シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| リスクマネジメントと保険 | 2026 | 春学期複数 | 水1,水2 | 商学部 | 柳瀬 典由 | ヤナセ ノリヨシ | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-FN3-25XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
多発するテロや自然災害など,個人や企業が直面するリスクが多様化,高度化,複雑化するなか,リスクマネジメントに対する社会的な関心はますます高まっています。他方で,リスクマネジメントと名の付く科目は,法律的・制度的な側面を強調するものもあれば,数理的・工学的な観点を重視するものまで,実に多岐にわたります。これに対し,本講義で扱うリスクマネジメントの理論は,リスクに直面した個人や企業の意思決定の問題,例えば,「なぜ,個人や企業は保険を購入するのか?」といった問題に焦点をあてます。
科目目的
この科目は,この科目は,商学部「専門分野科目」として位置づけられております。
講義の前半では,第一に,リスクマネジメントの全体像を示したうえで,リスクに直面した個人の意思決定問題を学習します。具体的には,期待効用理論とその限界について学びます。第二に,リスクを処理する伝統的な市場である保険市場の機能と限界,具体的には,逆選択やモラルハザード等について学習します。また,必要に応じて,実務家ゲストを招聘する場合があります。講義の後半では,「なぜ,企業はリスクマネジメントを行うのか?」という基本的な問題について,ファイナンス(企業金融)の観点から理論的に理解することにあります。理論的な枠組みを理解することによって,企業が取り組みを強化しつつある「企業のリスクマネジメント」戦略について,単なる現象面の理解にとどまることなく,その意義と今後の展開について深く考察することができるようになります。はじめに,「企業リスクマネジメント」を理解する上で必要最小限のファイナンス(企業金融)の理論を学習します。その上で,保険やデリバティブ等の購入をはじめとする「企業リスクマネジメント」の意思決定が,企業価値最大化の観点からなぜ正当化されるのかという問題を考えます。
到達目標
本講義の到達目標は,経済学・ファイナンス理論を基礎とする「リスクマネジメントと保険」に関する分析枠組みについて理解することにある。
授業計画と内容
第1回 リスクと不確実性
第2回 リスク態度
第3回 リスクプーリングと保険
第4回 期待効用理論
第5回 リスク回避度①(絶対的リスク回避度と相対的リスク回避度)
第6回 リスク回避度②(リスク回避度と保険料)
第7回 個人の最適化行動と保険契約①(全部保険)
第8回 個人の最適化行動と保険契約②(一部保険/控除免責)
第9回 個人の最適化行動とリスクコントロール
第10回 期待効用理論の再考(アノマリー)
第11回 リスクの付保可能性①(付加保険料)
第12回 リスクの付保可能性②(逆選択)
第13回 リスクの付保可能性③(モラルハザード)
第14回 効率的リスクシェアリングとしての保険・リスク区分
第15回 企業リスクマネジメント概論①
第16回 企業リスクマネジメント概論①
第17回 企業リスクマネジメント概論③
第18回 資産価格の評価
第19回 現代ポートフォリオ理論
第20回 資本資産価格モデル
第21回 企業金融①(投資決定・資本コスト)
第21回 企業金融②(資本構成・ペイアウト)
第22回 デリバティブ
第23回 リスクマネジメントと企業価値:ベンチマーク
第24回 リスクマネジメント:倒産コストの軽減
第25回 リスクマネジメント:資産代替と過少投資問題の緩和
第26回 リスクマネジメント:税便益(節税効果)
第27回 リスクマネジメント:経営者のリスク回避性
第28回 全社的リスクマネジメント
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 期末試験(到達度確認) | 70 | 期末試験(持ち込み不可)の点数により評価する。 |
| レポート | 30 | 適時,講義関連のレポートを出題する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
柳瀬典由・石坂元一・山崎尚志『リスクマネジメント』中央経済社,2018年, ISBN : 978-4-502-25691-2
手嶋宜之『基本から本格的に学ぶ人のためのファイナンス入門』ダイヤモンド社,2011年
参考書:
下和田功(編著)『はじめて学ぶリスクと保険』有斐閣,2024年
神取道宏『ミクロ経済学の力』日本評論社,2014年
内田交謹『すらすら読めて奥までわかる コーポレートファイナンス』創成社,2021年
森平爽一郎『物語(エピソード)で読み解くファイナンス入門』日本経済新聞社,2007年
森平爽一郎『物語(エピソード)で読み解くデリバティブ入門』日本経済新聞社,2007年
Doherty, Neil A. (2000) Integrated Risk Management: Techniques and Strategies for Managing Corporate Risk