シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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学校臨床心理学(教育・学校心理学Ⅱ)/学校臨床心理学 | 2024 | 前期 | 月2 | 文学部 | 平田 乃美 | ヒラタ ソノミ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-CY2-P633
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
学校を取り巻く状況はここ20年ほどの間で大きくさま変わりしています。不登校の右上がり的な増加をはじめ、特別支援教育の導入と推進、複雑化するいじめ問題、子ども虐待や貧困問題など、学校で直面する子どもと家族の問題は枚挙にいとまがありません。また新学習指導要領の実施、いじめ対策推進法の施行と学校対応、さらには学内外からのさまざまな各種評価やニーズ増加等に加えてコロナ禍も教員負担に拍車をかけました。精神疾患を発症し休職する教員も以前より増加しています。法律・行政的に見ると2017年に施行された教育機会確保法、2022年12月に出された生徒指導提要改訂版では学校対応にあたりスクールカウンセラーなど専門職の積極的な関与が強く求められています。しかし学校・地域によって現実の対応には大きな差があるのが実情です。本授業では科目担当者の臨床心理士(スクールカウンセラー)としての実務経験を踏まえ、学校をめぐるいくつかの臨床心理学的課題について、理論面と実践面から学びます。具体的には講義の他、映像・動画視聴等を通じて、学校臨床心理学・スクールカウンセリングの基礎知識となる知見を体験的に深めます。クリッカアプリ(respon)を使いながら、テーマに対する受講生各自の体験談や考え方・感じ方をなるべく共有しつつ、授業を実施します。
科目目的
スクールカウンセリングにおける基礎的知識を学び、子どもや若者のメンタルヘルスについての知識を習得することを目的とします。
到達目標
1)学校臨床心理学の基礎知識を学ぶことができます。
2)青少年のメンタルヘルスについての基礎知識と基本的な対処法を学ぶことができます。
授業計画と内容
(予定は変更することがあります)
第1回: 学校臨床心理学の多層的な視座(序論)
第2回: 学校組織と関連法規:現在の日本が抱える問題
第3回: 支援の3つの視座:開発的・発達的支援,予防的支援,問題解決的支援
第4回: 生徒指導・教育相談と学校臨床心理学
第5回: 学校臨床心理学と精神医学
第6回: 特別支援教育
第7回: 心理教育の方法(ストレス・マネジメント)
第8回: 学校臨床の問題-不登校-
第9回: 学校臨床の問題-危機介入(いじめ,トラウマ等)-
第10回: 学校臨床の問題-非行・暴力,性,自傷-
第11回: 教員のストレス,精神疾患と休職,バーンアウトと難しい保護者への対応
第12回: 保護者対応と外部機関・地域との連携-困難事例から考える-
第13回: メンタルヘルスに関する予防教育(予定)(ゲスト講師による講演を予定)
題14回: 全体のまとめ(質疑応答を含む)
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 70 | 最終レポートを評価します。最終レポートの評価方法はルーブリック評価基準を用います(詳細は授業で説明)。 |
平常点 | 30 | 授業への取り組み度を評価します(小レポートを含む)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
詳細は初回授業時にレジュメを配布し、説明します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
2002〜2005年度まで東京都公立学校スクールカウンセラーに従事し、都内公立中学校3校のスクールカウンセラーを務めました。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
講師の実務経験をもとに、具体例を交えつつわかりやすく講義します。
テキスト・参考文献等
参考文献は授業時に適宜指示します。テキストは用いず、講義レジュメを毎回配布します。
その他特記事項
1)この科目は公認心理師資格取得に必要な学部科目です。同資格を取得したい人は必ず履修してください。公認心理師資格を目指さない人も通常の専門選択科目として履修することができます。(なお本学の場合、公認心理師資格は2021年度以降に文学部心理学専攻に入学した人は取得可能です。2020年度以前に入学した人、心理学専攻以外に在学・在籍する人は同資格を取得できません。)
2)授業資料は原則としてmanaba上にアップロードします。各自でダウンロードしてください。
3)各自manaba、responを使えるようにしておいてください。responは事前の設定をお願いします。
4)欠席は履修の大きな妨げとなりますので気をつけてください。