シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
考古学特講B | 2024 | 後期 | 月2 | 文学部 | 黒尾 和久 | クロオ カズヒサ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-AR3-F426
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
考古資料の性格、「遺跡」とは何か、発掘調査とはどのような行為なのかについて概説しつつ、考古学的思考は、具体的資料を介して、どのように接近するのか、現代から先史まで時代を遡りつつ理解してゆく。そのために、「考古資料論」について念頭におき、日本考古学の最も新しい領域となる「近現代考古学」や、中央大学文学部も所在する多摩地域の「集落遺跡」の調査事例を素材にとりあげて、概説する。
科目目的
考古資料の性格と人類史の復元に寄与する考古学的手法の役割とその積極性と限界や課題について理解し、考古学的思考とは何か、考える態度を身につける。
到達目標
あなたが、歴史・人類史を復元するための方法論としての考古学の手法や思考法について、考古資料の性格を踏まえながら、理解できるようになることをめざします。
(素材は、東京・多摩地域の発掘調査資料やそのあゆみから、現代から原始時代まで、時代を遡るように選択しています)。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス:考古資料論~「遺跡」とは何か 「遺跡」はどこにある
第2回 考古資料論~「遺」という言葉について、「遺産」について考える
第3回 近世・近代考古学の課題~江戸・東京を掘る:江戸東京博物館ジオラマにみる「0層」問題
第4回 近・現代考古学への視点~近現代陶磁器の変遷(震災・戦災考古学/ハンセン病療養所の調査)
第5回 多摩地域の古代・中世考古学~水田はいつから水田か? あきる野市砂沼谷戸の調査
第6回 多摩地域の古代・中世考古学~日野市落川・一の宮遺跡の調査
第7回 多摩地域の中世考古学~高幡高麗氏の足跡
第8回 多摩地域の中世考古学~立川氏館跡を掘る
第9回 多摩地域の中世考古学~戦国の終わりを告げた八王子城/再び「遺跡」について考える
第10回 弥生時代~古墳時代〜卑弥呼の時代の雑穀栽培のムラ
第11回 「遺跡の範囲」の外(沖積低地)に眠る弥生集落について考える
第12回 縄文時代~縄文集落研究の現状と課題① 調査史と資料論
第13回 縄文時代~縄文集落研究の現状と課題➁ 展望と課題
第14回 まとめ~現代考古学の課題について
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 60 | 期末レポートを提出してもらいます。授業内容を踏まえていただき、自分の意見や理解したことなどを論じてもらい、その内容で評価いたします。 |
平常点 | 40 | 各回の講義終了後に、授業に関して感想・質問・意見などを小レポートとして提出してもらいます。manabaを利用します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
日本考古学協会員(日本考古学)
主な発掘調査・報告実務経験:八王子市宇津木台遺跡群、調布市原山遺跡、日野市落川遺跡、同南広間地遺跡、立川市立川氏館跡、あきる野市前原・大上、砂沼、水草木遺跡、豊島区長崎並木遺跡、群馬県草津町重監房跡地など。
市史編さん:田無市史、八王子市史、小金井市史、羽村市史、清瀬市史
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
講師が、自らの発掘調査・報告経験を踏まえて、考えてきたことを中心に、話題提供をいたします。
テキスト・参考文献等
とくに教科書は指定いたしません。
講義の事前に適宜、manabaを通して資料を配布します。