シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習(4)(10)/ゼミ演習(4)(10) | 2024 | 通年 | 火3 | 文学部 | 羽根 礼華 | ハネ レイカ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-DT3-C804,LE-DT4-C810
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
1945年以降に書かれたウィーンにまつわる文学テクストにおける都市のトポグラフィーを分析・考察します。イルゼ・アイヒンガーの散文詩「ラントシュトラーセ」(1954)、エルンスト・ヤンドルの詩「ウィーン:ヘルデンプラッツ」(1966)、トーマス・ベルンハルトの戯曲『ヘルデンプラッツ』(1988)、インゲボルク・バッハマンの小説『マリーナ』(1971)を取り上げ、ウィーン、ひいてはオーストリアの歴史とどのような取り組みがなされているかという点に特に注目しつつ読み解きます。
分析対象とするテクストの一部はドイツ語で読みます。比較的少ない分量を、ゆっくりとした速度で隅々まで丁寧に読解します。また、ウィーンに関する情報を得る手段の一つとして、ドイツ語のインターネットサイト Wien Geschichte Wikiを活用します。こちらの方は、機械翻訳を利用し、翻訳と原文を照らして誤訳があればそれを修正しつつ読むという方法を取ります。
授業にはペア・ワークやグループ・ワークを多く取り入れ、互いに協力しながら読解・分析・考察を行っていきます。後期には自身の研究についての発表も行います。
科目目的
この科目は、実践を通じて文学テクスト分析の方法や学術的な発表・議論・論文執筆の作法を学ぶこと、および文学分野の研究に必要なドイツ語力を身につけることを目的としています。
到達目標
・文学テクスト分析の方法を習得すること。
・学術的な発表・議論・論文執筆の作法を学ぶこと。
・授業で取り上げる作品、およびその作者と成立背景についての知識と理解を深めること。
・ドイツ語の文学テクストを読む力をつけること。
・機械翻訳を適切に利用できるようになること。
授業計画と内容
【前期】
第1回:イントロダクション
第2回:機械翻訳について
講読:Wien Geschichte Wiki: Heldenplatz (Abschnitt „Symbolische Bedeutung“)
第3回:オーストリア史概観:1918-1945年を中心に
講読:Wien Geschichte Wiki: Heldenplatz (Abschnitt „Der Heldenplatz 1933-1945“ 前半)
第4回:戦後オーストリアの歴史認識
講読:Wien Geschichte Wiki: Heldenplatz (Abschnitt „Der Heldenplatz 1933-1945“ 後半)
第5-9回:トーマス・ベルンハルト『ヘルデンプラッツ』(抜粋)
第5回:第5-9回に関するイントロダクション
学生の設問を出発点とした分析と解釈(166-188ページ)
第6回:学生の設問を出発点とした分析と解釈(188-209ページ)
第7回:学生の設問を出発点とした分析と解釈(209-231ページ)
第8回:教員の設問を出発点とした分析と解釈
第9回:『ヘルデンプラッツ』第三幕上演の鑑賞と分析の試み
第10-13回:Ilse Aichinger: Landstraße
第10回:第10-13回に関するイントロダクション
統語構造の分析
第11回:テクスト構造の分析
第12回:和訳
第13回:意味内容の分析と解釈
第14回:小括
【後期】
第1-4回:Ernst Jandl: wien: heldenplatz
第1回:第1-4回に関するイントロダクション
統語構造の分析
第2回:テクスト構造の分析
第3回:和訳
第4回:意味内容の分析と解釈
第5-7回:インゲボルク・バッハマン『マリーナ』(抜粋)
第5回:第5-7回に関するイントロダクション
学生の設問を出発点とした分析と解釈(7-13ページ)
第6回:学生の設問を出発点とした分析と解釈(23-27ページ、47-50ページ)
第7回:教員の設問を出発点とした分析と解釈
第8回:ゼミ論文中間発表①詩
第9回:ゼミ論文中間発表②小説
第10回:ゼミ論文中間発表③戯曲
第11回:卒業論文・卒業研究発表①文学
第12回:卒業論文・卒業研究発表②文化
第13回:卒業論文・卒業研究発表③思想
第14回:総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・講読テクストの指定範囲を注意深く読んだ上で、授業に臨んでください。言語的・内容的に理解できない箇所がある場合には、マークしておきましょう。また、講読テクストの言語表現や内容について、気づいたことや考えたことをメモしておいてください。
・授業で取り上げた作家の他の作品やウィーンに関する他の文献も積極的に読んでください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 【ゼミ論文】テーマ設定は明確か、先行研究を適切に参照しているか、分析対象とするテクストの読解は妥当か、議論の筋は通っているか、学術論文としての体裁は整っているかを評価します。 |
平常点 | 30 | 予習の状況と議論中の発言を基準とします。 |
その他 | 20 | 【口頭発表】準備(ハンドアウト等を含む)の状況、発表の内容、質疑応答中の発言を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
ゼミ論文については、個別に面談の時間を設け、フィードバックを行います。口頭発表については、授業時間内にフィードバックを行います。また、発表者の希望に応じて、授業内に限らず、フィードバックの時間を設けます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
インゲボルク・バッハマン(1973)『マリーナ』神品芳夫・神品友子訳、晶文社
トーマス・ベルンハルト(2008)『ヘルデンプラッツ』池田信雄訳、論創社
Ilse Aichinger (2001): Kurzschlüsse. Wien. Hrsg. und mit einem Nachwort von Simone Fässler. Wien: Edition Korrespondenzen.
Ernst Jandl (1997): Laut und Luise & verstreute gedichte 2. Hrsg. von Klaus Siblewski. München: Luchterhand.
Wien Geschichte Wiki (https://www.geschichtewiki.wien.gv.at/Wien_Geschichte_Wiki)
*以上より授業に必要な部分を抜粋して配布します。
*参考文献等は授業中に随時紹介します。
その他特記事項
原則として、正当な理由なく1学期につき4回以上欠席した場合には、不合格とします。遅刻3回で欠席1回とみなします。