シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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応用社会調査法(量的)/社会調査法(2)(量的調査) | 2024 | 前期 | 火3 | 文学部 | 野宮 大志郎 | ノミヤ ダイシロウ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-SC2-K319
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では、中級以上の統計解析手法を学ぶ意思のある学生のための授業です。本授業では、下記の(1)から(4)を学びます。まず、(1)量的調査の基幹的な考え方を確認します。次に(2)多様な量的解析手法について学びます。それぞれの手法の特徴、またそれぞれの手法でできることと出来ないことを理解します。さらに(3)重回帰分析を、その考え方と原理から説明し、その後、実際に統計ソフトを使っての解析作業と解析結果の読み方までを学習します。最後に(4)重回帰分析を用いて、受講生各自が統計解析論文を作成して、授業を終わります。
科目目的
中級程度の解析技法について、その原理や考え方を理解し、あわせて、実際に基本的な解析手法(重回帰分析)をマスターする。具体的には、(1)量的手法で出来ることと出来ないことを峻別する力を養う。(2)多様な量的手法について知識を持つ。(3)重回帰分析の考え方と原理を理解し、同時に実際に重回帰分析ができるようになる、(4)重回帰分析を用いたレポートが書けるようになることが、この科目の目的である。
到達目標
本科目での到達目標は、専門的学識の獲得、幅広い教養、主体性を受講生各自が身につけることが到達目標です。まずは専門的知識としての中級程度の統計的手法の獲得を通して、量的解析手法を理解し駆使できるようになります。次に、幅広い教養の獲得の一環として、多様な多変量解析の手法を学習することで、多変量解析を用いた論文や書籍の内容的に理解できるようなることを目指します。最後に、最終論文の問いや課題を設定し、自らが進んでデータを入手し、学習した解析手法での分析に至るまで、受講生各自の主体的な活動で行います。
授業計画と内容
I. イントロダクション
1. クラス・オリエンテーションと簡単なアンケート
2. 社会調査の基本言語と調査の流れを理解する
[宿題]:社会調査法week2宿題リーディングを読み、まとめ(A4で2枚以内)を提出
II. 量的調査でどんなことができるの?
3. 科学的な推論をする:原因を追い詰める(ガンの原因の追究)
[宿題]:社会調査法week3宿題リーディングを読み、まとめ(A4で2枚以内)を提出
4. 数字を使って理論構築する:単純な数字から壮大な理論を作る(デュルケーム)
5. マクロデータを利用する:日米で何がどう違うか、因子分析を用いて国際比較をする
6. ミクロな世界を観察する:ネットワーク分析を用いて人々の心に迫る
(もしくは、因子分析を使った方法の紹介)
III. 実際に分析をしてみよう:重回帰分析プラクティス(ここから実習授業,パソコン教室へ移動)
7. 重回帰分析の考え方:単回帰と重回帰、複数の因果関係
8. 重回帰分析に用いる概念道具:相関係数、問い、理論、仮説、操作化
[宿題]:各自の理論・仮説・操作化をA4で1枚提出
9. 重回帰分析の実際:分析の基本
・各自の理論・仮説・操作化の見直しと、分析の基本を学ぶ
10. 重回帰分析の実際:問題処理の技能を身につける
・重回帰分析の問題点と対処法を理解する:多重共線性と外れ値
・分析の技能の幅をひろげる。
IV. 他の多変量解析方法を知る
11. パス解析
12 ログリニア分析
13. ロジスティック回帰分析
14.総合演習(重回帰分析レポート提出)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ほぼ毎回、リーディング課題に加えて、宿題レポートの提出が数回あります。授業の後半には、毎週、授業外でおこなう作業を宿題として課します。授業最終回に提出する重回帰分析を用いた解析レポートは、授業外での作業課題となります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 宿題課題の提出 |
期末試験(到達度確認) | 50 | 学期末最終レポート |
その他 | 20 | 授業中の質問やコメントなど、授業へのコミットメント |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/グループワーク/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
最終レポートに向けた学習は、受講生各自が自ら課題を見つけ、問いを立て、データを取り、分析・解釈して執筆するものです。授業では、適宜、グループでの協議を指示します。また、後半の重回帰分析を習得する授業は、パソコン教室を使っての実習授業となります。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaを利用したフィードバックを行います。また、オンラインコミュニケーションを通して、授業外の学習支援、アドバイス提供などを行います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教材と資料:授業の都度、指示する。
参考書:野宮大志郎編著『SASプログラミングの基礎』ハーベスト社
その他特記事項
(1)本授業では、4回以上欠席すると最終のレポート論文を書く資格がなくなります(遅刻2回で欠席1回となります)。ご注意ください。
(2)授業は、文学部の実習科目「社会調査実習」をすでに受講されて単位を取っておられる方、または基礎的な統計量(相関係数やカイ二乗など)や統計ソフトを使っての処理の仕方を習得しておられる方を対象とした授業です。ご自身の技能や知識のレベルで本授業を履修可能かどうか迷う方は、ご相談ください。