シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人間工学 | 2024 | 夏季集中 | 他 | 理工学部 | 石橋 基範、水野 有希 | イシバシ モトノリ、ミズノ ユキ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-HI2-7C28
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「人に優しい」を目指して、人が日々使用する工業製品を使いやすいものにしていく取り組み、および生活環境・労働環境を安全で快適なものにしていく取り組みは現代社会において必須である。そのためには人間の身体的・心理的・生理的な基礎特性を広く理解し、製品、環境、仕組み・管理をそれらに適合させていくことが必要である。本科目では、産業現場での活用を見据えながら、人間の基礎特性や、人間特性に基づいたモノ作り・環境作り・管理の考え方を概説する。
科目目的
製品開発や生活環境・労働環境の構築等、産業現場での活用を見据えて、人間の基礎特性、および人間特性に基づいたモノ作り・環境作り・管理の基本的な考え方を理解する。
到達目標
人間の基礎特性、および人間特性に基づいたモノ作り・環境作り・管理の基本的な考え方について基礎知識を有している。さらに、製品開発や生活環境・労働環境の構築等、産業現場での活用について、基礎知識を用いて説明できる。
授業計画と内容
前半担当:石橋
(1)イントロダクション: 人間工学への誘い,人間工学の産業応用についての概説,人間工学の定義・歴史
(2)人体の計測とその応用: 人体寸法,身体の動き,発揮力
(3)視覚1: 視力,視野,明るさと視知覚
(4)視覚2: 表色系,色の見え方,色の感覚
(5)聴覚・触覚: 聴覚特性,触覚特性,温熱環境
(6)人間機械系設計の基礎: ヒューマン・マシン・インタフェース(HMI),視覚的表示,聴覚的表示・触覚的表示,操作系とレイアウト
(7)人間中心設計: 人間中心設計プロセス,ユーザビリティテスト,ユニバーサルデザイン
後半担当:水野
(8)刺激と反応: 精神物理学,刺激の強度と感覚の関係,刺激への反応の特性
(9)覚醒水準とその変化: 覚醒水準,ヴィジランス(監視作業の人間信頼性),生体リズム
(10)疲労: 疲労の概念,疲労のメカニズム,疲労調査
(11)負荷・負担: 身体的な負担,精神的な負担,物理的環境
(12)高齢者・障害者: 加齢による機能変化,障害と作業能力,社会適応と雇用
(13)ヒューマンエラー: ヒューマンエラーとは?,ヒューマンエラーの分類,事故防止とヒューマンファクター
(14)産業と人間工学: 適応と心理検査,作業改善,快適職場づくり
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・シラバスや授業資料を参考にして、自宅学習で下調べを行ってから授業に臨んでください。
・復習をしっかり行ってください。参考書以外にも授業中に適宜資料名(特に工業標準・規格)やウェブサイトを提示するので、自主学習で調査して理解を深めるようにしてください。
・授業内容に基づき、身の回りの製品・環境・管理の仕組みに人間工学がどのように応用されているか、現物を見ながら考察を深めてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 40 | 人間の基礎特性を踏まえて、産業現場や社会での応用について説明できるかどうかを評価します。主に基礎知識とその活用に関する論述です。 |
平常点 | 60 | 毎回(第1回~第14回)の授業終了時(授業内)に、授業で説明した基礎知識を確認する確認テストを実施します。manabaの小テスト機能を使用します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
・確認テストは、毎回の受験後にmanabaで正解や解答例を表示します。各自で復習してください。
・レポートへのフィードバックや返却はありません。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員:石橋基範
マツダ株式会社で約24年間の勤務経験がある。
担当教員:水野有希
(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構の外部研究員および講師として約10年間従事した経験がある。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
担当教員:石橋基範
同社の技術研究所や車両実研部等で自動車の人間工学に関する研究・開発に従事してきており、その経験も踏まえて人間工学の産業応用に関する内容を講義に織り込んでいる。
担当教員:水野有希
産業現場における快適職場づくりや雇用開発に向けた職場改善活動、また、職業的自立の推進に向けた人材育成などに従事し、それらの経験を講義に盛り込んでいる。
テキスト・参考文献等
テキスト:
授業テキストとして、授業で使用するパワーポイントを配布資料形式にしたものを使用します。
テキストはmanabaにPDFファイルでアップロードします。各自でダウンロード・印刷して授業で使用してください。キーワードを空欄にした「穴埋め形式」になっているので、授業を聞きながら「自筆で」メモしていってください。
参考文献:
・横溝克己,小松原明哲(著):エンジニアのための人間工学,日本出版サービス(1987年),改訂第5版
・加藤象二郎,大久保堯夫(編著):初学者のための生体機能の測り方,日本出版サービス(1999年),第2版
その他特記事項
・本科目は「認定人間工学専門家」「認定人間工学準専門家」の資格取得において「人間工学専門科目」として申請可能です。
・教員への連絡方法は、manabaに掲示します。