シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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メディア文化の社会学(2) | 2024 | 後期 | 火4 | 文学部 | 辻 泉 | ツジ イズミ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-ME2-L305
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
今日、インターネットやスマートフォンなどに代表される新たなメディアの普及が進み、メディアに対する社会的関心は、ますます高まっている。この講義では、これらの新しいメディアから、これまでの古いメディアにいたるまで、メディアに関するさまざまな現象を社会学的に考えていくことを目的としている。
我々が日々接するメディアに関心を向けることからスタートして("現在")、そうしたメディアやそれにまつわる主な研究の歴史を振り返りつつ("過去")、これからのメディアについても考えていきたい("未来")。
科目目的
この講義では、メディア論と文化社会学について学ぶことを目的とするが、(1)はメディア論を主として扱う。特に、メディアを「なんとなく使う」、あるいはメディアに「使われてしまう」のではなく、各自が主体的にメディアを「使いこなせるようになること」を最終目標としたい。
到達目標
上記の授業目的を達するためには、①どんなメディアにも「功罪」があることに気づくこと、②そしてそれがこれまでの社会にどのように影響してきたのかを知ること、が重要である。そしてその上で、③これからどうすればよいのか、という点について、自分自身の考え方を展開できるようになってほしい。
メディアに「使われてしまう」のではなく、「使いこなせる」ようになること、そのために、あえて立ち止まって、メディアについて考えをめぐらせてみること、これが到達目標である。
授業計画と内容
第1回 初回アンケート
第2回 詳細なイントロダクション
第3回 現在編①:メディアの功罪を考える
第4回 現在編②:メディアをめぐる管理と自由と「社会的ジレンマ」
第5回 現在編③:スマホ・ケータイの現在
第6回 現在編④:インターネットの現在
第7回 過去編①:ソシオ・メディア論の射程
第8回 過去編②:スマホ・ケータイの誕生
第9回 過去編③:インターネットの誕生
第10回 過去編④:ラジオの誕生
第11回 未来編① 未来像を複眼視する
第12回 未来編② メディア・コミュニケーションの未来
第13回 未来編③ デジタル文化の未来
第14回 未来編④ メディア社会の未来
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 中間レポート(45%)、期末レポート(55%)で配点予定である。 |
成績評価の方法・基準(備考)
期末レポート(55%)および、中間レポート(45%)およびその他平常点などを加味して評価する。
毎回の講義では、manabaを利用してコメントを提出してもらい、毎回の理解度を確認する。特に優れたコメントについては、講義内で紹介し、適宜加点する予定である。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業時に、スマートフォンやタブレットを用いて、コメントを記入してもらうことがあります。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
<テキスト>
辻 泉・南田勝也・土橋臣吾編『メディア社会論』有斐閣
<参考書>
(1)現在編に関して
橋元良明『メディアと日本人ー変わりゆく日常』岩波新書
佐藤卓巳『メディア社会-現代を読み解く視点』岩波新書
坂村健『IOTとは何か-技術革新から社会革新へ』角川新書
木村忠正『デジタルネイティブの時代-なぜメールをせずに「つぶやく」のか』平凡社新書
藤代裕之『ネットメディア覇権戦争-偽ニュースはなぜ生まれたか』光文社新書
松田美佐・土橋臣吾・辻 泉編『ケータイの2000年代ー成熟するモバイル社会』東京大学出版会
(2)過去編に関して
ヴォルフガング・シヴェルブシュ著、 加藤 二郎訳『鉄道旅行の歴史-19世紀における空間と時間の工業化』法政大学出版局
吉見俊哉・若林幹夫・水越伸『メディアとしての電話』弘文堂
クロード・S. フィッシャー著、吉見俊哉・松田美佐・片岡みい子訳『電話するアメリカ―テレフォンネットワークの社会史』NTT出版
萩原滋編『テレビという記憶ーテレビ視聴の社会史』新曜社
飯田豊『テレビが見世物だったころー初期テレビジョンの考古学』青弓社
吉田則昭編『雑誌メディアの文化史―変貌する戦後パラダイム[増補版]』森話社
マニュエル・カステル著, 矢澤修次郎・小山花子訳『インターネットの銀河系―ネット時代のビジネスと社会』東信堂
(3)未来編に関して
ケヴィン・ケリー著, 服部桂訳『 〈インターネット〉の次に来るもの-未来を決める12の法則』NHK出版
稲見 昌彦著『スーパーヒューマン誕生!ー人間はSFを超える』NHK出版新書
ジェイミー・バートレット著、秋山勝訳『操られる民主主義ーデジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか』草思社
井上明人『ゲーミフィケーション ―<ゲーム>がビジネスを変える』NHK出版
土橋臣吾・南田勝也・辻泉編『デジタルメディアの社会学』北樹出版
その他、授業中に適宜紹介する。
その他特記事項
前期に開講される「メディア文化の社会学(1)/メディアと文化(1)」とあわせて受講すること。
2024年度はオンライン授業として、manabaのコースコンテンツを通して、オンデマンド配信(動画及び資料配布)で行う予定です。
※以下は、対面授業で実施する場合の注意事項。
講義中の私語やスマホ・携帯電話の私的使用などは、他の学生の迷惑になるので厳禁。また講義では板書を多用するが、スマホなどを用いてのその撮影も厳禁。