シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本史概説B(日本史学専攻) | 2024 | 後期 | 金1 | 文学部 | 鈴木 祥 | スズキ ショウ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JH1-F104
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では近世(17世紀初頭~)から現代にいたる日本の歴史を「ヒトの移動」という視点から概観する。高校日本史で学習する政治、経済、社会、外交に関する重要事項を復習しつつ、「日本に来た外国人」および「日本を出た日本人」が日本史に与えた影響について考察する。
科目目的
一般に日本史(近世~現代)を語る際、「日本に来た外国人」および「日本を出た日本人」をめぐる問題が取り扱われることは多くない。本授業では歴史研究の手法によりこれらの問題について学ぶことで、学生が日本史の専門的学識を深めることを目的とする。
一方、「ヒトの移動」をめぐる問題(移民、難民、観光など)は多くの国・地域の人々にとって身近な課題でもある。本授業では日本史の事例を通じて、学生がグローバル社会のなかで必要な教養を身に付けることもあわせて目指したい。
到達目標
本授業の到達目標は以下の通り。
・専門的な手法・視点により日本の歴史を概観する基礎を修得すること。
・過去の経験から多様化・国際化が進む現代社会を理解する力を養うこと。
授業計画と内容
1.ガイダンス:授業の進め方
2.17~19世紀半ば:「鎖国」日本とヒトの移動
3.1850~1860年代:「鎖国」の終わりと通商のはじまり
4.1870~1890年代:不平等条約と外国人管轄
5.1880~1890年代:内地雑居論と移民・植民論
6.1880~1900年代:日本人のハワイ・アメリカ移民
7.1910~1920年代:アメリカにおける日本人排斥
8.1920~1940年代:日本における中国人・朝鮮人労働者
9.1920~1940年代:日本人のブラジル・満州移民
10.1930~1940年代:日米開戦とアメリカの日系人
11.特論:近代日本とからゆきさん
12.1950~1970年代:戦後日本の移民再開と高度経済成長
13.1980~現代:現代日本と外国人
14.総括:近世~現代の日本をめぐるヒトの移動を振り返る
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | 論述試験を行う。授業の理解度および課題に対する考察力・表現力を評価する。 |
平常点 | 70 | 授業への参加および毎授業後のショートレポート(manabaで提出)の内容を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
以下に該当する者はE判定とする。
・出席率が70%に満たない者。
・期末試験を受験しなかった者。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用しない(毎回レジュメを配布)。
参考文献は毎回授業時に適宜紹介する。
その他特記事項
大学では単に講義を聴くだけの受け身の姿勢ではなく、主体的に学び続ける力が求められる。本授業については各自毎授業後に復習を行い、将来の卒業論文執筆に向けて自身の問題関心や研究テーマを考えるきっかけにしてもらいたい。
また、過去に対する理解を深めるには現代に対する理解が不可欠である。国内外の時事問題にも幅広く目配せしつつ授業に臨むことを期待する。