シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
生徒指導と特別活動 | 2024 | 前期 | 火2 | 教職 | 稲葉 浩一 | イナバ コウイチ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-TC2-C203
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
学校の校務分掌の中で専門性を要求されつつある「生徒指導」。また、集団活動の基礎を養う学級活動・学校行事などの「特別活動」。これらの理論と課題への支援方法について、教育社会学の知見を活かしつつ、実践的に学習していきます。
科目目的
この科目は、教職課程の科目として、組織的に生徒指導を進めていくために必要な知識・技能を身に付けるとともに、特別活動の特質を踏まえた組織的な対応等の指導に必要な知識や素養を身に付けることを目的とします。
到達目標
生徒指導は、生徒一人一人の人格を尊重し、個性の伸長をはかりながら、社会的資質や行動力を高めること(『生徒指導提要』2010年)をめざして教育活動全体の中で行われる重要な教育活動です。他の教職員や外部の学校・機関の人々、地域社会の住民などと連携しつつ、組織的に「チームとしての学校」として指導を進めるために必要な知識や技能を学んでいきましょう。とりわけ特別活動は、学校でのさまざまな集団活動によって、教育課程の全体にわたって、課題の発見や解決を生徒自らの力で行うものであり、生徒指導の目標とも重なる、「人間関係形成」や「社会参画」、「自己実現」を校内の学年や教科の枠を超えて往還的に実践するものです。生徒指導と特別活動とを関連付けて学習しましょう。
授業計画と内容
第1回:子どもの社会的形成と学校の教育課程に沿った指導:生活改善から社会参加参画の教育へ
第2回:「生徒指導」概念の成立と集団・個別指導の実践:「ガイダンス」から「生徒ニーズ」の指導へ
第3回:指導の組織的条件と「チームとしての学校」の実践:統制的指導者から経営計画・合意形成による援助的専門職集団へ
第4回:「特別活動」の目標と指導方法の理解:学習指導要領における特別活動の目標及び主な内容、教育課程全体のなかでの取組の推進・評価・改善活動のあり方
第5回:学級生活における集団づくりと生徒指導・特別活動の実践:集団への「同調」から「協働」の時代へ
第6回:課題生徒の個別指導課題と教育相談体制・特別活動実践との関連:個の特性に応じてコンサルテーションと学級・学校での実践活動(学級活動、児童会・生徒会活動、クラブ活動、学校行事)の実践を活かす
第7回:いじめ問題の出現と学級活動の指導:モラルハザードから学級の4層構造論の力学へ
第8回:教科横断的な生徒指導・特別活動の有効性:生徒集団の学級内の小グループ化と各所での集団づくりの必要、ネットの利用実態の把握
第9回:不登校問題の問いかけとエンカウンターの実践:心の問題から生きづらさの訴えへの対応
第10回:非行問題から考える特別活動の等による「絆づくり」の必要性:社会の保護から個人の責任の時代へ
第11回:部活動の体罰問題と教師のコンプライアンス:体罰の定義と指導の方法論の検討
第12回:学級活動・生徒会活動・学校行事を活かした児童生徒理解:学校内の多様な活動・話し合いから社会関係の広がりを育む方法
第13回:外部の支援ネットワークと指導の課題:学校組織内での問題情報の共有と外部資源の活用(地域住民や他校の教職員と連携した組織的な対応)
第14回:生徒の学級活動・生徒会活動と居場所としての学校づくり:実践におけるネットワーク組織の重視へ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 30 | 授業内容を踏まえているか、与えられた課題を正しく理解しているか、具体例をあげながら自分の論を展開しているかという点を基準とする。 |
平常点 | 70 | 小レポートの提出状況および内容の適切さを基準とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
私立学校・公立学校での教職経験18年。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
教職経験に基づいて「生徒指導」・「特別活動」について講義する。
テキスト・参考文献等
参考文献①『生徒指導提要』(文部科学省)②『学習指導要領 特別活動』(文部科学省)