シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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教育学特講(1) | 2024 | 後期 | 木4 | 文学部 | 井狩 芳子 | イカリ ヨシコ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-ED2-N408
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
わが国に在住する未就学児のほぼ全ての子どもは、幼稚園・保育所・認定こども園・児童福祉施設で保育を受ける。子ども達の発達する姿を知ったうえで、その「保育」について概要や特徴、制度上の位置付けを学ぶ。
そして、わが国の「保育」の基本原理である、「遊びの保障」「環境の保障」「個に応じた生活の保障」について、映像資料等も活用しながら理解を深める。
加えて、保育園や幼保連携型こども園において、業務の一つとして位置付けられている「子育て(の)支援/保護者支援」ついても、トピックスを活用して紹介したい。
以上の内容について、映像視聴や演習授業をとおして理解促進に努め、「『保育』とは何か」を考える。
科目目的
就学前の子ども達の「今の姿」についてトピック的に取り上げながら、就学前子どもたちの姿とその育ちを支える保育制度や仕組み理解する。さらに、保育者や園の社会的役割について、その実践的な「営み」がどのように実施されているのかを、ワーク等も経験しながら理解を深める。
到達目標
受講者は、先ず最初に就学前の子ども達の心身の特徴(環境に囲繞されざるを得ない存在としての「子ども」・「育つ」当事者としての「子ども」)を知り、当事者である子どもについて理解する。中盤には、その支え手である保育者、保育実践についての理解も深めながら、園の社会的役割、地域や他機関との連携の視点にも着目する。終盤には、自分が子どもたちをどのように支援することができるのか、考えを深められるようになることを目指し、これを到達目標とする。
授業計画と内容
第1回 ①「乳幼児期の子ども理解 ~未熟から成熟へ~」と保育 ②「教育・保育」における支配性についての認識
第2回 ①子どもの生活と子どもの権利条約 ~保育の役割、保育者の役割、保護者連携(支援)とは~
第3回 ①制度としての「保育所、幼稚園、認定こども園」 ②保育内容(5領域) ③10の姿
第4回 ①わが国の保育の基本原理 遊びによる保育・環境による保育・個と集団の保育 ②保幼小⇔中学校⇔高等学校⇔大学⇔社会の連携 ③保護者支援 ④地域連携 ⑤SDGS ⑥冒険遊び場
第5回 生きていく土台の保障と保育 ①五感を耕す
第6回 生きていく土台の保障と保育 ②恒温の獲得 ③生活リズムの獲得
第7回 生きていく土台の保障と保育 ④運動発達の機会の保障と獲得/空間認知力の獲得
第8回 生きていく土台の保障と保育 ⑤脳:概念形成と言葉/認知能力と非認知的能力 *支援を要する子どもについて
第9回 生きていく土台の保障と保育 ⑥基本的生活習慣の習得
第10回 子ども理解と支援・支援の概念関係 演習:お散歩(あそび)マップ作成
①「子ども理解と省察」 ②「子ども理解」の手法・多種多角的な視点
③文字・絵・間・写真・五感活用・手書き・PCの有効性 ④構想・ねらい・手だて
第11回 お散歩(あそび)マップ ⑤鑑賞と講評
第12回 子ども理解と支援・支援の概念関係 演習:運動あそび体験
第13回 子ども理解と支援・支援の概念関係 演習:食育の年間プログラム作成
第14回 まとめ ~「保育」とは何か~、到達内容の確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業では、授業時にVTR等の視覚的教材や授業記録・保育記録等のドキュメントを用いて「子ども理解」や「保育(実践)」を巡る課題等をトピックとして取り上げ進める場合もあれば、いわゆる反転授業等を想定して、授業で扱う上記資料等(文献や新聞記事等を含む)について読み込み、課題を作成の上授業に臨むことが求められる場合もある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 20 | 講義内容を理解したうえで、それを基に自分の考えを理論的に表現できているのかを評価します。 |
レポート | 60 | 基本的に毎回の講義後に課すレポートで、講義内容を理解して課題を把握したうえで、レポートの体裁で自分の考えを表現できているかを評価します。 |
平常点 | 20 | 講義への参加・貢献度、受講態度の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
限定したテキストは使用しない。各回に必要なレジュメや資料を配付し、適宜参考文献を紹介します。
参考文献その1:「『発達障害』と間違われる子どもたち」/成田奈緒子著/青春書房
参考文献その2:保育所保育指針/厚生労働省、幼稚園教育要領/文部科学省、幼保連携型認定こども園教育・保育要領/内閣府・文部科学省・厚生労働省