シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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語学文学文化専門演習(1)(2) | 2024 | 通年 | 水5 | 文学部 | 田口 卓臣 | タグチ タクミ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-FS3-D101,LE-FS4-D102
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
このゼミには、ひとつの大きな軸があります。それは、ゼミ生各自の関心に応じて、近現代のフランスと日本の文学、文化、思想、映画、マンガに関する作品を選んだうえで比較し、独自に考察していくことです。この目標を実現するために、毎年、具体的なテーマをひとつ設定し、テクストや対象に対して、多角的なアプローチを試みています。これまで扱ったテーマは、「幸福」「世間」「「私」とは何か?」「心と身体」です。2024年度のテーマは、「家族」です。
ゼミ生各自の関心をできるだけ多角的に引き出すために、授業の方式は、グループディスカッションをベースとして進めていきます(1グループ=4~5名程度)。このグループディスカッションを通して、テクストの翻訳や解釈を互いに議論したり、テクストを踏まえたロールプレイを共同で作ったりします。当然、グループごとの発表報告や、それを踏まえたディスカッションも、ほぼ毎回おこなっていく予定です。
こうした方針ゆえ、自分で資料を調査すること(自発性)、互いに役割分担やスケジュールを決めること(積極的な共同作業)が、強く求められます。教員が提示する課題を単にこなすだけの人や、他人と協力して物事を進めるのが苦手な人は、このゼミには向きません。
科目目的
・この科目は、カリキュラム上の演習科目として位置づけられていることから、この科目での学習を通じて、学生がフランス文学に対する専門的な学識を修得するとともに、みずから主体的に問題を発見し、その問題を他者と共有する能力を獲得できるようになります。
・この科目は、文学部のディプロマポリシーである「専門的学識」「コミュニケーション力」「主体性」を修得することを目的としています。
到達目標
・フランスと日本の言語、文化、社会について、専門的な学識にもとづいて、他者に説明できるようになること。
・言語、文化、社会のアクチュアルな課題を、主としてフランスの思想と文学を通じて理解し、かつ、解決の道筋を提案できるようになること。
授業計画と内容
第1回 授業概要説明、グループ分け、アイスブレイク
第2回 レポート・卒業論文の書き方(ディスカッション)
第3回 資料の探し方、注の付け方(ディスカッション)
第4回 家族とその外部1(文化史的アプローチ)
第5回 家族とその外部2(思想史的アプローチ)
第6回 家族とその外部3(文学史的アプローチ)
第7回 中間発表1=卒論の経過報告
第8回 原文テクスト精読1(グループ内で翻訳)
第9回 原文テクスト精読2(グループ内で解釈+討論)
第10回 原文テクスト精読3(グループ内でレジュメ作成)
第11回 原文テクスト精読4(グループ間でのレジュメチェック)
第12回 原文テクスト精読5(各グループの発表紹介)
第13回 中間発表2=各グループ独自の研究進捗報告(フランス語込み)
第14回 前期の総括・まとめ、及び、進路ガイダンス(ゼミOBのメッセージ)
(夏季休暇)
第15回 後期授業の概要説明、新規グループ分け、アイスブレイク
第16回 前期お手本レポート(グループ分析)
第17回 中間発表3=卒論の経過報告
第18回 グループ発表1=ci.nii論文リサーチ
第19回 グループ発表2=論文の選定+解釈
第20回 グループ発表3=レジュメ+発表(グループ間チェック)
第21回 中間発表4=卒論発表 及び グループ発表準備
第22回 中間発表5=卒論発表 及び 進路ガイダンス(ゼミ4年生のメッセージ)
第23回 グループ発表4=フランス文学作品の選出
第24回 グループ発表5=フランス文学作品の分析+解読
第25回 グループ発表6=レジュメ作成
第26回 グループ発表7=レジュメのグループ間チェック
第27回 グループ発表8=最終発表 及び 優秀発表の投票決定
第28回 後期の総括・まとめ
* 授業の進行は、受講生の理解度や作業の進捗度を見ながら、適宜、柔軟に修正します。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 論述の内容、方法の的確性、フランスの言語・文化・社会に関する専門的学識 |
平常点 | 30 | 授業への参加・貢献度、受講態度の状況 |
その他 | 30 | 授業コメント(授業内容の理解度、複眼的思考、主体的な問題発見など) |
成績評価の方法・基準(備考)
・無断欠席はいっさい認めません。「公欠」であっても、事後になって書類提出する人は、欠席とします。
・グループワークが中心の授業であるため、無断欠席者は、他の受講生にとって大きな足かせとなります。このため、大幅減点とします。
・上記の基準に基づく「欠席」を4回以上した人は、不可となります。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaのアンケートや掲示板などの機能を用いて、適宜、学生の反応を把握しながら授業を進めていく。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・テキスト
フランス語の原文は、授業中にコピー配布します。原文に関しては、ネットのリソース等があれば、それもお知らせします。
・参考文献
文献リストは、授業の進展を通じて、随時、更新します。
<フランス文学>
★文学
コレット『青い麦』光文社古典新訳文庫、2010年。
ミラン・クンデラ『存在の耐えられない軽さ』集英社文庫、1998年。
アゴタ・クリストフ『悪童日記』ハヤカワepi文庫、2001年。
エクトール・マロ『家なき子』新潮文庫、上下巻、2019年。
バルザック『ゴリオ爺さん』光文社古典新訳文庫、2016年。
フランソワーズ・サガン『悲しみよこんにちは』新訳、新潮文庫、2009年。
マルグリット・デュラス『愛人(ラマン)』河出文庫、1992年。
ボーヴォワール『離れがたき二人』早川書房、2021年。
シュペルヴィエル『ひとさらい』光文社古典新訳文庫、2013年。
サン=テグジュペリ『夜間飛行』光文社古典新訳文庫、2010年。
エミール・ゾラ「オリヴィエ・ベカイユの死」:『オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家』光文社古典新訳文庫、2015年。
ルナール『にんじん』光文社古典新訳文庫、2017年。
モーパッサン『女の一生』光文社古典新訳文庫、2011年。
フローベール『三つの物語』光文社古典新訳文庫、2018年。
コクトー『恐るべき子供たち』光文社古典新訳文庫、2007年。
ミュリエル・バルベリ『京都に咲く一輪のバラ』早川書房、2022年。
アンドレ・ジッド『狭き門』光文社古典新訳文庫、2015年。
レイモン・ラディゲ『肉体の悪魔』光文社古典新訳文庫、2008年。
★映画
アノー監督『ラマン』仏英、1992年。
エリック・ロメール監督『海辺のポーリーヌ』フランス、1983年。
エリック・ロメール監督『冬物語』フランス、1991年。
フランソワ・オゾン監督『8人の女たち』フランス、2002年。
その他特記事項
授業で取りあげないものについても、参考文献を読んだり、自分で調べてみたりすることをお勧めします。
参考URL
この授業は、仏文専攻・語文コース系の授業です。担当者(田口卓臣教員)が実施している授業の模様、位置づけについては、下記のサイトやブログで確認してください。
語文コースHP https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/futsubun-gobun/
語文コースブログ https://chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com/