シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習(3)(9)/ゼミ演習(3)(9) | 2024 | 通年 | 月2 | 文学部 | 高橋 慎也 | タカハシ シンヤ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-DT3-C803,LE-DT4-C809
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
テーマ:舞台芸術における「愛の死」の表現方法の日独欧比較と異文化交流
内容:死を愛の成就みなす「愛の死」(Liebestod)をモチーフとする、日本とドイツ語圏・ヨーロッパの代表的な舞台芸術作品を取り上げ、その共通性と差異性を現代の演劇理論に即して分析します。またこれらの舞台作品の国際的な流通過程、それぞれの上演国の劇評を比較し、その共通性と差異性、さらには差異性が生じた理由を分析します。
ドイツ語圏の舞台芸術は日本ではあまりよく知られていませんし、また日本の舞台芸術もドイツではあまり知られていません。そこで、日本とドイツ語圏の舞台芸術の制度、代表的な劇場、代表的な舞台作品、著名俳優などについても調査し、そうした情報をWebサイトから発信する可能性についても検討します。
ゼミ全体で調査・分析する舞台作品はミュージカル『エリザベート』のウィーン版、宝塚版、東宝版です。
取り上げる予定の作品は以下の通りですが、ゼミ生の希望に応じて変更します。
〇 ワーグナー作『トリスタンとイゾルデ』、クッパー演出・小池修一郎演出:ミュージカル『モーツァルト』、蜷川幸雄演出・ハイナー・ミュラー演出・トーマス・オスターマイアー演出『ハムレット』、レダ演出・小池修一郎演出:ミュージカル『ロミオとジュリエット』、ロバート・ウィルソン演出:ミュージカル『The Black Rider』 など
科目目的
〇 日本とドイツの舞台芸術の歴史、作品、作者に関する調査・分析の方法を修得する
〇 調査・分析した結果をプレゼンテーションして質疑する能力を修得する
〇 調査・分析した結果をゼミ論として執筆する能力を修得する
到達目標
〇 日本とドイツの舞台芸術の歴史、作品、作者に関する調査・分析する
〇 調査・分析した結果をプレゼンテーションして質疑する
〇 調査・分析した結果をゼミ論として執筆する
授業計画と内容
授業計画と内容
1) ミュージカル『エリザベート』のウィーン版、宝塚版、東宝版に関する解説と意見交換
2) 『エリザベート』のウィーン版、宝塚版、東宝版の演出分析・・・「統合ミュージカル (integrated musical)」と「ドラマ・ミュージカルDrama Musical」
3) 『エリザベート』に関するドイツ・オーストリア・日本の劇評の解説
4) 意見交換①: 冒頭シーンの分析、宝塚版初演の評価分析
5) 意見交換②: 最終シーンの分析、東宝版再演の評価分析
6) 意見交換③: ウィーン版初演の評価分析
7) 意見交換④: 宝塚版、東宝版の評価分析
8) ゼミ生発表①: 『トリスタンとイゾルデ』他の演出分析、国内外の評価分析
9) ゼミ生発表②: ミュージカル『モーツァルト』他の演出分析、国内外の評価分析
10) ゼミ生発表③: ミュージカル『ロミオとジュリエット』他の演出分析、国内外の評価分析
11) ゼミ生発表④: ミュージカル『The Black Rider』他の演出分析、国内外の評価分析
12) 意見交換⑤: ドイツの舞台芸術に関する日本語による情報発信の方法
13) 意見交換⑥: 日本の舞台芸術に関するドイツ語・英語による情報発信の方法
14) 前期の授業のまとめ
15) 夏季休暇期間の課題の発表①
16) 夏季休暇期間の課題の発表②
17) 共通分析作品の異文化交流分析①:成立背景、舞台作品
17) 共通分析作品の異文化交流分析②:劇評、流通過程
19) ゼミ生発表①・②、質疑
20) ゼミ生発表③・④、質疑
21) ゼミ生発表⑤・⑥、質疑
22) ゼミ生発表⑦・⑧、質疑
23) ゼミ生発表⑨・⑩、質疑
24) ゼミ生発表の予備日、全ゼミ発表に関する意見交換
25) ドイツの舞台芸術に関する日本語による情報発信用のPDFファイルの作成
26) 日本の舞台芸術に関するドイツ語・英語による情報発信用のPDFファイルの作成
27) 上記PDFファイルに関する意見交換
28) 後期授業のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
担当する舞台上演の演出家による他の舞台の映像資料を視聴すること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | セミ論(4000字程度)の内容の充実度 ゼミ論の論理的首尾一貫性 ゼミ論の分析視点の独創性 |
平常点 | 50 | 授業中の積極的な発言 ゼミ発表資料の充実度 ゼミ発表の充実度 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
本授業で取り上げる戯曲、上演ビデオ、脚本、演出家インタビュー、劇評などの教材はGoole Driveから視聴可能とする。印刷教材は著作権の許す範囲でダウンロード可とします。
参考文献:
以下のテキストの必要部分をコピーして配布します
① ハンス・ティース=レーマン:「ポストドラマ演劇」の十二年後、シアターアーツ 2011 冬(49)、 晩成書房
② ハンス・ティース=レーマン:『ポストドラマ演劇』、同学社、2002年
③ エリカ・フィッシャー=リヒテ:『演劇学へのいざない』 国書刊行会、2013年
④ Christopher Balme: „Einführung in die Theaterwissenschaft" (5., neu bearbeitete und erw. Aufl), E. Schmidt, Berlin, 2014