シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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現代イギリス小説(2) | 2024 | 後期 | 火5 | 文学部 | 安藤 和弘 | アンドウ カズヒロ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-LT2-B208
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
今日のイギリスの文壇を代表する作家の一人、Ian McEwanの長篇小説The Children Act (2014)を読む。Amsterdam(1998)やAtonement(2001)、Saturday (2005)などで知られている作家だが、この講義で取り上げるのは、最近作の中でもとりわけ完成度が高い作品。生身の人間の愛と法を司る合理的理性の葛藤を、高等法院裁判官を主人公に立てて描き出した心理ドラマと、まずは紹介しておく。
初回にまず作家についての概説をした後、毎週、一定のペース(下、「授業計画と内容」欄を参照)で、読みどころにスポットライトを当てながら、批評的な解説を加えつつ、読み進めるかたちで行う。回をこなすにつれて、作品中の場面ごとの解釈から、作品全体の解釈へと展開していく。
時間に余裕があれば、翻案映画にも参照する。
科目目的
今日のイギリスの文壇を代表する作家の作品に触れ、その作家の他の作品を読むきっかけを作ること。更に、現代イギリス小説一般への関心を高めること。
文学作品の批評的な読みかたの基礎を習得すること。
到達目標
英語で書かれた小説を、細かなことまで調べなくても良いので、あらすじをつかむことに主眼を置きながら読む術を身につけること。
批評的な読みかたの基本的な術を身につけ、単なる感想ではない理知的な反応を文学作品に施すことができるようになること。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 第1章 1~20頁
第3回 第1章 21~40頁
第4回 第2章 41~60頁
第5回 第2章 60~75頁
第6回 第2章 75~89頁
第7回 第3章 91~118頁
第8回 第3章 118~130頁
第9回 第3章までのまとめ
第10回 第4章 131~147頁
第11回 第4章 148~170頁
第12回 第5章 171~191頁
第13回 第5章 191~221頁
第14回 総括・まとめ
(以上は予定であり、変更はありえる。)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
受講学生各自が参考資料として邦訳を使うのはかまわないが、講義では邦訳には一切触れず、解説はすべて原書の英文に基づいてなされるので、邦訳を読むだけでは講義についていくことができない。ゆえ、毎回の講義に向けて原書の指定範囲に、ざっとで良いので必ず目をとおしておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 講義で示した読みかたをどれだけ理解し、講義で取り上げた問題群に沿って各自が読みを深めたかに拠る。 |
成績評価の方法・基準(備考)
原則、初回の講義に欠席をすると単位の認定はしない。止むを得ず初回に出席できない場合は、事後でかまわないので理由を教員に伝えること。
また、学期をつうじて(初回に加えて)3回ほど出席を取るが、その3回ほどすべての回が欠席の場合、期末試験を受験しても、原則、単位の認定はしない。どの回に出欠を取るかは事前に知らせない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
Ian McEwan, The Children Act
Vintage、ペーパーバック版
ISBN: 978-0099599630。
生協に入荷される版を購入のこと。他の版の使用は、電子書籍版も含めて、認めない。
参考文献:
青木和夫・丹治竜郎・安藤和弘、『知っておきたいイギリス文学』(明治書院、2010)
その他特記事項
文学史も含めて英文学についての予備知識は特に必要としない。英語力が一定レヴェル以上あり、文学あるいは英国文化に関心がある諸君に受講を勧める。
初回に、ここに書かれていない詳細事項も含めて、履修をする上で知っておくべきことをすべて話すので、その回は必ず出席すること。初回に欠席をすると、原則、単位の認定はしない。