シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国語科教育法1/国語科教育法Ⅰ | 2024 | 前期 | 火2 | 教職 | 笠井 正信 | カサイ マサノブ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-TC3-A201
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
中学校、高等学校の国語科教員として求められる資質・能力について理解し、自分自身の課題を持つことをねらいとする。そのために中学校、高等学校段階の中等国語教育について、学習指導要領に示された目標や内容の概要を理解する。それらが実際の授業実践にどのように反映されているかを観察や模擬授業を通して考える。国語科授業実践のために必要な資質・能力について考える。
科目目的
この科目は、教職課程において各教科の指導法に位置付けられており、当該教科における教育目標、育成を目指す資質・能力を理解し、学習指導要領に示された当該教科の学習内容について背景となる学問領域と関連させて理解を深めるとともに、様々な学習指導理論を踏まえて具体的な授業場面を想定した授業設計を行う方法を身に付けることを目的とする。
到達目標
国語科教育の目標と内容、授業実践について理解を深めるとともに、国語科教員として求められる資質能力についての自分自身の課題を持つことができる。
(1) 国語科の学習指導要領の内容を理解することを通して、国語科の目標、内容、学習活動に関する知識や技能を獲得することができる。
(2) 国語教育の理論や実際について学び、国語科の目的や内容、国語教師の役割を考え、実際の授業を具体的にとらえることができる。
(3) 自らも国語学習に努め、豊かな言語生活、これからの言語文化を創造する主体を育む経験を生かして、国語教師として国語科の実践への関心・意欲を持つことができる。
授業計画と内容
第1回:国語教育と国語教師
国語科教育法への誘いを受け、自分自身の国語授業体験を振り返る。中学校、高等学校の関連や求められる国語科の授業像について話し合う。
第2回:学習指導要領と国語科教科書
検定教科書と学習指導要領の関係を見つけて報告し合い、授業設計に関する関心や態度の向上を図る。
第3回:国語科教育の目標
生徒が国語を学ぶ目的と国語科が育む資質能力との関連について話し合い、授業設計に取り組む姿勢を持つ。
第4回:中学校国語科の内容
学習指導要領に基づく中学校国語科の教科構造を整理し、授業設計の重要性やその構造を理解する。
第5回:高等学校国語科の内容
学習指導要領に基づく高等学校国語の科目構成や教科構造について理解し、授業設計の重要性やその構造を理解する。
第6回:国語科の知識・技能としての「言葉」に関する事項
国語科の基礎的な知識としての「言葉」とは何か、課題を決めて報告し合い、背景となる学問領域との関連を理解する。
第7回:情報に関する事項
情報教育と国語教育との接点から「言葉」の機能について考えたことを話し合い、論理的思考力育成の実践的研究を知り授業力の向上を図る。
第8回:言語文化に関する事項
古典学習の授業改善について、指導上の留意点や評価の問題点や課題を話し合い、背景となる学問領域との関連の理解を深める。
第9回:話すこと・聞くことに関する事項
模擬授業を通して、音声言語指導の具体的な在り方について考え、授業設計に果たす学習指導案の役割を理解する。
第10回:書くことに関する事項
実用的な文章を書くことを通して、作文を評価することの実際について考える。
第11回:読むことに関する事項
読み方、読むことの基本的な理論を学び、読むことの授業構造を考える。
第12回:指導計画の作成について
学習者の学びの視点から国語科カリキュラムを理解し、年間指導計画や3カ年や中高一貫教育の国語科カリキュラムなどを比較検討する。
第13回:内容の取扱い、教材・学習内容の取り扱いについて
国語科の授業を構成する要素について考え、授業づくりの基本や教材研究の在り方について理解する。
第14回:国語科教育の現状と課題
国語科教育が求められている授業の在り方について考え、どのような問題点や課題があるのか振り返る。
定期試験
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 最終課題に対するレポートによる評価 ① 国語科教育に対する意欲的な態度・姿勢を持っている。 ② 国語科教育に基礎的な知識・技能を習得している。 基礎的・基本的な国語科教育の指導用語について理解している。 それらを適切に使いこなすことができている。 ③ 国語科の授業像、国語科教師の役割についての理解を深めている。 |
平常点 | 60 | 毎回の授業中や授業後に関する振り返りによる評価 ① 学習内容に対する自分の考えを授業中の「交流」への参加を通して表現している。 ② manabaコースの「掲示板」も活用して「交流」している。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当者は、32年間の中学校国語科教員として実務経験を有している。現在も中学校を中心に小学校や高等学校教員との交流を通して、国語教育の実践的な研究に取り組んでいる。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実務経験を生かして授業内容は、「授業づくり」を核とした課題解決的な学習活動を行う。具体的な国語教室の実際から、国語科教育に関する諸問題について考え、理解を深めることにつなげたい。
テキスト・参考文献等
テキスト
文部科学省(2017)『中学校学習指導要領』 『中学校学習指導要領解説 国語編』
文部科学省(2018)『高等学校学習指導要領』 『高等学校学習指導要領解説 国語編』
全国大学国語教育学会(2019)『新たな時代の学びを創る 中学校・高等学校 国語科教育研究』
参考書・参考資料等
各授業のテーマに合わせて、参考文献を紹介したり参考資料を配付したりする。