シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本史演習・文献(6)/日本史演習(6) | 2024 | 通年 | 金5 | 文学部 | 清水 善仁 | シミズ ヨシヒト | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-JH3-F856
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
近現代の地域史料を講読します。今年度も昨年度に引き続き神奈川県を対象として、近現代(特に大正期以降)の神奈川県における政治や社会の動向を史料から分析します。前後期とも最初に講義をおこない、前期は神奈川県の近現代史、後期は神奈川県内の歴史資料保存利用機関について概説します。その後は受講者による史料の講読と、史料にかかわる重要な論点についてグループに分かれて発表してもらいます。なお、授業ではテキストに掲載されている活字化された史料の講読を予定していますが、可能な範囲で原史料の講読(解読)にも取り組んでみたいと考えています。
科目目的
史料の講読と発表を通じて、歴史学研究にとって不可欠である史料読解のための専門的な知識とともに、史料の内容を自分の言葉で解釈し、さらに史料に書かれている事象とその背景を複眼的な観点から考察する能力を身に付けることを目的とします。
到達目標
本演習で学んだ史料読解や解釈の方法を基礎として、卒業論文をはじめとする自身の歴史研究をより専門的な観点から進めることができるようになることを目標とします。
授業計画と内容
(前期)
第1回 ガイダンス:授業の進め方について
第2回 講義:神奈川県の近現代史➀(明治~大正期)
第3回 講義:神奈川県の近現代史②(昭和期以降)
第4回 史料講読:大正政変前後の政治潮流
第5回 史料講読:民力涵養運動
第6回 史料講読:第一次世界大戦
第7回 史料講読:関東大震災①(発災直後の様子)
第8回 史料講読:関東大震災②(被害状況:県)
第9回 史料講読:関東大震災③(被害状況:市町村)
第10回 史料講読:関東大震災④(戒厳令)
第11回 史料講読:関東大震災⑤(震災からの復興)
第12回 グループ別発表①:関東大震災の被害状況(県東部)
第13回 グループ別発表②:関東大震災の被害状況(県西部)
第14回 期末試験①:前期の内容から
(後期)
第15回 講義:神奈川県内の歴史資料保存利用機関
第16回 史料講読:郡制廃止
第17回 史料講読:昭和恐慌
第18回 史料講読:戦時体制①(国民精神総動員運動)
第19回 史料講読:戦時体制②(大政翼賛会)
第20回 史料講読:敗戦と占領
第21回 史料講読:復興への取り組み①(県)
第22回 史料講読:復興への取り組み②(市町村)
第23回 史料講読:戦後県政の展開
第24回 史料講読:戦後の社会問題①(労働問題)
第25回 史料講読:戦後の社会問題②(公害問題)
第26回 グループ別発表③:戦後神奈川県の政治・経済
第27回 グループ別発表④:戦後神奈川県の社会・文化
第28回 期末試験②:後期の内容から
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講読する史料は事前に目を通し、読めない字や意味の分からない言葉がある場合には、辞書等で調べたうえで講義に臨むことが不可欠です。また、講義で学んだ内容を参考文献等にあたって復習しておくことも理解を深めるうえで重要です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | 授業で学んだ内容を理解したうえで解答がなされているかどうかを基準とします。 |
レポート | 10 | 史料の読解や考察が適切になされているかどうかを基準とします。 |
平常点 | 40 | 授業内での講読において、史料を適切に読解できているかどうかを基準とします。 |
その他 | 20 | グループ別の発表の際、指定されたテーマに対して適切な史料や文献をもとに発表がまとめられているかどうかを基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
評価の前提条件:出席(リアクションペーパーの提出)が全開講回数の半数に満たない者は不可とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
神奈川県企画調査部県史編集室編『神奈川県史』(神奈川県)資料編11(1974年)、資料編12(1977年)
神奈川県立公文書館所蔵史料(歴史的公文書、古文書・私文書等)
【参考文献】
神奈川県県民部県民総務室編『神奈川県の歴史』(神奈川県、1984年)
高村直助・上山和雄・小風秀雅・大豆生田稔著『神奈川県の百年』(山川出版社、1984年)
神崎彰利・大貫英明・福島金治・西川武臣著『神奈川県の歴史』(第2版、山川出版社、2013年)
谷口肇編『日本史のなかの神奈川県』(山川出版社、2023年)
*あわせて、『神奈川県史』通史編・各論編の近現代史該当巻も参考になります。
なお、テキストのコピーは教員が準備しますので、各自で用意する必要はありません。