シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会調査法(2)統計分析法/社会学基礎演習(2)B:社会調査実習(2) | 2024 | 後期 | 木2 | 文学部 | 野宮 大志郎 | ノミヤ ダイシロウ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-SC2-K114
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
4名の教員(野宮・前田・天田・首藤)により量的調査と質的調査の4つの研究方法について、それぞれ半期2単位分×4=計8単位の実習をおこないます。研究手法は、①統計調査法(野宮):受講生は4つのグループに分かれ、統計学の基礎知識を習得した上で、社会調査から得られた量的データの分析をおこなう。②質問紙調査法(前田):受講生は4つのグループに分かれ、グループごとにテーマについて仮説設定をおこない、質問票を作成する。そして学生を対象に予備調査をおこない、質問項目を再検討した後に本調査(一定のサンプル数を確保するため4つのグループの質問票を1つの調査票に集約)を実施する。収集データの分析を行い仮説検証の結果を発表し、報告書を作成する。③フィールドワーク・インタビュー法(天田):受講生は4~6つのグループに分かれ、グループごとに選定した対象地で観察・フィールドワークならびにインタビュー調査の計画立案・実施、フィールドノーツやトランスクリプションの作成、調査結果の質的コーディング、エスノグラフィーなどを中心に報告書を作成する。④ドキュメント法(首藤):受講生は4つのグループに分かれ、グループごとにテーマについて仮説設定をおこない、それに応じて資料・史料を収集した上で、分析作業をおこなう。
科目目的
調査の企画、仮説構成、調査項目の設定、質問文・質問紙の作成、対象地域・対象者の選定、サンプリング、予備および本調査の実施、フィールドノーツ作成、コーディング、エディティング、集計、分析、仮説検証、報告書作成など、社会調査の全過程を体系的に学習することを目的とします。
到達目標
①社会調査の基本的事項に関して理解した上で、自ら社会調査を設計することができる。
②調査設計と実施方法に関して理解した上で、社会調査によって資料やデータを収集・分析することができる。
③公的統計や調査報告・フィールドワーク論文・エスノグラフィーを適切に読み解いた上で、質的および量的データを読み解くことができる。
④統計的データを分析するために必要な統計学の知識を理解した上で、実際に量的調査を遂行することができる。
⑤さまざまな質的データの収集や分析方法に関して理解した上で、実際に質的調査を遂行することができる。
⑥調査の企画から報告書の作成までにまたがる社会調査の全過程について自ら実践するができる
授業計画と内容
社会学基礎演習(1)、社会学基礎演習(2)、応用社会調査法(量的)、応用社会調査法(質的)、社会調査法(1)~(4)と連動し、4名の教員により量的調査と質的調査の4つの研究方法について、それぞれ半期2単位分×4=計8単位の実習をおこないます。
第1回 イントロダクション 実習の目的と進め方に関する説明
第2回 各研究手法の特徴と意義
第3回 トピックス・対象者選定の作業
第4回 レクチャー(仮説設定)と作業
第5回 レクチャー(調査の依頼と実施についての作法と手法)と作業
第6回 レクチャー(記録法)と作業
第7回 レクチャー(コーディング、エディティング)と作業
第8回 中間報告
第9回 質疑応答とリフレクション
第10回 レクチャー(分析と仮説検証)と作業
第11回 最終報告のための作業
第12回 レクチャー(研究成果の公表と還元について)と作業
第13回 最終報告書のための作業
第14回 最終報告書の提出
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業前にその前の回に配布した資料やレジュメに必ず目を通した上で出席すること。また、授業の最後に提示する課題に必ず取り組むこと。加えて、授業で紹介した参考文献等も積極的に読み込むようにしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 最終レポート・報告書(30%)で評価します。 |
平常点 | 70 | 授業内課題や調査実施状況などの平常点(50%)+口頭報告およびプレゼンテーション(20%)で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
社会学専攻の実習・演習系の科目では遅刻・欠席は厳禁になります。そして、参加の「質」が問われます。平常点(50%)、口頭報告(20%)、最終レポート・報告書(30%)で厳正に評価します。
以下、重要な注意事項を記しておきます。
(1)社会学専攻の演習・実習系科目では、とりわけその場にいて、何をするかが問われます。 3回を越えて欠席した場合は「不合格(E評価)」となります(遅刻は欠席1/2回に相当)。ここでの出席とは、まず何よりも「参加の質」の問題です。きちんとグループに対して貢献して、積極的に関わっていなければ参加したことにはなりません。授業や課外活動への参加、報告・コメント&リプライ・報告書作成のすべてでその参加の「質」が問われています。
(2)実習中、教員のレクチャー、TAからの内容説明、あるいは、グループでの作業時間中に、スマホ等で授業と関係ないメール送受信やインターネット検索をする 、私語をやめない等々を繰り返すといった場合には、「参加の質」の観点から「不合格(E評価)」となります。
(3)フィールドワーク・インタビュー法(天田担当)では、大学外での活動が必要となりますが、原則として木曜1・2限の授業時間内でのフィールドワークやインタビューは認めていません。お互いにスケジュールを調整して活動時間を確保してください。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba掲示板、C-plusのメール等で情報共有・補助的な議論を行います。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員は、質的調査・量的調査など多様な社会調査を幾度も経験しています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
ほぼ毎回の授業において、教員の調査経験から導出されるアイデアやアドバイスが受講生に提示されます。
テキスト・参考文献等
《参考文献》 盛山和夫『社会調査法入門』(有斐閣, 2004年)/谷富夫・芦田徹郎『よくわかる質的社会調査 技法編』(ミネルヴァ書房, 2009年)/谷富夫・山本努『よくわかる質的社会調査 プロセス編』(ミネルヴァ書房, 2010年)/佐藤郁哉『フィールドワーク――書を持って街へ出よう』(新曜社, 2006年)。
その他特記事項
社会調査法(1)~(4)は、「実証の気風」を重視する中央大学・社会学専攻の「目玉授業」です。この授業は必修科目であり、卒業にむけて必ず踏破すべき壁だと思って真剣に取り組んでください。