シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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English Seminar(3) | 2024 | 前期 | 金1 | 文学部 | 大野 雅子 | オオノ マサコ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-EX3-B109
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
John MiltonのParadise Lost(『失楽園』)において、アダムとイヴは「手に手をとって」楽園をあとにして荒野へと旅立つ。しかし、Miltonが描くふたりの姿は絶望に満ちたものではない。この授業においては、神の似姿として創られたアダムとイヴ、イヴの従順さと性的な魅力、アダムがイヴに向かって繰り返し言う「肉の肉、骨の骨」という言葉、神によって禁じられた「禁断の木の実」、アダムとイヴの初夜、初夜の舞台となる「あずまや」、ミルトンによる「結婚愛」の賛歌、天使に供する果物の宴など、第4巻と第5巻から主要な個所を抜粋して講義する。注目するのは、プロテスタント特有の愛と性に対する考え方、また、聖書と異なる妖艶なイヴの姿、エデンの園に存在するsexualityである。講義のあと、学生には韻律、イメージ、言葉の意味などを個人またはグループで分析・議論・発表してもらう。
科目目的
1)英詩の韻律分析方法を学ぶ。
2)英詩におけるイメージの分析方法を学ぶ。
3)聖書の「創世記」におけるエデンの園とアダムとイヴに関する記述との違いを学ぶ。
4)プロテスタンティズムにおける愛の捉え方について学修する。
5)プロテスタンティズムにおける性の捉え方について学修する。
到達目標
1)英詩の韻律分析方法を学ぶ。
2)英詩におけるイメージの分析方法を学ぶ。
3)聖書の「創世記」におけるエデンの園とアダムとイヴに関する記述との違いを学ぶ。
4)プロテスタンティズムにおける愛の捉え方について学修する。
5)プロテスタンティズムにおける性の捉え方について学修する。
授業計画と内容
1回目 授業説明
2回目 『失楽園』第4巻―アダムの威厳
3回目 『失楽園』第4巻―イヴの従順さ
4回目 『失楽園』第4巻―「手に手をとって」
5回目 『失楽園』第4巻―禁断の木の実
6回目 『失楽園』第4巻―イヴが誕生した日
7回目 『失楽園』第4巻―「私の半身」
8回目 まとめと中間テスト
9回目 『失楽園』第4巻―サタンの視点
10回目 『失楽園』第4巻―「あなたといると時を忘れる」
11回目 『失楽園』第4巻―秘密のあずまや
12回目 『失楽園』第4巻―結婚愛
13回目 『失楽園』第5巻―果物の宴
14回目 まとめと復習
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 20 | 学期の中間で到達度を確認する。詩の分析方法の基本を理解したかどうかが基準となる。 |
期末試験(到達度確認) | 30 | 学期の最後に到達度を確認する。次の事柄が基準となる。専門用語を使って詩の韻律を分析できるか、イメージを分析することができるか、キリスト教における愛について自分の意見を構築することができるか、Paradise Lostの世界観とストーリーを把握しているか。 |
レポート | 20 | 授業時または授業後に簡単なコメントを教室またはmanabaで提出してもらう。授業内容を把握したかどうかが基準となる。 |
平常点 | 30 | 授業時または授業後に簡単な小テストを教室内またはmanabaで実施する。授業内容を把握したかどうかが基準となる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストはプリント配布
参考書:『失楽園 上下』(岩波文庫)
その他特記事項
詩の言葉とイメージを分析するためには辞書を丹念にひく必要がある。内容を知るためには様々な批評書を読まなければならない。現代日本人の感覚そのままで読むことはできない。学ぶ必要があるのが詩である。だからこそ大学で学ぶ意義があると言える。