シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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先端国際情報学/国際情報概論 | 2025 | 前期 | 木3 | 国際情報学部 | 須藤 修 | スドウ オサム | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IG1-IT01
履修条件・関連科目等
基礎情報学、情報法、哲学、データサイエンスなどの授業と関係づけながら学習すれば、より深い考察ができます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
世界は新たな文明の生成に向けて大きな変動期にある。その大変動を引き起こす重要な要素として情報通信テクノロジー(ICT)、データの爆発的な生成とその利活用がある。大規模言語モデル生成AI、マルチモーダルAIなどの先進AIが登場し、生成AIを基礎としたDigital Transformation(DX)がグローバル大に展開され、仕事、活動、金融、産業、教育、医療など様々な領域で相互作用が起こり、まさに人類文明のパラダイム転換をなすデジタル革命が進行している。
まず、中心になる生成AIなどの最先端の情報通信技術の概要について学び、さらに、先進AIを基盤にした新たな社会システムの高度化の状況について学ぶ。また先進AIは人間や社会のあり方に大きな影響をなすがゆえに、AIがバンスが重要になっている。それらの取り組みについても概観する。それらの考察を踏まえてこれからの社会生活、人間の社会的行為の変容について考察を深める。
科目目的
最先端AIの技術的構造、AIガバナンス、新たな知識形成の基盤を習得し、その上で生成AIなどの最先端情報テクノロジーと社会制度の在り方について把握し、近い将来の社会と人間の在り方の担い手になりうる基礎能力を身につける。
到達目標
AIやデータサイエンスの基礎、生成AIやマルチモーダルAIの基礎、法制度的基礎、社会システムへの影響、先進AIに関する政策やそのインパクトを習得し、データ分析手法や行動科学実験で応用可能なナッジなどの技法、そして生きていく上で非常に重要な役割を演ずる構想力とは何か、そして構想力の理解と習得について考える。
授業計画と内容
第1回 :最先端ITとその社会的インパクトを学ぶ意義ー生成AIのインパクトとAIガバンス
第2回: Research and Development
第3回:生成AIとRAG
第4回:マルチモーダルAI
第5回:論理的推論
第6回:エージェントAI
第7回:AGI(汎用人工知能)に向けて
第8回:Responsible AI(責任ある人工知能)
第9回:AIと経済
第10回:AIと医療
第11回:AIと教育
第12回:AIに関する政策とガバナンス
第13回:進化するAI、AGI(汎用人工知能)と人間の関係について考える
第14回:AIと人間の在り方―仕事、創造性、生活について考える
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ワークショップの準備・調査等
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 期末試験では講義内容習得の確認、習得した知識を用いた応用的な思考力を確認する。 |
レポート | 20 | 講義期間中のレポートでは、学習習得レベルを確認する。 |
平常点 | 20 | やむを得ない事情で欠席する場合は、事前に連絡をください。無断欠席をしないように気を付けて下さい。 |
成績評価の方法・基準(備考)
出席:20点、レポート:20点、期末試験60点、合計100点で60点以上を合格とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
生成AIを用いて絵画や文書を書き、その可能性とリスクについて討論する。またZoomあるいはWebexを用いて学外の有識者や実務経験者と意見交換をする。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
私は、政府や自治体の情報化政策とAI政策を構想し、また企業におけるDX戦略に関してアドバイスを行い、その実施のコンサルテーションを政府、自治体、OECDやUNESCOなどの国際機関、企業で行っています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
企業や行政機関で導入が進んでいるクラウドコンピューティング、AIの在り方を現場の実態に即して教える。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
授業用資料(PDF)を配信する。
【参考文献】
・松尾豊著『人工知能は人間を超えるか』角川選書、2015年
・カイフ―・リー、チェン・チウファン著(中原尚哉 訳)『AI 2041 』文芸春秋、2023年
・Stanford University Human-Centered AI Institute ed., AI Index Report 2025
その他、Nature, Scienceなどに掲載された重要な論文について授業内で適宜紹介するとともに学習意欲のある学生には重要論文を教示する。
その他特記事項
連絡が必要な場合、manabaまたはメールで行います。もし受講生が個別に相談したい場合は、日程調整のうえ、研究室でお会いします。
参考URL
須藤修の生成AIとそのインパクトに関するインタビューが新潮社のWebフォーサイトで2023年から公表されています。それを見ておくと授業が分かりやすくなります。
・「生成AIの統治と実装をどう進め、人間中心の社会と産業の未来を構築するか」『ダイヤモンドクオータリー』ダイヤモンド社、2024年3月25日刊
・「インタビュー・AIのルール作りは誰がイニシアチブを取るのか」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年11月
・「インタビュー・教育界はどのようにAIを受け入れていくか 」
新潮社・フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年10月
・「インタビュー・AIがAIに学習させる時代が来ている」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50093 2023年9月
・「インタビュー・AI市場をブルー・オーシャンにする企業は? 」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年9月