シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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古文書学(3) | 2024 | 後期 | 月2 | 文学部 | 小林 一岳 | コバヤシ カズタケ | 2・3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-PL2-F213
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
歴史を研究するためには、史料が必要であることはもちろんです。歴史史料には文字に書かれた文字史料や、考古史料や絵画史料などの非文字史料がありますが、文書は文字史料の中でも多くの情報を得ることができる重要なものになります。
しかし、文書を歴史史料として扱うためには、その様式や機能などの基礎的な知識が必要です。そのような、文書についての学問を古文書学といいます。この授業は、古文書の基礎的知識を習得するとともに、基本的な中世文書を読み解きながら、中世の古文書についての概要を把握するためのものです。文書の様式や機能を通じて、古文書の背景にある中世の国家や社会のあり方などについて学ぶことになります。
古文書学(3)では、前期の古文書学(2)で主に扱った鎌倉幕府や室町幕府、戦国大名等の国家や権力が発給した文書に対して、主に中世の地域社会に関連する古文書を扱うことになります。
具体的には寺社に残された文書や武士に関する文書、荘園支配の文書や村関係の文書になります。それらの文書を通して中世社会の特質について学ぶことにします。
なお、本講義は古文書の「くずし字」の読解については一部扱いますが、それを主な目的とするものではないので、その旨を了解してください。
科目目的
文学部の日本史関係科目の目的である、「日本の歴史に関する深い知識を身に付けることができる。及び様々な事柄に対する高い情報収集力・分析力を養うことができる。」ということに関連する科目です。
古文書から得られる情報をその内容だけではなく、様式や機能も含めて収集・分析し、深い歴史研究につなげていく能力を育成することを目的とします。
到達目標
古文書の様式や機能について基礎的な知識を獲得し、説明することができる。古文書の様式・機能についての学びを前提として、中世の国家と社会の関係を理解して説明することができる。その際特に、寺社に残される文書や武士に関する文書、荘園支配のための文書や村関係の文書などを通して、中世社会の特質について理解し、古文書を通して説明できる。
授業計画と内容
第1回 地域社会の中の古文書
第2回 寺社の文書① 起請文
第3回 寺社の文書② 寄進状
第4回 武士の文書① 譲状
第5回 武士の文書② 置文と一門評定
第6回 武士の文書③ 書状(高幡不動胎内文書)
第7回 武士の文書④ 一揆契状
第8回 荘園の文書① 荘園支配の文書(検注帳・算用状・結解状・請文)
第9回 荘園の文書② 荘官関係文書
第10回 荘園の文書③ 荘家の一揆(沙汰人百姓等申状)
第11回 村と一揆の文書① 村の紛争文書
第12回 村と一揆の文書② 村掟
第13回 村と一揆の文書③ 惣国一揆掟
第14回 授業のまとめ(偽文書)・レポート
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業内容に関する簡単な課題・レポートを提出する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 授業内容を理解した上で、説明できるかどうかを評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
・佐藤進一『新版 古文書学入門』法政大学出版局2003年
・飯倉晴武『古文書入門ハンドブック』吉川弘文館2017年
・久留島典子・五味文彦『史料を読み解く1 中世文書の流れ』2008年
・苅米一志『日本史を学ぶための 古文書・古記録訓読法』吉川弘文館2019年
・小島道裕『中世の古文書入門』河出書房新社2019年