シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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英語読解 | 2024 | 通年 | 火3 | 文学部 | 三枝 七都子 | サイグサ ナツコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-EN1-SE11
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
社会学の基礎的な英語テキストの読解を中心に進めますが、英語学習に焦点を当てるのではなく、英語を通じて社会学の基本的な考え方を学びながら、日本とは異なる社会やそこでの問題について一緒に考え、理解を深めていきます。また、読むだけでなく、適宜スピーキングやリスニングも取り入れ、英語の運用に慣れ親しむことを目指します。
英語テキストは、通年をかけて短い社会学文献を数点、時間をかけ読んでいきます。その際、①数ページ毎に担当(レジュメ作成者・コメンテータ)を決め、その内容について報告し、➁その報告をもとに全体で話し合うという形で進めていきます。話し合いを円滑に進めるためにも、取り扱う文献はかならず全員読むようお願いします。意味の把握だけでなく音読の予習も必須です。読解以外にも、前期では英語での自己紹介、グループでの社会問題についての発表(日本語)などをおこない、後期ではグループでの英語発表などにも挑戦していきます。
科目目的
英語を用いて社会学を学ぶことを通じて、その重要性を理解する。また、世界共通言語である英語を使用することで、日本語だけでは触れることのできない国際社会のさまざまな問題に触れ、社会学的な好奇心を養いながら、同時に社会学的な思考法の基礎を身につける。
到達目標
この科目の具体的な到達目標は以下の通りです:
1)社会学文献の英語読解より、現代社会がどのような課題を有しているのかを知る
2)英語活動を通じて、コミュニケーションのスキルを身につける
3)グループワークを通じて具体的な社会問題から現代社会を読み解く力を身につける
授業計画と内容
第1回 講師自己紹介、前期クラスイントロダクション
第2回 3分間英語自己紹介
第3回 3分間英語自己紹介
第4回 英語文献読解1-1 社会学とは?
第5回 英語文献読解1ー2 社会学の歴史
第6回 英語文献読解1-3 「当たり前」を振り返る
第7回 英語文献読解2-1 社会化
第8回 英語文献読解2-1 社会は苦しい?
第9回 英語文献読解2-2 社会は明るい?
第10回 英語文献読解2ー3 社会学のさまざまなテーマ
第11回 英語文献読解2ー4 これも社会学?
第12回 グループワーク、全体での話し合い:関心のある事例から社会問題を捉えるとは
第13回 グループ発表(先発5グループ):社会問題についての発表
第14回 グループ発表(後発3グループ):社会問題についての発表
前期到達度確認(小テストおこないます)
第15回 前期のグループ発表振り返り、後期クラスイントロダクション
第16回 3分間英語近況報告:How I spent my summer vacation
第17回 3分間英語近況報告:How I spent my summer vacation
第18回 文献3の紹介
英語文献読解3-1 Pedigree: How Elite Students Get Elite Job
第19回 英語文献読解3-2 Pedigree: How Elite Students Get Elite Job
第20回 英語文献読解3ー3 Pedigree: How Elite Students Get Elite Job
第21回 英語文献読解3ー4 Pedigree: How Elite Students Get Elite Job
第22回 文献3の総括、文献4の紹介
第23回 英語文献読解4-1 Beasts of Burden: Animal and Disability Liberation
第24回 英語文献読解4-2 Beasts of Burden: Animal and Disability Liberation
第25回 英語文献読解4-3 Beasts of Burden: Animal and Disability Liberation
第26回 英語文献読解4-4 Beasts of Burden: Animal and Disability Liberation
文献4の総括
第27回 グループ英語発表(先発5グループ)
第28回 グループ英語発表(後発3グループ)
後期到達度確認(小テストおこないます)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎週指定の範囲の英語文献の訳と音読は必須。単に日本語にするだけでなく、出てきた社会学の用語や人名についても把握してくることを宿題とします。また、英語での自己紹介や、グループで課題を話すワークがあるので、そのための準備が必要です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 25 | 前期、後期それぞれで扱った範囲における社会学の基礎知識の理解度と英語読解力を評価します。 |
平常点 | 50 | 毎回の出席、予習としての訳と音読、授業への積極的参加を基準とします。授業中に他用をおこなう、グループワークの進行を妨げる、本を読まない、話し合いに加わらないなどの態度が見られる場合には減点とします。 |
その他 | 25 | 前期: 英語での自己紹介や日本語でのグループ発表 後期: 英語でのグループ発表 |
成績評価の方法・基準(備考)
評価の前提条件:4回以上無断欠席した者、課題を提出しない者についてはE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
前期後期、各10ページから30ページの英語文献を読みます(文献はPDFで配布します)。文献は主に以下を予定していますが、進み具合に応じて適宜指示します。
前期:
文献1 Browne, Ken, 2020, An Introduction To Sociology 5th edition, Cambridge: Polity Press. (第1章の途中まで)
文献2 Plummer, Ken, 2021, Sociology: the basics 3rd edition, Routledge. (第1章)
後期:
文献3 Rivera, Lauren A., 2015, Pedigree: How Elite Students Get Elite Jobs, Princeton University Press. (第1章の途中まで)
文献4 Taylor, Sunaura, 2017, Beasts of Burden: Animal and Disability Liberation, New Press. (第1章の途中まで)
その他特記事項
社会人経験を経た後、大学院で初めて「社会学」を学んだ身として、社会学的思考力に魅力を感じながらも、(自分が「あたりまえ」とする)「社会」を問うことに難しさも感じてきました。その中で大きな助けとなったのは、社会学の文献を読むだけでなく、自分の考えを人に話すこと・そして人の考えを聞くことでした。このクラスでは、お互いに意見をやりとりしながら、自他ともに自らの問題意識が何で、その問題をどうすればより良く(少なくともより悪くなく)観察しとらえることができるのかを手探りしていく過程を一緒に体感することを重視します。そのため、皆さんには積極的にクラスに参加していただくことを望みます。