シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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独文基礎演習(2)B | 2024 | 後期 | 火4 | 文学部 | 高橋 慎也 | タカハシ シンヤ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-DT2-C022
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
文学作品と舞台上演の分析方法、研究論文執筆方法の基礎を修得します。具体的な文学作品としては主にカフカ作『審判』、その比較対象作品としてゲーテ作『ファウスト』を取り上げます。舞台演出の分析対象としては主に松本修演出とアンドレアス・クリーゲンブルク演出の『審判』、その比較対象作品としてペーター・シュタイン演出とミヒャエル・タールハイマー演出の『ファウスト』を取り上げます。またオーソン・ウェルズ監督の映画版『審判』も参照します。
『審判』解釈の際には、ドイツの高校生の試験勉強用に作成された参考書を参照します。ドイツの国語教育における文学作品解釈の要点、日本の国語教育との共通点と相違点について学習します。またドイツ語原文と複数の日本語訳を比較し、翻訳の課題についても検討します。
受講生は『審判』の特定の場面の要約作成、キーワードの選択(ドイツ語と日本語)、解釈視点の考察などを行い、自分自身の解釈を加えて発表します。また舞台上演に関してはセリフとセリフ回し、身体表現、舞台装置、舞台音楽、舞台照明の分析を行い、演出家の演出コンセプトについて分析し、自分自身の解釈を加えて発表します。独文和訳の課題としては自動翻訳を参照しながら、その間違いを訂正するという方法で進めてゆきます。またグループディスカッションによる意見交換を行います。学期末には舞台解釈のための研究発表資料としてパワーポイントファイル、ハンドアウト、発表原稿の三点を作成し提出します。
科目目的
〇 文学作品と舞台上演を解釈し分析するための基礎的方法を修得する
〇 文学作品と舞台上演に関する研究論文執筆方法の基礎を修得する
〇 文学作品と舞台上演に関する解釈をプレゼンテーションして質疑する能力を養成する
到達目標
〇 文学作品と舞台上演を要約、解釈した結果をレポートして執筆する
〇 文学作品と舞台上演に関する簡潔な論文を執筆する
〇 文学作品と舞台上演に関するプレゼンテーション資料を作成し、発表する
授業計画と内容
1) 授業案内と作品紹介:文学研究と演劇研究の基礎
2) カフカ『審判』の作品分析の要点
3) カフカ『審判』の演出分析の要点
4) カフカ『審判』ゲーテ『ファウスト』の比較分析
5) カフカ『審判』の作品分析と演出分析①:「第一章」冒頭部の逮捕シーン
6) カフカ『審判』の作品分析と演出分析②:「第一章」終結部のビュルストナー嬢のシーン
7) カフカ『審判』の作品分析と演出分析③:「第十章:最後」
8) カフカ『審判』の作品分析と演出分析④:「第六章:叔父・レーニ」
9) カフカ『審判』の作品分析と演出分析⑤:「第九章:聖堂で」
10) 舞台版『ファウスト』と松本演出/クリーゲンブルク演出/ウェルズ監督『審判』の比較分析
11) カフカ『審判』の翻訳分析:岩波文庫、新潮文庫、白水uブックス
12) クリーゲンブルク演出と松本演出の『審判』の受容分析
13) クリーゲンブルク演出と松本演出の『審判』の成立背景分析
14) 授業のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
〇 独文研究室所蔵の視聴覚資料『審判』や『変身』を複数視聴し、演出方法を比較する
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 課題に対する達成度 プレゼンテーション資料の達成度 期末レポートの論理的一貫性 |
レポート | 30 | レポートの課題に対すると達成度 作品要約の適切性 作品解釈の独創性 |
平常点 | 20 | 出席とコメント、意見交換 |
成績評価の方法・基準(備考)
4回以上の欠席は不可とします。また授業中にスマホやパソコンを使用した学生には退室してもらいます。学期中に2回以上注意を受けた学生には単位を認めません
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト(授業で使用するので購入することことを勧める)
〇 カフカ『審判』(岩波文庫)