シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
工業科教育法2 | 2024 | 後期 | 木5 | 理工学部 | 殿村 洋文 | トノムラ ヒロフミ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-TC3-B220
履修条件・関連科目等
工業科教育法1、職業指導Ⅰ、職業指導Ⅱを履修していることが望ましい。工業技術基礎の教科書を入手しておくように。購入できない場合は授業で入手できる書店を紹介する。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
諸外国の工業技術教育について学び,日本でそれらがどう影響してきたか,まだどう活かすかを考える。
さらに工業高校における授業の指導計画や単元の指導計画を作成できるようにするとともに,具体的な工業高校の科目に評価の目的と方法,観点についても学ぶ。
そこから,工業高校の年間指導計画や単元の指導計画,各時間の授業指導案を作れるようにし,具体的な科目について,学習指導案を作成し,模擬授業・相互批評を行う。さらに進路指導の方向性についても論じる。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の教員の免許状取得のための必修科目として位置付けられていることから,この科目の学修を通じて,工業高等学校が過去及び現在抱える諸問題の考察を行い,教員として必要な知見を高めながら,工業科教員として職務を遂行する上で必要な,学習指導や進路指導を含む生徒指導の資質・能力を習得することを目的とする。
到達目標
(1)諸外国の工業科教育の目的と役割について説明できる。
(2)学習指導要領の内容とともに工業科科目の前提である中学校理科・技術や背景となる学問領域との関係を説明できる。
(3)学習指導要領における高等学校工業科の教育課程の維持・改良ができるようになる。
(4)年間指導計画とそれに基づく年間や単元,各時間の指導計画をつくれる。
(5)工業高校で開設される科目の教育内容を具体化した教材の選択や開発をすることができる。
(6)授業評価だけでなく教育課程や学校の評価の目的と方法,観点を説明できる。
(7)模擬授業を行い,それを相互に批判検討が行える。
(8)生徒に適切な進路指導が行える。
授業計画と内容
第1回:諸外国の工業技術教育(1)ーヨーロッパ,アメリカ,アジアと日本との比較
第2回:諸外国の工業技術教育(2)ースロイド,オペレーション法ー
第3回:工業高等学校の施設・設備等と事故防止(1)ー薬品(毒物・劇物・可燃物)の取扱い
第4回:工業高等学校の施設・設備等と事故防止(2)ー機械,電気設備の取扱い
第5回:工業高校における年間指導計画,単元の指導計画と各時間の指導案
第6回:教材研究(3) ー工業技術基礎の基本作業編の実習から―
第7回:教材研究(4) 電気基礎―電磁気学,電気回路論との関係―
第8回:教材研究(5) 工業化学―物理化学,無機化学,有機化学の基礎的内容との関係"
第9回:学習指導案の作成―教材研究(3)~(5)を踏まえて―
第10回:作製した学習指導案による模擬授業
第11回:模擬授業の検討・協議
第12回:工業科の進路指導―就職と進学―
第13回:これからの高等学校工業教育
第14回:到達度確認・まとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の際に出された課題については,自分の考えを書くとともに,講義で聞いた他の学生の考えや,講義での質疑討論を思い出すとともに,講義で行った実験や観察あるいは資料精読から何が分ったかを自らの言葉で書くようにする。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 20 | 講義内での内容のうち,レポートで課したもの以外についての筆記試験 |
レポート | 30 | 学習指導案が授業で学んだ内容が満たされているかどうかで4段階に評価する |
平常点 | 20 | 毎時間に出す小レポートの内容を4段階で評価する |
その他 | 30 | 模擬授業を4段階で評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
ただし,出席率が60%に満たない者、レポートを提出しない,模擬授業を行わなかった者はE判定とする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
印刷物とするかmanabaに上げるかし,閲覧できるようにする。必要に応じて、解説や学生の発表による内容の共有・協議を行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
私立中学高校の教員として中学理科および技術,高校理科(物理・化学・生物・地学)の授業を担当し,その実践を各種研究会で発表するとともに,機関誌・学会誌の投稿した。研究会の研究協力者や研修会の講師も務めてきた。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
授業の指導計画や指導案の立案を具体例を示しながら指導する。実験の技法や教材開発の方法,研究会での研修についても実例を紹介する。
テキスト・参考文献等
テキスト:
中村豊久 他3名「工業科教育法の研究 改訂版」(実教出版,2019)978-4-407-34771-5
参考文献:
教職課程研究会 編「教職必修 技術科・工業科教育法」(実教出版,2019)978-4-407-34773-9
土井正志智他「工業技術教育法」(産業図書株式会社,1969年)
岡邦雄,三枝博音,長谷川淳「科学技術教育の実際」(明治図書,1959年)
ダニロフ,イエシポフ「教授学 上,下」(明治図書,1961年)
高等学校学習指導要領(平成30年4月告示 文部科学省)
高等学校学習指導要領解説 工業編
中学校学習指導要領解説 理科編,技術・家庭科編
工業技術基礎(実教出版)
わかりやすい電気基礎(コロナ社)
工業化学1,2(実教出版)
野瀬昌治「はんだ付けの職人技」(技術評論社)
その他は随時、授業中に紹介する。