シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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心理学統計法(1)/心理統計法(1) | 2024 | 前期 | 火5 | 文学部 | 米満 文哉 | ヨネミツ フミヤ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-PY1-P101
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
心理学が科学であるためには,知見が調査や実験を通して得られたデータに基づいている必要がある。そして,調査や実験を通して得られたデータの記述・可視化・分析のためには,統計の理論や手法についての知識が必要不可欠であり,これは心理学の研究を進めていく上で根幹をなすものである。現に,心理学検定や臨床心理士および公認心理師の試験には必ず心理統計に関する問題が出題される。
そこで,本講義では心理学でよく用いられる統計学の基本的な理論や手法について学ぶ。また,データや統計解析の結果の見方,記述の仕方,解釈についても理解を深める。なお,実際の研究実践において統計解析はPCおよびソフトウェアが用いられることがほとんどである。よって,本講義でも随時PCを用いるため,本講義を受講する際には自分のノートパソコンを必ず持参すること。
科目目的
・心理学研究でよく用いられる統計分析手法の知識を理解すること
・獲得した心理統計の知識を基に,実際のデータ処理や統計処理の方法をパソコンで実践する力を身につけること
・統計学的思考を基に,科学的な視点・思考を身につけ,心(あるいはそれを反映しているとされるデータ)を批判的・客観的に見る力を養うこと
この科目は学位授与の方針で示す複眼的思考能力,コミュニケーション能力,総合的実践力を修得することを目的としている
この科目は学位授与の方針で示す複眼的思考能力,コミュニケーション能力,総合的実践力を修得することを目的としている
到達目標
本講義の到達目標は以下の通りである。
・心理統計に関する基礎的な知識を理解し,統計学的思考ができるようになる
・研究目的に応じた分析手法を選択できるようになる
・パソコン等を用いて,生データを適切にデータ処理し,統計処理ができるようになること
授業計画と内容
1. 授業ガイダンスおよび心理統計とは
2. 数値データとその種類
3. 代表値
4. 度数分布と散布度
5. 相関関係
6. 記述統計に関するまとめ
7. 推測統計学:標本と母集団
8. 統計的仮説検定の基本的な考え方
9. 統計的仮説検定における注意点
10. 二項検定
11. カイ二乗検定
12. 対応のないt検定
13. 対応のあるt検定
14. 総括・まとめ 心理統計の重要性について
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
本講義内容である統計学の授業は,前回の授業内容を基に次回の内容を講義するという形式であるため,1回の授業が理解できなければその後の授業はすべて理解できない。したがって,予習や復習を十分に行なった上で,授業に臨むこと。
予習については配布資料やテキスト,Webサイトなどを見て,自分が分かる点と分からない点を明確にしておく。
復習については授業内容や授業中に取り組んだ演習問題を確認しつつ,(理解が十分にできなかった点があればそれを中心に)テキストや配布資料,参考図書等を再度読み込み理解図ったり深めたりすること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 期末試験では以下の点を評価する 1)記述統計,推測統計の基礎的知識や考え方が身についているか 2)研究計画に基づいて適切な分析手法を選択し,データを実際に分析処理を行い,得られた統計結果について解釈できるか |
成績評価の方法・基準(備考)
出席点はないが,特別な事由がない限りは本講義は原則として遅刻せずに全ての授業に出席することを求める。
授業への参加態度,授業内で課す課題の提出状況が著しく悪い場合は期末試験の受験を認めず,単位を与えない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/グループワーク/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
※授業ごとの配布資料を用意する
〈テキスト〉
板口 典弘・森 数馬『ステップアップ心理学シリーズ 心理学統計入門 わかって使える検定法』講談社 ISBN
4061548107
〈参考書〉
山田剛史・村井潤一郎 『やわらかアカデミズム・シリーズ よくわかる心理統計』 ミネルヴァ書房 ISBN 9784623039999
吉田寿夫『本当にわかりやすい すごく大切なことが書いてある ごく初歩の統計の本』 北大路書房 ISBN 9784762821257
森敏明・吉田寿夫『心理学のためのデータ解析テクニカルブック』 北大路書房 ISBN 9784762801310
向後千春・富永敦子『統計学がわかる ハンバーガーショップでむりなく学ぶ、やさしく楽しい統計学』技術評論社 ISBN 9784774131900
その他特記事項
・本講義では毎回必ず自分が所持するノートパソコンを持参すること
・本講義は講義内容が回を追うごとに徐々に発展していく。また,本講義をきちんと理解しているという体で,他の心理演習科目は進められる。したがって,本講義の1回の授業が理解できないとその後の授業内容が理解できないのみならず,今後4年間の授業も辛いことになる。中には高校で学習していない数学の内容が講義には出てくると思うので,予習・復習を心がけ,十分な準備をして講義に臨むこと。
・本講義は実習的要素が強く,講義に出席をして講義内容を受講し,実際に手を動かしてデータを処理する。したがって,遅刻・欠席は原則として認めない。
・質問やわからないことがあれば教員やTAに遠慮なく聞くこと。講義後の質問はメールで受け付ける(メールアドレスについては初回の講義で伝える)。