シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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哲学基礎演習(2) | 2024 | 通年 | 月1 | 文学部 | 水上 雅晴 | ミズカミ マサハル | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-PE1-J020
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
副題:テーマで考える中国の思想と文化
日本に漢字が入ってきてから、少なくとも二千年の月日が流れています。漢字は中国語を表記するために作られたものであり、日本語を表記するために作られたものではありませんが、古代の日本人は自分たちの言葉を書き表すために漢字を使う選択を取りました。漢字が入ってくると、それによって作られる漢語、そして漢語によって表現される中国人の思想や文化も入ってきました。これらのものは、現在の日本語、そしてそれを使う人々に少なからぬ影響を与え続けています。
本授業では、このような観点にもとづき、中国の思想と文化、およびそれらの日本に対する影響について一緒に考えていきます。毎回、一つのテーマを設定し、それを手がかりに考察を進めていきます。授業の中では、訓読を含め、文言文、すなわち中国の伝統的な書き言葉で書かれた文章、平たく言えば漢文を読解する能力の向上も図ります。そのことを通して日本語の能力も向上するはずです。
「講義」とは異なり、「演習」では受講生による主体的な活動が重要になります。研究発表もその一つです。最初の数回は、教材を読み進めて行くのに必要な事柄を講義しますが、その後の授業では、受講生各自にレジュメを用意した上でプレゼンをしてもらいます。プレゼンも発表にもとづく討論も授業における重要な要素であり、有益な経験となることでしょう。
科目目的
(1)中国と日本の言語と思想およびそれらにもとづく文化に対する理解を深める。
(2)漢文献読解の基本的な手法を習得および漢字を含む国語力の向上。
到達目標
(1)中国の思想や文化に関わるターム、およびそれらが他の国々、とりわけ日本の思想や文化に与えた影響について、自分の言葉で説明できるようになる。
(2)漢文を読む様々なスキルを身につけて、それらを応用して読解する。
(3)日本人が漢文を受容・学習してきた歴史を学び、漢文に関わる様々事項について正確な知識を身につける。
授業計画と内容
授業計画と内容
(前期)
第1回 ガイダンス/中国
第2回 神と聖人
第3回 経注疏
第4回 訓読
第5回 忠と孝
第6回 ジェンダー
第7回 諸子百家
※到達度テスト①
第8回 科挙
第9回 礼
第10回 楽
第11回 理気
第12回 怪力乱神
第13回 命
第14回 前期のまとめ
※到達度テスト②
(後期)
第15回 術数
第16回 五行
第17回 暦と年号
第18回 歴史
第19回 言語
第20回 論理
第21回 辞書
※到達度テスト③
第22回 出版
第23回 教育
第24回 西学
第25回 東学西漸
第26回 白話
第27回 漢字
第28回 まとめと総括
※到達度テスト④
(注意)進行状況によって内容が変更されることがあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習段階で、複数の辞書や参考書を丹念に参照することが求められます。受講に必要な資質は、語学力、論理的思考力、好奇心、そして根気です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | 到達度テスト②と④。 |
レポート | 30 | 到達度テストを実施する回以外の毎回の授業時に、小レポートを提出してもらいます。その内容が評価の対象になります。 |
平常点 | 40 | 授業参加と研究発表の状況。質問や意見表明などの積極性を評価します。到達度テスト①と③の成績も平常点に含まれます。 |
成績評価の方法・基準(備考)
以下の二つの条件をともに満たした場合に単位を認定します。
①前期後期それぞれ公欠以外の欠席は4回以内とし、毎回の小レポートの内容も一定の基準を満たしていること。
②自分の担当分の発表、もしくはレジュメ提出を行い、その内容も一定の基準を満たしていること。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
プリントを配布します。参考文献などは授業の中で随時紹介します。
その他特記事項
・授業の中では、漢文を教材として用います。基本的に訓点(返り点や添え仮名)が施されている漢文を読みますが、時には白文も読みます。漢文の基本的な知識が不足している人は、開講前に受験参考書などを読んで、基本的な語法を学んでおいてください。
・授業中に受講生の間で意見交換をして、その結果を報告してもらいます。色々な相手と対話してもらうために、座席指定をすることがあります。
・研究発表やレポート準備の際、訳本やネット上のデータを使うのはかまいませんが、鵜呑みにせず、批判的に吟味した上で用いましょう。使う場合には、典拠表示をきちんとしましょう。「剽窃」に対しては厳しく対応します。本授業は、辞書を含む既存の文献ネット上の情報の信頼性を考慮する必要性を再認識する機会になることと思います。