シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
情報プライバシー権法 | 2025 | 前期 | 金3 | 国際情報学部 | 石井 夏生利 | イシイ カオリ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-NF2-IL12
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
プライバシー権、個人情報保護法について、その提唱期から現代に至るまでの発展過程を講義し、現在問題となっている論点についての理解を深めることを目標とする。国外動向については、19世紀末にアメリカで提唱されたプライバシー権の発展、1980年OECDプライバシー・ガイドラインの採択及びその後の改正状況、1995年EUデータ保護指令の採択、2016年EU一般データ保護規則の採択等について、年代順に講義を行う。日本については、1960年代以降のプライバシー権の展開、2003年の個人情報保護法成立、その後の法改正、昨今の社会的問題を含めた解説を行う。また、プライバシー・個人情報保護法を専門とする企業の実務家をゲストスピーカーとして招聘し、コンプライアンスの観点から実務的な課題について講義して頂く。これらの学習を通じて、履修者は、プライバシー・個人情報保護法の到達点と課題を根本から理解することが期待される。
科目目的
この科目では、①アメリカにおけるプライバシー権の提唱及びその背景、②プライバシー権の判例法による発展、③現代的プライバシー権の展開、④個人情報保護法制の立法化及び欧米の対立、⑤欧州のデータ保護法制、⑥アメリカの消費者プライバシー保護法制、⑦日本におけるプライバシー権の発展と個人情報保護法制の実現、展開、⑧技術的発展やグローバル化に伴う新たな論点を理解し、プライバシー・個人情報保護法を総合的・客観的に分析できるようになることを目的とする。
到達目標
1 プライバシー権の歴史的発展過程を説明できる。
2 グローバル化社会におけるプライバシー・個人情報保護法の問題点を把握できる。
3 プライバシー・個人情報保護法をめぐる国際的動向を理解できる。
授業計画と内容
第1回:プライバシー権の誕生
第2回:プライバシー権の展開
第3回:プライバシー保護の立法化
第4回:一般データ保護規則(GDPR)
第5回:アメリカの消費者プライバシー保護
第6回 :日本におけるプライバシー権の展開
第7回:個人情報保護法の概要
第8回:企業におけるGDPR遵守のための実務~ガバナンスの構築・リスクマネジメントの観点から~(ゲスト講師)
第9回:プライバシー影響評価(PIA)の実務~導入の意義および効果~(ゲスト講師)
第10回:個人情報の漏えいが発生した場合の対応~危機管理の実際~(ゲスト講師)
第11回:肖像権・パブリシティ権
第12回:技術的発展とプライバシー問題
第13回:技術的発展と個人情報保護法の問題
第14回:全体のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の授業前にmanabaに掲載するレジュメに必ず目を通した上で出席すること。授業の中で課題を課した場合には必ず取り組むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
平常点 | 100 | 各回の授業内容を理解しているか否かを小テスト等で確認します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
なお、病欠や公欠等の特段の理由がない欠席、及び無断欠席を繰り返した場合には、単位を付与しないことがある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
・manaba上の配付資料に基づき講義する。
【参考文献】
・堀部政男『現代のプライバシー』(岩波新書、1980年)
・堀部政男『プライバシーと高度情報化社会』(岩波新書、1988年)
・小向太郎・石井夏生利『概説GDPR-世界を揺るがす個人情報保護制度-』(NTT出版、2019年)
その他、担当教員が授業内で適宜指示する。
その他特記事項
授業には、真摯に臨んで下さい。
参考URL
個人情報保護委員会(https://www.ppc.go.jp/)