シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本史学基礎演習(2)B/日本史学基礎演習(2)(後期) | 2024 | 後期 | 火2 | 文学部 | 熱田 順 | アツタ ジュン | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JH1-F022
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本演習では、歴史研究の二本柱である文献講読と史料講読のうち、史料講読の基礎固めを行います(文献講読については、前期の日本史学基礎演習(2)Aで行います)。
具体的には、日本中世史研究の複数テーマに関する重要史料をピックアップして講読することで、史料読解や史料批判の基礎を学びます。
授業の進め方としては、【受講生による発表→教員による質問と補足説明→全体の討論→テキスト史料の関連分野に関する講義】という形式をとります。発表担当者は初回ガイダンスの際に決定します(1グループあたり2~3名)。発表担当者は事前にテキストを読み込み、関連する史料や文献を調べたうえで、その内容をレジュメにまとめて発表してください。
なお、発表は、受講生全員が1回ずつ当たるように割り当てます。
科目目的
(1)高校までの暗記科目としての「日本史」ではなく、自ら調べて考える「歴史学」の魅力を体感してもらう。
(2)日本中世史に関する史料の講読や、関連分野に関する講義への参加を通じて、史料の読み方や歴史研究の基礎を学んでもらう。
(3)自分で調べた成果や、考え抜いた末に導き出した結論を、レジュメを用いて簡潔かつ明瞭に伝える力を養うこと。これは、ゼミ発表や卒業論文執筆の基礎になることはもちろん、就職活動やその後の社会人生活で必要不可欠となるプレゼンテーション能力やディベート力の土台ともなります。
到達目標
本演習では、以下の4点を到達目標として設定します。
(1)与えられた課題(発表やレポート等)に対して真摯に取り組む姿勢を養うこと。
(2)ひとつのテーマに関して、複数の資史料に目を通したうえでしっかりとした考察を行い、「自分なりの結論」を導き出せるようになること。
(3)「自分なりの結論」を、レジュメを用いて簡潔かつ明瞭に他者へ伝えられるようになること。
(4)「中近世移行期」(中世後期~近世前期)という時代の歴史的意義についての理解を深めること。
授業計画と内容
本演習は対面(集合型)形式にて行います。
※第1回~第3回は教員による講義です。
※第4回~第13回の授業では、前半に受講生による発表と討論を行い、後半では関連分野に関する講義を行います。
第1回 講義:【ガイダンス】(授業の進め方、発表者の決定等)
第2回 講義:前半【史料講読の準備】(レジュメの作り方、関連史料・関連文献の探し方等)/ 後半【“歴史”と出会う旅】
第3回 講義:【歴史研究の舞台裏-古文書調査の現場から-】
第4回 史料講読1:中世の民衆生活①(協力と対立)
第5回 史料講読2:中世の民衆生活②(民衆の"かけひき")
第6回 史料講読3:領主権力と民衆①(「英雄」の素顔)
第7回 史料講読4:領主権力と民衆②(中世のセーフティーネット)
第8回 史料講読5:村落の「自治」①(惣有地の形成・経営・管理)
第9回 史料講読6:村落の「自治」②(村の掟と秩序)
第10回 史料講読7:荘園制の衰退と社会の変容
第11回 史料講読8:中世から近世へ①(村落と寺社)
第12回 史料講読9:中世から近世へ②(「村」の登場)
第13回 史料講読10:近世の到来(地域秩序の再編と“偽文書”)
第14回:総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
発表担当者は、事前に充分な時間をとってテキスト・関連史料・関連文献を精読し、レジュメを作成してください。発表担当でない受講生も、テキストをしっかりと読んでおくなど、討論へ積極的に参加できるよう準備しておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 後期終了時に提出してもらうレポートの内容で判断します。 |
平常点 | 20 | 出席状況や授業内での発言等で判断します。 |
その他 | 40 | 発表の内容で判断します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
〈レポート40%、平常点20%、発表内容40%〉を基本として総合的に評価します。
ただし、出席率が70%に満たない者、発表担当日に無断欠席した者、レポートの未提出者は成績評価の対象外とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・テキストは事前にmanaba等で配布します。
・参考文献
日本史史料研究会監修・苅米一志著『日本史を学ぶための古文書・古記録訓読法』吉川弘文館、2015年、ISBN:9784642082730
※上記以外の参考文献については、適宜授業の中で紹介します。
その他特記事項