シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本近現代史B | 2024 | 後期 | 火2 | 文学部 | 清水 善仁 | シミズ ヨシヒト | 2・3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JH2-F210
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、日本近現代史における個別の事象から一つを取り上げ、それについての通時的な概説をおこないます。今年度も昨年度に引き続き「公害からみた日本近現代史」と題して、近現代日本の代表的な社会問題である公害を取り上げます。
公害と聞くと、これまで中学校や高等学校で習った「四大公害」等の戦後の公害を思い浮かべる人が多いと思いますが、実は公害は戦前から日本各地で発生しており、多くの被害をもたらした点で近現代を通じた大きな社会問題でした。日本の近代化あるいは戦後の高度経済成長の影で生じた公害の歴史を明らかにすることは、近現代の日本社会の諸相を理解するうえで重要な意義があります。そこで、講義では戦前・戦後の公害の実態について具体例を挙げつつ紹介し、それが当時の政治・経済や人々の生活に及ぼした影響を考察します。また、その際には、行政・企業・住民といったそれぞれの立場もふまえながら、近現代日本の公害の歴史を多角的な視点から検討していきます。
科目目的
公害の歴史を学ぶことにより、それが現在につながる問題でもあることを認識するとともに、近現代日本の政治・社会構造とその変容に関する専門的な知識を修得することを目的とします。
到達目標
本講義を通じて、歴史学研究の多様なアプローチの方法を知り、史料に基づいた客観的な理解・分析能力のための専門的学識を修得することを目標とします。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス:授業の進め方について
第2回 公害の歴史を学ぶ際の視点
第3回 鉱山と公害
第4回 都市における公害の発生
第5回 都市における公害の拡大と多様化
第6回 公害概念の形成
第7回 戦後復興期の公害
第8回 高度経済成長期の公害①:公害の全国化
第9回 高度経済成長期の公害②:公害反対運動
第10回 公害対策の展開①:公害対策基本法
第11回 公害対策の展開②:公害国会と環境庁の設置
第12回 現代の公害
第13回 公害の歴史を伝える取り組み
第14回 総括・まとめ:公害の歴史と現代
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回の講義で配布する資料や文献にあたり、復習に努めてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 講義の内容を十分に理解し、それをふまえた論述ができているかどうかを基準とします。 |
平常点 | 30 | リアクションペーパーの記載内容を基準とします。講義の内容をうけて自分の意見や考えがきちんと明示されているかを特に重視します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
評価の前提条件:出席(リアクションペーパーの提出)が全開講回数の半数に満たない者は不可とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用せず、毎回板書と資料の配布により講義を進めます。参考文献はそのつど紹介しますが、講義全般にかかわるものとして以下の2冊を挙げておきます。
小田康徳編『公害・環境問題史を学ぶ人のために』(世界思想社、2008年)
安藤聡彦・林美帆・丹野春香編著『公害スタディーズ』(ころから、2021年)