シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会情報学調査実習/社会情報調査実習(量的調査) | 2024 | 後期 | 水4 | 文学部 | 百瀬 由璃絵 | モモセ ユリエ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-SI2-L113
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では、社会調査の設計と分析に関する一連の作業にとりくみます。社会調査の種類と方法、標本抽出法、仮説検証の考え方、調査項目の設計、などについて学んだ後、実際に調査票を設計して、学生を対象に配布・回収します。また、データ入力・クリーニングなどの作業の後、クロス集計・相関分析・回帰分析などの基本的な統計分析を行います。
科目目的
この授業の第1の目的は、社会調査法の基礎について学び、実際に調査を実施することです。第2の目的は、得られたデータを適切な方法で分析できるようにすることです。データ入力・クリーニングなどの作業の後、クロス集計・相関分析・回帰分析などの基本的な統計分析を行います。
到達目標
授業参加者が、社会調査の種類と方法、標本抽出法、仮説検証の考え方、調査項目の設計、などについて理解すること。および、実際に調査票を作成・回収し、適切なデータ分析と解釈を行えるようになること。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:社会調査の設計
第2回 仮説をたてる(1):量的調査のための仮説
第3回 仮説を立てる(2):分析手法を意識した仮説
第4回 調査票作成(1)調査項目の確認
第5回 調査票作成(2)調査画面の編集
第6回 調査票作成(3)調査画面の確認
第7回 データの基礎
第8回 データ入力・データクリーニング
第9回 データ加工・分析前処理
第10回 データ分析① :記述統計
第11回 データ分析② :クロス集計表とχ2検定
第12回 データ分析③ :相関係数
第13回 データ分析④ :回帰分析
第14回 レポートのまとめ方
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
限られた時間内で調査実習をおこないます。ほぼ毎回課題が出るという心づもりで授業に参加してください。個人としては、毎週指定されたテキスト等の予習や、レポート作成のための先行研究のレビュー、仮説を立てた上での質問項目の設計、計量分析を行います。グループでは、調査票の作成・配布・回収などの共同作業があります。適宜、manaba上で個別指導を行うこともありますが、授業時間外でも自主性が求められます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 期末レポートの基準は授業中に提示します。先行研究を踏まえた仮説の提示を行い、適切な分析方法で仮説が検証されているかを判断します。 |
平常点 | 40 | 授業への参加、個別指導課題の提出状況などを総合的に判断します。出席率が70%に満たない場合は、他の課題の提出状況を問わず、評価の対象外とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/グループワーク/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaを使用した双方向型授業
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
轟亮・杉野勇・平沢和司(2021)『入門・社会調査法〔第4版〕―2ステップで基礎から学ぶ』法律文化社.
佐渡島紗織・坂本麻裕子・大野真澄編著(2015)『レポート・論文をさらによくする「書き直し」ガイド ―大学生・大学院生のための自己点検法29』大修館書店.
【参考文献】
盛山和夫 (2004)『社会調査法入門』有斐閣ブックス
三輪哲・林雄亮(2014)『SPSSによる応用多変量解析』オーム社.
平井明代 (2017) 『教育・心理系研究のためのデータ分析入門〔第2版〕』東京図書
岩井紀子・保田時男(2007)『調査データ分析の基礎―JGSSデータとオンライン集計の活用』有斐閣.
佐渡島紗織・吉野亜矢子著(2021)『これから研究を書くひとのためのガイドブック ―ライティングの挑戦15週間〔第2版〕』ひつじ書房.
その他特記事項
社会調査士カリキュラムのG科目にあたり、調査の企画から報告書の作成までにまたがる社会調査の全過程について、体験を通じて学習する科目であるため、主体性が求められます。授業の特性上、欠席や復習の不足が生じると、その後の実習についてこられないことが予想されるため注意が必要です。
データ分析力を養う授業ではないため、1年次必修「データサイエンス」の授業内容を復習するだけでなく、質問紙調査の分析に最低限必要な「データ解析(初級・中級)」などをあわせて受講することを強く勧めます。自ら仮説の提示し、適切な分析方法を選択して、正しく仮説を検証した上で解釈するには、データ分析で学んだ内容を応用する力が求められます。そのため、データ分析の授業を履修していても、データ分析力を養いきれていない場合は、レポートの最低条件に届かない可能性もあります。
受講生全員で決められた期間に調査を行います。自らの調査項目の設計が期日に間に合わない場合、調査ができないことも起こりうるので留意してください。