シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国文学基礎演習(1)B | 2024 | 後期 | 月3 | 文学部 | 清水 由美子 | シミズ ユミコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL1-A012
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
学生の発表による演習形式。一人一首を担当し、一回の授業で三名が発表する予定。質疑への回答・補足のフォロー発表もおこなう。
本演習では、百人一首の中の一首について、和歌本文の翻刻、作者についての調査、歌の詠まれた背景の調査、和歌に見られる表現方法や技巧についての考察、近代以降様々に展開した解釈や研究の成果の確認、『百人一首古注抄』(テキスト)に抄出されている複数の古注釈の読解と比較考察といった調査・研究を行い、教員の指示に従ってレジュメにまとめて口頭発表をおこなう。
他の学生は、各自の発表の内容について数人のグループに分かれて検討し、最後にそこで出た質問や意見をもとに全体での討議をおこなう。
また、それと並行して、随時、くずし字解読の問題を配布し、その解読練習、解説を組み込む。くずし字解読については、数回の小テストを予定している。
科目目的
くずし字(変体仮名)を読解する力をさらに養うとともに、和歌について調べる力、鑑賞する力、先行研究で出されている多様な研究について調べまとめる力、及び古注釈を現代語訳し読解する方法を習得し、さらに調べ、考察したことをレジュメにまとめ、分かりやすく発表する力を養うことも目的とする。自ら調べて考察・研究する方法を身につけ、研究の面白さを感じられるようになることが最大の目的である。
また、他の学生の発表について、的確な質問や意見を発言できるようになることもめざす。
到達目標
・和歌の研究や鑑賞の手法を体得すること。
・著名な歌人について、和歌の技法について、美的理念についてなどの和歌に関する基本的な事項についての知識を広げること。
・広く研究史に目を配り、様々な解釈の展開やその背景への考察ができるようになること。
・わかりやすく説得力のあるレジュメが作成出来るようになること。
・他の学生の発表を聞き、その意図を的確に判断でき、それについてコメントが出来るようになること。
・くずし字について、『字典 かな』(テキスト)などを参考にしつつも、読解できるようになること。
授業計画と内容
第1回 授業ガイダンス・担当歌、発表順の決定 百人一首の概説
第2回 発表サンプルと調査の方法、先行研究などについての説明
第3回 百人一首の古注釈・伝本・書写について
第4回 百人一首の享受について・発表準備・相談
第5回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 1秋の田の 2春すぎて 3あしひきの
第6回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 4田子の浦に 5奥山に 6かささぎの
第7回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 7天の原 8わが庵は 9花の色は
第8回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 10これやこの 11わたの原 12天つ風
第9回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 13筑波嶺の 14陸奥の フォロー発表1~9
第10回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 15 君がため 16たち別れ 17ちはやぶる
第11回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 18住の江の 19難波潟 20わびぬれば
第12回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 21今こむと 22吹くからに フォロー発表 10~20
第13回 受講生発表とグループディスカッション・質疑応答 23月みれば 24このたびは 25名にし負はば
第14回 フォロー発表21~25 総括
* 担当する和歌は、受講生の希望などを配慮して変更する場合がある。また受講生の人数により、内容を多少変更することもある。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業で配布するくずし字解読の練習プリント、および発表で扱われる和歌の影印のくずし字は、事前に解読しておいてください。また、発表担当者は、よい発表ができるように事前準備をしっかりし、わかりやすく効果的に内容を伝えられる資料作成をこころがけてください。発表に対して質問・感想・意見を活発に交換することによってこそ、作品に対する理解は深まります。発表者以外の受講生は発表を楽しみつつ、意欲的に演習に参加してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | このうち、学期内の発表(フォローを含む)、授業への参加姿勢(他の学生の発表についてのコメントの内容・話し合いへの参加、くずし字課題の提出状況等の平常点)75%、数回おこなう変体仮名(くずし字)解読の習熟度確認の試験25%で評価する。なお、出席率が70%に満たない者はE判定とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト: 『字典かな ―出典明記― 改訂版 』(笠間書院)
その他、配付資料を使用する。
参考文献: 『くずし字解読辞典 普及版』(児玉幸多編、東京堂出版)
『楷行草 筆順・字体字典』(江守賢治編・三省堂)
その他特記事項
前期に国文学基礎演習(1)Aを履修し、続けて受講してください。古注の解釈・現代語訳に時間がかかる可能性がありますので、早めに準備にとりかかるようにしましょう。また発表者以外の受講者はくずし字解読の予習をきちんとしておくようにしてください。