シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本史演習・文献(9)(19)/日本史演習(9)(19) | 2024 | 通年 | 金2 | 文学部 | 熊本 史雄 | クマモト フミオ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-JH3-F859,LE-JH4-F871
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
日本近代史を学ぶことは、近代国家として成立した日本が、やがて大陸国家化、帝国化していき、ついには満州事変、日中戦争、南進政策、アジア・太平洋戦争へと進むことによって破綻していく過程を学ぶことと同義である、と言ってもよいでしょう。このゼミでは、各自がそれぞれに近代日本史像を構築し、来年度の卒業論文執筆に取り組むための基礎的な力を身につけることを目的として、以下のように、前期と後期とで形式を変えて進めます。
《前期》
前期では、『日本の時代史』(吉川弘文館)の近代篇、すなわち第21巻~第25巻を講読対象文献とします(詳細は、以下のアドレスを参照のこと)。 http://www.yoshikawa-k.co.jp/search/s1506.html
担当者は、上記5冊のなかから1論文を選んで熟読し、レジュメを作成して報告します。報告後は、ゼミ生全員で討論します。なお、報告者は、以下の点に留意して準備をしてください。
1):内容整理をする。同時に、論文中に記載されている重要な用語や歴史事象について解説する。
2):論点(疑問点や課題など)を整理・抽出する。
3):巻末に記載された参考文献などを頼りに、みずから史料を読解し、論点を考察する。
なお、担当者は事前にレジュメを作成し、当日、受講生全員に配付してください。討議ではより多くの受講生に発言を求めますから、全員予習して積極的に授業に参加することを望みます。
《後期》
後期では、受講者による卒業論文執筆に向けた準備報告を行います。各自が好きなテーマでレジュメを作成してください。レジュメ作成方法の詳細については、前期の最終授業にて伝えます。
科目目的
このゼミでは、「読む・書く・話す」力を総合的に高めることを目指します。また、受講生の発表を中心に進めていきます。発表に際しては、自分が担当する史料を読むだけでなく、複数の文献や論文を読むことが必要です。また、発表内容をまとめた詳細なレジュメを作成し、受講生に配布のうえ報告しなければなりません。
作成されたレジュメに対しては、授業内で講師による指導(形式・内容ともに)を行います。
最終的には、次の「力」を身に着けることを目指します。「自ら考える力」、「文章・情報を読み解く力」、「的確な文書を書く力」、「意見や情報を伝える力」、「多様な手法を用いて分析する力」、「論理的な文章を作成する力」。
到達目標
私たちが日頃直面するさまざまな問題事象は、一つの問題に対して多種多様な要因が複雑かつ有機的に絡んでおり、極めて多面的な構造を呈したものがほとんどです。そのために、一つの問題を解決しようとする場合、ある一方からの視点だけではなかなか解決することができません。
このようなことは学問の研究の場合についても同様です。
ゼミは、様々な問題意識を持った友人や仲間との報告を聞き、それに基づくディスカッションを経ることで、私たちの生きる社会や過去の世界の多様性を理解することが可能になります。
本ゼミでの到達目標は、そうした多様性を認識しながら、過去を理解することができるようになることです。
授業計画と内容
第1回 オリエンテーション(演習の特徴、進め方などについて)
第2回 史料批判の方法①-外的批判-
第3回 史料批判の方法②-内的批判-/ 前期報告日程の決定
第4回 公文書を「読む」
第5回 工具書、参考文献、データベースの紹介
第6回 前期報告①-『日本の時代史』 第21巻より-
第7回 前期報告②-『日本の時代史』 第21巻より-
第8回 前期報告③-『日本の時代史』 第22巻より-
第9回 前期報告④-『日本の時代史』 第22巻より-
第10回 前期報告⑤-『日本の時代史』 第23巻より-
第11回 前期報告⑥-『日本の時代史』 第23巻より-
第12回 前期報告⑦-『日本の時代史』 第24巻より-
第13回 前期報告⑧-『日本の時代史』 第24巻より-
第14回 前期報告⑨-『日本の時代史』 第25巻より- /後期報告日程の決定
第15回 後期報告①-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第16回 後期報告②-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第17回 後期報告③-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第18回 後期報告④-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第19回 後期報告⑤-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第20回 後期報告⑥-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第21回 後期報告⑦-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第22回 後期報告⑧-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第23回 後期報告⑨-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第24回 後期報告⑩-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第25回 後期報告⑪-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第26回 後期報告⑫-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第27回 後期報告⑬-卒論準備報告・各自のテーマに沿って-
第28回 一年間のまとめ ~近代史を学ぶ意義について~
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
後期は、受講生による報告です。
その報告に用いるレジュメは、あらかじめ(前日までに)報告者自身によって「manaba」 にアップロードしてもらいます。
報告者以外の受講生は、そのレジュメをあらかじめ読んでから、授業に参加してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | ゼミ内での、年2回(前期1回、後期1回)の報告を評価対象の60%とする |
平常点 | 40 | 授業時の積極性25%・出席率15% ※その他の留意事項は、下記を参照のこと。 |
成績評価の方法・基準(備考)
前期、後期ともに、授業内での課題報告に基づき評価する(60%)。成績評価は厳しい基準を設け、授業への積極的な参加態度をもっとも重視する。毎回出欠を取るが、授業の場において自己の意見・質問を積極的に述べる点を評価する(授業時の積極性25%・出席率15%)。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
報告に対するコメント(研究の課題やアプローチ方法の合理性や、実証の可否、その他参考にすべき事項い)については、報告者ごとに丁寧に行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献は、初回のガイダンス時のほか、毎回授業において適宜紹介する。講義として使用するプリントは、教師側で準備し、manaba 上でアップロード・配布する。