参加状況、研究発表および課題提出 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
コーパス検索、Microsoft Excel
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
国語科教員
国立国語研究所研究員
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
日本語の意味研究に関して、データに基づいた分析方法を教授する。
テキスト・参考文献等
参考文献
柴田武,・長嶋善郎・国広哲弥・山田進『ことばの意味―辞書に書いてないこと』 (平凡社ライブラリー)
森田良行『日本語の類義表現辞典』(東京堂出版)
国立国語研究所『分類語彙表増補改訂版』 (大日本図書)
中俣尚己『「中納言」を活用したコーパス日本語研究入門』(ひつじ書房)
小林雄一郎『ことばのデータサイエンス』(朝倉書店)
研究方法とレポート作成については,教材を配布する。